ラブライブ!スーパースター!! 3期3話「白色のセンター」感想 きなこと千砂都、地獄の管理職タッグ
どうも、匿名希望のラブライバーこと、ぺてん師です。今回はラブライブ!スーパースター!!3期の3話「白色のセンター」について。
●3話「白色のセンター」感想
今回のあらすじ↓
いや「千砂都には考えがあって…」って、なかったでしょ。結局振り絞って悩んで、教祖の御言葉に頼っただけじゃん。まあそんなことは気にしないしないで、始めましょう。
●代々木スクールアイドルフェス>M-1
2話で代々木スクールアイドルフェスへの出場権をかけて、リモートでのパフォーマンスを行ったトマカノーテ。
前回ラブライブを制したLiella!のリーダー渋谷かのん、そして攻撃的な言動と圧倒的なパフォーマンスでラブライブを引っ掻き回したマルガレーテがいるグループなら、知名度だけで勝っちゃうM-1の敗者復活戦みたいなことになりそうだけど、普通に負けてたのは良かった。ファン投票って往々にしてゴミみたいな結果になるけど良識的なファンが多いようだ。
……って思ったけど、じゃあ逆にどこがこんなバケモングループに勝ったんだよ。あと2期では前年(クーカーが、だけど)新人特別賞を取ったLiella!を招待しているんだし、今回も前回優勝のマルガレーテ(を含めトマカノーテ)招待すれば良くない? 運営にアンチいるのかな。
ただ、敗退はしたもののかなりの爪痕は残したようで、ネットでは話題になってる模様。でもいちいち高校生の部活にやいのやいの言ってるネット世論イヤすぎるな。「去年優勝したLiella!って今何してんの?」みたいな煽りもあったのは笑った。
メンバーがグループ外のメンバーと何かしているときに、裏切りとか乗っ取りとかを心配するのはシリーズのお約束だけど、今回は「ニュエラ」と来たか。コラボグッズで絶対にキャップ出そう。
それにしてもククの妄想力よ。冬鞠とかポールダンスしている人のソレじゃん。マルガレーテもすっげえ体幹しているなあ・・・って思ったら、3人で「NEW」のポーズをしているのね。
●前回優勝に負い目を感じているマル部長
そんなトマカノーテの活躍を喜んでいるのがマル部長。「ラブライブに優勝したあと、ふと不安に思ったんだ。こんな曲とパフォーマンスで優勝して、めちゃくちゃ叩かれないかなって」と前回の優勝には負い目を感じているようす。傍若無人なマルガレーテがトマカノーテを率いて再び大会を荒らし、デコイになってくれるのを歓迎しているようだ。
というのは冗談で、千砂都はトマカノーテについて「自分より高いところを目指す人が近くにいるって、すごく刺激になる気がして」と話す。優勝を果たしたLiella!が次のステージへ進むためのきっかけとして、前向きにとらえてるようす。
●きなこ、嫌な中間管理職っぽい
そして、Liella!の新しい姿として、白羽の矢が立ったのが結女のハリウッドザコシショウこと若菜四季。場所を移し、カフェなのか何なのか分からないスペースで1年生の作戦会議。マジでこのスペースなんなの? 昔NHKでやってた天才ビットくんを思い出す世界観なんだが。
ここで気になったのが、ちょっときなこが責任回避というか、会社でよくいる他人にタスクを押し付ける上司みたいなムーブをしていたこと。
センターは四季で、作曲は「そういやそんなんあったなあ」な設定を蒸し返してメイ。オニナッツが衣装担当で、きなこは何すんのかなーと思ったら、作詞もメイに押し付けやがった。やばい、これ優秀な人にどんどん仕事が集中してパンクするやつだ。
いや、もちろん「自分も手伝うっす」みたいなことは言ってたけど、メイに振るタイミングと圧のかけ方が嫌な上司のそれで笑っちゃった。後半で四季は白色のセンターや! みたいな話になったときも間髪入れずに「曲、作れるっすか?」って圧かけてたし。あれかな、1期生は幹部、2期生のうち先輩のきなこは中間管理職みたいなヒエラルキーがあるのかな。
●嵐部長のおざなりOJT
そんなこんなで四季のセンターは既成事実化してどんどん話が進んでくんだけど、ちょっとかわいそうだなと思った。
というのも、もともと四季がLiella!に入ったのってメイを焚き付けるためだったよね。ここで思い出すのはサンシャイン1期4話「ふたりのキモチ」なんだけど、このときは花丸の内面とかもちょっとありつつルビイの成長も描いてて良かった。
でも四季メイはなんかそういう厚みって言うんですか? まあそういう「良いなあ」というのが感じられなかった。「まあ、メイ入ったし私も残るか、9人がどうとか言ってるし」みたいな感じじゃん。
そんな思い入れのない、メイを一番近くで見ていたいみたいなだけのモチベの人に、前回ラブライブ優勝グループの新しいステージ、その1歩目を任せるってなかなかに酷じゃない?
また、今回の四季が引け目を感じてなかなかやろうとしない姿勢は、これまた過去の名エピソードを思い出す。そう、もちろん無印2期の「新しいわたし」。さあ、それと比較して「白色のセンター」は、どうでしょう。
凜は「女の子らしくない」みたいなコンプレックスがあって、その背中を、かつて凜に押してもらった花陽と、真姫ちゃんが押してあげた。翻って今回は、なんだかダイジェストみたいに盛り込まれた四季のスクールアイドルに対する思いもそうだし、四季とメイのそもそものエピソードが薄く感じちゃって、納得感なかった。
メイは「(四季のセンターを)誰より私が見たい」とか言ってるけど、なんか響かないんだよな。四季がスクールアイドルをやることでどうなるか、何が素晴らしいのかが伝わってこない。過去の名エピソードをオマージュしているのは分かるけど、それが先行して逆に食われちゃってるんじゃないか。
あと、四季に重荷な仕事(センター)を任せて、「センターがどんな感じかやってみよう!」つって体育館だかどっかのステージに立たせるだけな千砂都部長、なかなかひどい。さっききなこに「嫌な管理職」って言ったけど、これも日本企業が大好きなおざなり“OJT”じゃん。「まあ、取りあえず現場に出て学ぼう」みたいなノリじゃん。真ん中に立たせてスポットライト当てて「センターっぽい!」とかも適当過ぎる。
●嵐部長の適当マネジメント
千砂都部長無能説をさらに強化するのが、嫌がる四季に結局センターをやらせたやり方。上から降ってきた言葉をそのまま下に伝える無能管理職そのものではないか。
メイから「四季が迷ってる」みたいな相談を受けた後、たこ焼きを渡すという口実をつけて、理事長の一存によって団体解散・教祖解任となった、元教祖である、かのんの下へ参じる千砂都。
かのんはかのんで新たな信徒に「いろんな人がいるから、私たちだって輝ける場所があるわけでしょ」「いろんな色があるからきれいなんだよ」などとありがたい言葉を授けている。
これ、後者はまあなんか分かるけど、前者はどうなの。兵藤和尊の「言うまでもなくこの地上は苦しみのたうる怨嗟の声に溢れておる 十人百人の呻きが……一人の豊かな生活を支え……一人の豊かさがその十人・百人の希望だ……」っていうセリフを思い出した。
そしてその言葉を聞いて「いろんな人がいるから、私たちだって輝ける」と復唱する千砂都。洗脳完了だね。
復唱するほど心酔した言葉なはずなのに、部室でああだこうだ言ってるときに思い出さないところも無能ポイントが高い。ってか「目立たなきゃ、誰かを引き付ける力がなきゃとか、なくても良い」みたいなこと言ってるけど、それがないセンターって存在意義あるの? そこに「おもしろそう」ってのっかるきなこ、また無能ポイント加点。嵐部長と桜小路課長のホットライン最悪すぎる。
●ウォーズマンはすでにKOされていたんだ……
メイが四季説得するシーンも、なんか色恋っぽすぎて入り込めないんだよなあ。四季ってほっぺた赤らめすぎでしょ。それが気になって仕方ない。
そんなこんなでセンターをやらされた四季。激務に耐えかねて立ったまま気絶したのであった。おわり。曲は……まあ良いんじゃないですか。歌詞がまた、四季のアップアップながら頑張るみたいな内容だったのでちょっとつらいわ。
●まとめ
過去の名エピソードのエッセンスを感じつつ、それらを縮小再生産になってしまった。百合要素を強化することでなんとか不満を最小限に抑えようとする努力は認めるが、そんなものに興味はないので厳しく見ざるを得ない。
また、新しいLiella!とかいいつつ結局旧かのん体制から抜け出せていない体質もどうなのか。これかのんがガチ留学してたら組織瓦解してただろ。組織を変える風穴となるべき2期生も、きなこは体制になびいて他のキャラは掘り下げ不足が響いてはっきり言ってヤバい。いつトマカノーテとLiella!本隊が合流するのか知らんけど早くしないと手遅れになりそう。
で、次回はナッツと冬鞠の掘り下げ回(のはず)。鬼塚商店の謎をぜひ、明かしてほしいところである。
以上。今回もお読みいただきありがとうございました。
(文責:ぺてん師)