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プレイヤーではありつつ、「サポーター」として立ちたい

今週半ばから昨日まで、陸前高田で私の母校のゼミ合宿の民泊、滞在型ワークショップでのお話しをするご機会がありました。



陸前高田でのゼミ合宿も、「箱根山学校」という宿泊滞在型ワークショップも、東日本大震災後からはじまったもの。

どちらも陸前高田での活動が10年を越えて、ゆるやかに交流や定点観測的な活動を続けているなと感じています。





「はじまりには終わりがある」という言葉のもと、10回目の箱根山学校は今年がラストとなる年。

3年ほど前から、陸前高田の地域の話を聞くという時間が設けられていて。去年に引き続き、今回も仕事や暮らしのお話しをさせていただきました。

その中で「ドメーヌミカヅキ」というブランドをかかげてぶどう・りんご生産と自社ワイン作りに奮闘している、陸前高田出身の及川恭平くんのお話しを聞いて。

陸前高田のでプレイヤーとして立ち続けていくんだという意気込みがすごく伝わる子だなと、会うたびに思う。去年のプレゼンから今回は更にアップデートされていて、お話しを聞いたらなお一層そう思う。

彼の話を聞きながら、私はどうなのかとふと思ったのだけど。

私はプレイヤーではありつつ、基本的にはサポーターでありたいと考えています。
それは、私自身のわかめ養殖や商品開発、販売を実際にやっていてそう感じたこと。

プレイヤーがひとり立っていたら、そのプレイヤーを支えるサポーターが数人必要だというのを私自身の事業から実感をしていて。

どうしてもひとりでできる限界というものがあり、事業規模が少しずつ広がっていったときに経営・事務と現場進行をどちらもやるのはなかなか厳しいものがあるなと感じました。(私は全然規模が大きくないので、大きそうな感じな書き方をしちゃってあれですが、、)

事業者をやりつつも雇用していただいている私は、両方の面を見ていて。
私がやりたいことはなんだと思ったときに、私は主に一次産業のプレイヤーを支える「サポーター」でありたいなと感じています。

「サポーター」という軸での仕事の動き方ができているのであれば、私にとってはヘルシーな形になっているんだと思う。
(もちろん、私自身がきちんと生活できないと全然うまくないから、地に足着いたワークライフバランスは必要だけど)

現段階での私自身の漁業に関して、わかめ(海藻類)、少しだけカゴ漁を試してみるということをして、他の生産はやらない方向で考えています。

できることならお世話になっている方々のお手伝いは引き続き続けていきたいし、パートナーの激繁忙期のときはできればお手伝いをしたいのです。
私とパートナーの繁忙期が少し被ってるから、色々難しい部分はあるけれども、、。

箱根山学校の中で、「元々は牡蠣の養殖をしたかったけど、難しいからやめた」というニュアンスのお話しをして、牡蠣の空き漁場待ちの問題や設備投資、作業工程の多さなど、現実的なラインのお話しをしました。

ただ、現実ラインではなくて私自身の気持ち、本質的にはどうなのかということを思うと、もしも私自身が牡蠣業者になって1年いっぱい私自身の仕事になってしまったら、お世話になっている方々のお仕事ができなくなってしまうのは嫌だなと思っています。

私自身の事業としてじゃなくても、牡蠣の仕事には携われる。牡蠣生産はお世話になっている方々のもとでできているし、むしろその形がいいなと。

私自身の仕事だけで自分のキャパが全部埋まってしまうことは私の中ではあまり本意ではなく。元々「この人たちの力になりたい」と思ってこの土地に来たから、「私自身の牡蠣」となると、思いっきりブレてしまってるなと思ってて、それは違うんだよなあと。

そして、パートナーのいちごのこともしかり。私の本業は漁業だから、農業知識もいちごの専門的知識はないし、海にいることを主としているので毎日携わったりするのは難しいけど。

繁忙期の人手が必要なとき、ピンチなときはちょっとだけでもサポートができたらとは思っている。
それができそうな感じなのが、いまの私の働き方の良いところ。

閑散期にはサポートをしていきたい方々のお仕事や編集、商品販売をバランスを見ながらしつつ、繁忙期は自分のことや生産現場作業に集中する。

いまのところ時間をかけて少しずつ試しながらだけど、生産繁忙期と閑散期の働き方や暮らし方のバランスを見つつ、現実的な形に落とし込んでいくのが良いのだろうな。

ひとまず、時期に応じて少しずつ形を変えつつも、根本として大事にしたい軸は持ちつつ。
「急がば回れ」で、少しずつ進んでいけたらなと思った週でした。

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三浦 尚子 / Hisako Miura / ura
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