「WHY BLOCKCHAIN」
「WHY BLOCKCHAIN」という本を読みました。以下に内容を記載します。
◆起
5G時代に欠かせない技術として著者は下記を「4つの神器」と命名しています。
IoT、クラウド、ブロックチェーン、AI
この中で、「ブロックチェーン」に着目しています。
ブロックチェーンってよく分からない技術というイメージがあるかもしれませんが、この本では技術はメインで書かれていません。ブロックチェーンという技術を使えば、どういう社会が実現できるか、どうビジネスに活かせるかについて記載されています。以下詳細について述べます。
◆承
そもそもブロックチェーンとは、「データを管理」する技術を指します。
データを管理するために以下の4つの技術が使用されます。
① データの暗号化
② コンセンサスアルゴリズム
③ ピアトゥピア (P2P)
④ DLT (分散型台帳技術)
①データの暗号化
ブロックチェーンの説明として本書では引っ越しの例で記載されています※A。
一般に引っ越しだと、食器類や本などをダンボールにつめて梱包すると思います。
ブロックチェーンでも、取引のデータが一定数溜まったら纏めて (ブロック) 梱包 (暗号化※1)します。
ちなみにビットコインだと4200件の取引データを1ブロックに入れるらしい。(へぇーー
ブロックをチェーン上に連鎖させるのですが、時系列順にそれぞれのブロックに番号のようなものが振られています。
図A. ブロックチェーンのイメージ図
※1 下記は補足です。
データを暗号化する際、秘密鍵と呼ばれるものと公開鍵と呼ばれるものが使用されます。公開鍵は、文字通りみんなに共有されている、秘密鍵は受信者と送信者でのみ共有されます。データを暗号化する時は公開鍵を使うと、データを復号化して中身を見れるのは、秘密鍵を持っている送信者と受信者のみです。誰でも鍵はかけれるけど、鍵を開けるのは限られた人しかできない!という感じ。
②
次にコンセンサスアルゴリズムは、ざっくり「みんなで確認するよ」という技術です。
暗号化してブロックにする時,正しい情報が入っているかコミュニティの全員で確認を行うことを指します。
(具体的な仕組みはわかってないです。。)
ここで一番言いたいのは、全員が取引データを確認するので、データの改竄が難しいことです。
③
ピアトゥピア (P2P) とは、個々のコミュニティ参加者同士で通信する方式です。ここで重要なのはピアトゥピアを使えば、中央集権的なシステムではなく、自立分散型なシステムを作れるということです。通常サーバにデータを保管し、端末 (クライアント) はサーバにアクセスし、情報を得るのが主流ですが、P2Pは、個々の端末同士 (参加者同士) で情報をやりとりするイメージです。P2Pという通信方式を使って、「全員でブロックの確認」を実現しています。
④
DLTは、取引データの履歴を全て台帳に記録することを指します。ここで特徴的なのは、コミュニティ参加者全員がこの台帳を持っているということです。これによりある参加者が取引履歴を変更すれば、他の参加者の台帳と履歴が違うため、すぐに改竄がバレます。(強固なセキュリティを実現しています。)
少し難しい話も書いてありますが、ここで理解すべきは、このブロックチェーンはデータを特定の人が管理しているのではなく、みんなで管理していること、そして強固なセキュリティを実現していることです。
◆転
ブロックチェーンの画期的なところは、特定の責任者が居て管理するのではなく、みんなでデータをやりとりする (上下関係がなくフラット) ことです。そしてこの本では、これを自立分散型と記しています。(中央集権型の逆)この技術を使うとなった時、今あるシステムをブロックチェーンに置き換えるというのは違うと筆者は言います。
まず大前提として、ブロックチェーンは国の法規を超えて機能することはありません。例えば、「所有権の管理にブロックチェーンを使おう」と考えたとしても土地を管理しているのは日本政府の法務局です。実社会の仕組みが変わらない限り所有権管理などにブロックチェーンを適用することはできません。
具体的にはどういうものにブロックチェーンは向かないのか、著書では以下の3つをあげています。※詳細は飛ばします。
①一件あたりのデータが大きい場合 (大きいデータはブロックチェーンで処理しきれない)
②特定のデータを検索してすぐ取り出したい場合
③管理対象が、個体管理に向かない場合
これらを踏まえた上で筆者は、バーチャルな組織、もっといえば社会を作る力を持っていると言います。先程説明したコンセンサスアルゴリズムを生かしたトップがいなくて、みんなで決める社会を作れるということです。ここでブロックチェーンでできることの具体例を一つ記載します。
◯医薬品の在庫販売プラットフォーム
アイデア:薬局同士で在庫として持っている薬を融合しあえるプラットフォーム (具体的には、薬局同士で薬を仮想通貨で売買する、その履歴はきちんと残すといった感じ。)
背景:調剤薬局は非常に店舗数が多くコンビニより多いというデータがあります。コンビニなどは大手が多くのシェアを占めていますが、薬局は個人経営・家族経営の店が多く、全国にたくさん散らばっています。そのため、販売期限の近い薬を多店舗に送るなどもできず、処分しなければならない実態があります。
結
ブロックチェーンの特徴は、みんなで管理すること、強固なセキュリティを有することです。そして、今あるシステムを置き換えるのではなく、ブロックチェーンを使うことで、全く新しいコミュニティ (社会)が作れる。(薬局の例だけでなく、社会が抱える問題を解決する手段として使えるかもしれない。)
所感:内容を纏めるのが難しかった。。。だいぶ内容端折ったので、わかりづらかったらすみません。。。
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