第26回 中勘助「銀の匙」
第26回目の読書会の課題図書は、中勘助の「銀の匙」でした。
恩師、夏目漱石に絶賛され、その推挙により、東京朝日新聞に連載された自伝的小説。
その後、岩波書店から単行本が出版された。
茶箪笥の抽匣(ひきだし)から見つかった「銀の匙」から主人公の幼かった日々の思い出が語られてゆく。
「懐かしさ」と「やさしさ」に同じような体験をした昔の思い出が私の心に入り込んで来た。
銀の匙は、虚弱な主人公に薬を与えるために使ったものだった。
生まれつき、ひ弱な主人公は神経過敏で頭痛、吹出物