読書記録㉟(ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技 (日経ビジネス人文庫) )
0 表のスキルだけでは生き残れない時代
・ブライドサイト:論理的思考力、財務会計知識・スキル、プレゼンテーション力、資料作成スキル
・ダークサイド:人や組織に影響を与え、動かす力、空気を支配する力、人を正しく見極める力、厳しい意思決定を断行できる力
・ブライドサイトは高学歴で特に厳しい経験をしてきていない人が多い。しかし、このような人がリーダーになる時代は終わった。「改革」志向のトップを育てるには、厳しい意思決定の回数を積み重ねた人がふさわしい。
◎7つのダークサイドスキル
1 思うように上司を操れ
・ミドルがトップを使いこなすには、「調整・根回し・段取り」を駆使する。
・日本の人事評価はたいてい減点方式でなかなか改革ができない。リスクを避ける道を選びがち。よって人事評価システムの見直しから改革は始まる。
2 KYな奴を優先しろ
・同質化した組織から脱却し、多様化した組織にすることが第一。多様な意見が出るから。多様な意見はイノベーションに必要である。
・KYな発言をどれだけ拾え、許容できるかが、ミドルの器の大きさが求められる。
・自分がKYになるときも必要。社長が「右」といっても「私は左だと思います」と言えるか。
3 「使えそうな奴」を手なづけろ
・自分に足りないところを冷静に見極めて、それを補ってくれる人を集めてチームアップする。その為には人脈づくりが大事。
・人脈づくりは食事や研修会を通してアップデートする。意図的に時間をつくることが必要。
4 堂々と嫌われろ
・意思決定はたいていが不完全情報下で行わなければならない。7割揃ったらある程度の経験と勘を働かせて物事を決めないと停滞してしまう。
・先送りが事業・組織の硬直化、会社の老化現象を招いている。
・決定は場合によっては周りから嫌われるリスクがある。それでも周りに恐れと敬意を抱かせれば周りを動かすことができる。
5 煩悩に溺れず、欲に溺れろ(小欲を捨て、大欲に立つ)
・苦境こときこそ自分の生きざまが顕(あらわ)になる。
・自分の価値観を定期的に確認しつつ、チームで共有する。
・部下に対し、「言わなくてもわかってくれる」は間違い。よって「自分も他人も知っている」自分をいかに広げるかが大事。
・自分の煩悩をコントロールできてこそリーダーである。
6 踏み絵から逃げるな
・相手に文句を言われた際、「申し訳ない」と謝るだけか、「それは違う」と言うべきことははっきり言えるか。
・自分の信念を貫いて、踏み絵を拒むのも決断なら、自分の信念を曲げてでも歯をくいしばって踏むことも決断である。しかし、人によっては決断を避け、踏み絵を見なかったことにする。丸く収めようとすることに目を向けて、信念を貫くことができないケースが多い。
・リーダーの覚悟が試されるときは、平時でなく有事である。物事を動かすにはそれ相応の覚悟が必要である。踏み絵から逃げる人はリーダーの資格がない。
7 部下に使われて、使いこなせ
・改革の窓は一瞬しか開かない。その機会を逃さない為にも価値観や改革の方向性について共有する仲間を一人でも多くもっておくことが重要。
・トップは部下を見えていない。しかしミドルはトップと部下の両方が見える。しかし部下は人数が多い為、全員を見れているかは不透明。よって部下の情報を自分から取りに行くことが必要。
・部下からのネガティブなフィードバックで情報の死角をなくす。ミドルの器の大きさは、部下の多様性を見ればわかる。
・ミドルに必要な力は最後は人間性。肩書に頼って仕事をしてきた人は、肩書を失った瞬間、誰もついてこなくなる。
○人を操る3 つの力
①コミュニケーション力
②人間性
③リーダーとしての高い使命感