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「どうしてこの私にティファニーを買うのだ」とキレた話
去年、2ヶ月だけ付き合った人がいる。
私には心酔している上司がいて、人に対して彼の面影を、彼の思想のかけらをここ数年追い求めて生きている。
そんな上司と、
・名前の母音が一緒だった
・誕生日が近くて星座が一緒だった
・年が同じだった
という理由で、付き合おうことにした。
(当たり前だけど、よくよく話すと中身はパズル1ピース分もカスっていなかった)
隔週にいっぺん飯を食う関係はよかった。
コロナで友達も同僚とも会える時間が減っていて、シンプルに寂しかったし、誰かと会って話せるだけでありがたかった。今でも感謝している。
でも、こんな感じで始まって、少しずつ打ち解けられればと思っていた。人と出会うのはワクワクする。
ある日、記念日があり、
私は、
●仕事が大好きで、いつか独立して、家業を持ちたいと思っています。
●昔芸人見習いみたいなことをやっていたんです。
●お酒とたばこと車の運転が大好きです。
●英語の勉強を頑張っていて、来年は留学を目指しています。
●留学中、自力で稼ぐ術を作らなきゃと悩んでいます。
と言った。
彼は私に「へえー」といって「きみはいつもニコニコしていて癒される」と言った。
「僕みたいな中年と、こんな若いきみが付き合ってくれるだけでありがたい」と言い、ティファニーのアクセサリーをくれた。
なめとんのか!?と思った。
癒される!?私は、植物でも犬でも赤ちゃんでもない!!私はあなたを癒すために生きているのではない!
癒されることが価値としてあったとして、メインの評価ポイントがあって、あくまでサブとして「結果として癒されることが多い」だろう!
ちなみにいつもニコニコしているのは、つまらないからだよ!私が面白い時は、口を大きくあけて、下品にゲラゲラ笑っているのだ!楽しい時は、いつもニコニコしない。私もボケようと真剣な顔をするのだ!とも思った。
彼は、なめてはないだろう。でもなんかなめられていると思ったのだ。
”若いことが価値の、僕という人間の魅力を裏付ける飾りです”と言われた気がした。ティファニーがそれを助長した。
導入の人生面白トピックが刺さらなくて、シンプルにひがんだのかもしれない。。(笑)
どうしてこの私にティファニーなのか。
アクティブで男らしい私にどうしてティファニーが似合うと思ったのか。
つまらない”女の烙印”を押された気がした。(ティファニーは悪くない(笑))
同時に、感情の正体に恐ろしい思想があることを認識する。
私自身が、ティファニーを喜ぶ女を馬鹿にしているとハッとして驚く。ミソジニーが出現している。
素直に喜べばいい。ありがたい話だ。時間を作って店舗を訪問し、投資をしてくださったのだから。私という人間などわからなくて当然だし。アラサーで若者扱いされるなど喜ばしいことではないか。
呪文のように唱えたが、怒りは収まらなかった。結局、この事件を勝手にしばらく引きづって、関係構築をあきらめてしまった。
(別れは思いのほかあっさりしていて、大人ってすごいな、と思った(笑))
一度もネックレスを使うことはなかった。ちなみに、別れたあとも、私はティファニーをメルカリに出品しない。(笑)メルカリに出品するのも”そういう女の烙印”だとすら思った。
どうしてそんなにも”女”であることを忌み嫌うのか。時代は多様性!だというのに。。