ウィンディ・ストリート

 サラ・パレツキーの『ウィンディ・ストリート』を読了。やっと、という感じです。本が読めなくなりましたねぇ。まず字が見えない。あまりぼんやりするので眼鏡を取ると、裸眼の方が見える。でもこの状態で長時間の読書は辛すぎます。そろそろ読書用の眼鏡が必要なのでしょう、きっと。

 出だしはいつになくゆったりしていた『ウィンディ・ストリート』ですが、半ばあたりからは例によって息もつかせぬ筆致、怒濤の展開。面白く、時に怖かったです。

 終章、盟友ロティが主人公V.I.ウォーショースキーに語った慰めはとても印象的なものでしたね。

 人は希望のなかで生きていかなくてはならない。自分の仕事で世の中を変えることができるんだ、という希望のなかで。……救世主が到来するとすれば、それはひとえに、あなたのような人たちがこういう小さいけど困難な仕事をこなし、この過酷な世界に小さな変化をもたらしているおかげなのよ。(446頁)

 希望という灯火を見失わないことが、ぼくたちの希望だね。

 さて翻訳には注文を少々。「iブック」はやめて下さい。iBookでしょう。「マック」も「Mac」の方がいいなぁ。ハンバーガーと勘違いされないように。(2008.04.27)

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