小説 『革命前夜』須賀しのぶ 第18回大藪春彦賞受賞作。冷戦下の東ドイツを舞台に、日本人の留学生が音楽家として、人として成長していく物語。読書に熱中するきっかけを貰った作品。当時わたしは中学三年生だった。 『また、桜の国で』須賀しのぶ 第156回直木賞候補作。ナチス・ドイツに蹂躙されるポーランドとひたむきに向き合い続けた日本人外務書記生の姿を描く。辛く苦しいシーンが次々と襲い掛かってくる。題名が本当に大好き。 『紺碧の果てを見よ』須賀しのぶ 太平洋戦争中、主に海を舞台に
ある晴れたバレンタインの日に、少女たちは姿を消した―― 舞台は、セイント・ヴァレンタイン・デイを迎えた、寄宿制女子学校アップルヤード・カレッジ。生徒達は二人の教師とともに岩山ハンギング・ロックに出かけた。規律正しい生活を送ることを余儀なくされる生徒たちにとってこのピクニックは束の間の息抜きとなり、生徒皆が待ち望んでいたものだった。岩山では、磁力の影響からか教師たちの時計が12時ちょうどで止まってしまう不思議な現象が起こる。ミランダをはじめとする少女達が岩の数値を調べると