スターガールに会いたい
そう。「わかる」というのはそういうこと。でも、『スター★ガール』の主たるテーマはそういうことじゃない。
スターガールは血に餓えた「みんな」に追放されてしまった。みんなって誰のこと? みんなって本当にみんな? みんなにならないと、一人になっちゃう? 自分のままでいるって、アメリカでも難しいのかなぁ。スケールは大きいけれど、しょせんムラ社会。ひねこびたオトナ社会。
オトナになるっていうのは、みんなのグループに入ること。スターガールと別れること。スターガールを裏切ること。そんな痛みをいつまでも引きずっているあなたとぼくのためのお話が、『スター★ガール』です。
児童文学、もしくはヤングアダルトにジャンル分けされる文学と言うのは、こんなにも痛切で、深く、そして遥かなものなのですよ。〈心の負荷が大きすぎて、なかなか読めない時期がある〉と告白されるほどに。
ワケノワカラナイ文章でごめん。でも、『スター★ガール』はストーリーで読ませる小説じゃないから。まずは再会することだ、あなた自身のスターガールと。(2002.11.24)
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