【復刻】オムレット誤植?大暴露大会の巻
こんにちは!
ってことでこのたび新しくnoteを開始させていただきます。
このたび私の著書である「伊丹堂のコトワリ」が刊行されましたので、プロモーションをかねてこちらに書かせていただきます。
その本はこちら↓
「倫理とは」「正義とは」「美とは」の三本立てで、非常にタイムリーな哲学本となっておりますので、ぜひご覧ください。
ちなみにこの本、先行する「オムレット」というマンガの中の登場人物が語り合うという構成の漫画ではない本なんですが、私の過去のブログ(ひるますHOTLINE)に、その「オムレット」について書いたものがありましたので、今回はそれを再録させていただきます。
では、どうぞ。
【2005年02月05日】
いよいよあの『オムレット』の誤植暴露大会です。このところ「2」に向けて編集長として燃えているKAOさんが「1」を精読し、次々に誤植を発見。誤植というよりDTP上のエラー、見落とし、ちょんぼの類いから、あきらかに絵としておかしいものなど、さまざまです。
ふだん「難しい」とか「分かりにくい」とかそういう読後感想はよく聞くのですが、こ〜いった本としての基本的な部分をまとめて吟味したのは今回がはじめてのことではないでしょうか。と、いうわけでこれを機会にKAOさんのほか、読者のみなさまにも応募いただいた誤植(などもろもろ)をご紹介いたしましょう。
なお、オムレットについては以前のユニ通信Vol.6でも紹介しておりますので、そちらもあわせてご覧ください。
●伊丹堂ののどちんこが…
発見者:諸根さんのお嬢さん
これが元祖?発行直後、諸根氏のお嬢さんが発見しました。よくみると伊丹堂の「のどちんこ」が逆さになってます。ふつうはぶら下がっているものですよね(笑)。このときは速攻で修正したものをプリントして諸根家に送ったものでした。
●へー
発見者:KAO & さしち
条件という描き文字に重なって「へー」というフォントが見えてます。完全に消し忘れ。それにしてもこの近辺に「へー」と入りそうなとこもなく、なんでここにあるのか、謎です。
●湯呑み
発見者:さしち
前のページでは白かった湯呑みがこのページではグレーに…。トーンを切抜くのを忘れたんですな(笑)。
ちなみに「トーン」とは言っても、この作品、じつは完全デジタルですので、フォトショでトーン(パワートーン)をかけてます。伊丹堂が「星の王子様」について語るシーン。
●実ハ
発見者:┣!я♂┫さん
これは誤植ではないのですが、69ersの┣!я♂┫さんが指摘しました。なぜか実ハのハがカタカナ、と。これは実は、わざとやっていて、歌舞伎の役名紹介で、なにがし実ハ○○、という言い方が好きで…、それだけだったのですが、なぜか校正で誰もチェックしなかった(笑)。
●それはどうかなぁ〜
発見者:KAO
微妙ですけど、吹き出しがノンブルにかかってます…。このセリフが肥留間氏登場の第一声なのですね。それを思うと感慨深いミスではあります(なんのこっちゃ)。
●AよりBがイイ
発見者:KAO
の、「よ」の字、なんか足りません…。
珠緒が主役の第3章です。
●スマーーーッシュ!
発見者:KAO
といいつつ、なぜか画面に「ボレー」の文字が残ってます。そう、最初はボレーの絵だっのですね(笑)。
スポーツをネタに、体と脳、心の関係を考える第2章です。
●セリフのない吹き出し
発見者:KAO
ここの他、多数、頻発しております…。なんでこんなに多いのかと思うのだが、あとで手書きで「え」とか「ああ」とか入れようと思ってたのをつい忘れてしまったのだ。ま、雰囲気で意味は通じると思いますけと〜。
●居酒屋「つぼ組」
発見者:KAO
のシーン、アヤコとバカセが並んで座ってたはずなのに、いつのまにか対角線に向かい合ったり配置がめちゃくちゃ。ちなみにこのコマのオムレットはとさかの「ケチャップ」がないですね〜。
●セリフのはみ出し
発見者:ひるます
ここだけではないが、ここはちょっと極端にはみ出しすぎてますよね。クオークのテキストボックスでのせてるのだが、クオークって画像が非常にみにくいので、ついつい細かいとこがズレてしまうのだった。
●回想シーン
発見者:KAO
東欧の留学先の街のカフェのシーン。スキャンではわかりにくいのですが、肥留間氏の腕とかに変にトーンがかぶっていて変です。
ちなみにこの回想と珠緒、坂口兄妹のエピソードは「なんでこんなエピソードが入ってるの?」と評判悪かったです。まあたしかに唐突ではあるんですが…、「2」ですべてが明らかになる、ことでしょう?
●お気に入り
ひるます
ここは誤植ではないのだが、私のいちばん好きなコマなので、ついでに紹介。あらゆる本には作者の思ってもいなかったメッセージがこめられている、いいかえると、読者の方がかしこくて、たいした本でもないものから、大切ななにかを読みとつてしまったりする。ここで紹介した誤植にも作者の意図しなかったなにがしかの意味があるのかも?、といえば牽強付会だが、あらためて考えてみると、たいした本でもない「オムレット」を読みながら、作者としての私が考えもしなかったような思想を、読者としての私が読み取りながら、ここまでの成長があったという気もしてくる。それをまた「オムレット2」として形にできれば、幸いであります。
【付記2022.5.8】というわけで、オムレット2に当たるのが「伊丹堂の対話シリーズ」になります。下記よりご購入ください。