ソンミ村'01

 ベトナム戦争中の1968年3月16日、中部ソンミ村で米軍が村民504人を虐殺する事件が起きた。その時、米軍ヘリが村に着陸し、虐殺寸前の11人の村民を救出した。そのひとりで当時9歳の少年だったドー・バーさん(42)と、彼を救った米軍ヘリ搭乗員ラリー・コルバーンさん(51)が16日、ソンミ村で33年ぶりに再会した。(asahi.com、3月18日)

 あの蛮行の陰にこんな美談があったなんて、今日まで全く知りませんでした。asahi.comの伝えるところによれば、味方による虐殺に気づいた米軍ヘリの機長は、「『非戦闘員を殺すべきではない』と生存者の救出を決意し、『もし米兵が村人をこれ以上殺すのならすぐ発砲せよ』と射手コルバーンさんに命じた」そうです。

 まさかそこまではすまいと思うのですが、しかし逆に、アメリカ人ならやるかもしれない、とも思います(日本の軍人だったら、あり得ないだろうけど)。少なくとも、金太郎飴じゃないのが、アメリカという国でしょう。

 単純なぼくは、ベトナム・ソンミ村の虐殺記念碑前でお香を上げる二人の写真にジーンときました。もちろん、この虐殺で母と二人の妹を失ったバーさんの心の内は、わかりません。(2001/03/19)

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