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Official悲劇男dism② -伝票がヘラジカのカフェランチ編-

・13:30 ランチmolly(名古屋市中区大須2-11-18) ──ビル端の細くて長い階段を上った先にあるカフェは美味い。 私の格言である。からんからん。ドアのベルは夜明けの鐘。ここからはじまる物語。店内をぐるりと見渡す。カップルがたくさん。活気に溢れた空間がそこにはあった。 「いらっしゃいませ!少々お待ちください」 ハキハキと声の通った店員さん。ホールと厨房、4人全員と目が合う。その眼光からそんじゃそこらのアルバイトではないことはすぐにわかった。 「あんたは客と

いつだって違った顔を見せてくれるんだよな、砂丘は。│ 鳥取旅行 砂丘編

彼方に広がる燃える砂。夕日に連れられ沈む空。 聞こえるのは波の音だけ。私は地球で一人きり。 寂しくなんてない。自分の脚で立っている。 そう「わかる」ようになっただけなのだから。 砂丘やべええええええええええええええええええええええええええーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!先に言っとくわ。絶対に行った方がいい。 まじで人生観変わるから。 帰ってきて1カ月くらい経ってるけど毎日砂丘に思いを馳せてる。 いやね、誘われたのよ。砂丘に。鳥取に。 友達に

旅は人情、おれの惨状 │ 京都旅行 天橋立編

「お待たせしました!ゲソ天です!」隣のテーブルに皿が運ばれた。 お婆ちゃんは黄金色に輝くそれを見て喜ぶどころか困惑している。どうやらお腹がいっぱいで下げてもらいたいらしい。それは困ると店員さん。 「あ、ぼくちょうど注文しようと思ってたんで、もらいますよ!!」 爽やかに男は言った。 店内は拍手喝采。詰め掛けたオーディエンスが居酒屋を揺らす。黄色い声で包まれた優しい世界。ゲソ天もうまかった。 一時間後、男はほろ酔いで店をあとにした。帰ってレシートを見るとそこにゲソ天の姿は無