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霊還しスキル冴え渡る穴師結尊/アナシウヲカミ・ツワモノヌシ

  霊還し(たまかえし)~
  乱れ縺れた魂と魄の結を解いて、
  魂を陽元に魄を陰元に還す特殊スキル。

  穴師結尊・阿無し結尊(あなしうをかみ)~
  阿(=隈)のない人の道を啓いた尊。

  兵主・器物主/ツワモノヌシ。
  第七代タカミムスビ・タカキネの叔父でもあります。

  所謂、アマテル神の結室(いわむろ)隠れ。
  本当は隠れてなんかいませんが、
  世に言う”天の岩戸隠れ”において、
  大活躍された神。
  オモイカネさん、コヤネさん、ウズメ舞踊チーム、
  そしてツワモノヌシさん。

  奈良県桜井市にあります
  大兵主神社(穴師坐兵主神社)。

  穴師坐兵主神社、巻向坐若御魂神社、
  穴師坐兵主神社が焼失等で三社合祀がなされ、
  現鎮座地になったのが室町時代といいますから、
  悠久の歴史を誇る神社さんのひとつですね。

  そういうわけで当社は神々しい三神殿。
  もちろん中には入れません。
  拝殿からはその上層部が覗える程度で
  より荘厳さに惹かれます。

  右=若御魂神、左=大兵主神、中央=兵主神。
  右はアマテル・ウヒルギ・ワカヒト神かも
  しれません。
  ツワモノヌシさんから見てアマテル神は甥っ子
  ですから「若」となります。

  応仁の乱で焼失なされたそうなので、
  現存しうるなら是が非でも見たい思いです。
  アマテル神でなければ、
  ワカムスビ=ウケミタマ・アカヒコさんの
  ワカミタマの意かもしれません。

  左は大和大國魂=二代大物主・初代事代主の
  ヲコヌシ・クシヒコさんかもしれません。
  左右ビッグネームの中央には、
  兵主=ツワモノヌシさんが祀られるものと
  思われます。

  ツワモノヌシさんの父は
  朝日神で知られる大物忌大神にして
  五代タカミムスビのトヨウケ・タマキネさん。

  兄は六代タカミムスビの
  カンミムスビ・ヤソキネさん。
  ヤソキネさんの奥さんが、しらやま姫こと菊桐姫。
  後世ご夫婦共々、白山神と呼ばれるように。

  お姉さんには御隈野の神ことイサナミ・イサコさん。
  当然のことながら、
  義兄に淡路の宮で神上がりされた
  イサナギ・カミロキ・タカヒトさん。

  親族周辺ビッグネーム揃いのツワモノヌシさん。
  前出の岩戸隠れも含め相当なるご活躍もありながら
  国史では、その名をあまり耳にしません。

  大物忌大神トヨウケ・タマキネさん、
  大日霊貴ウヒルギ・ワカヒト神のあとを引き継ぐ
  かたちで、
  サホコチタル国の副マスヒト(副代官)に就任した
  ツワモノヌシさん。

  シラヒトさんらと共に
  西日本の統治にあたりご活躍されたといいます。
  ご活躍の一方で、
  以前よりサホコチタル国を治めていた
  兄の神狭日/カンサヒさんの失政にも
  気付き始めていました。

  とりわけシラヒト、コクミ(代官、副代官)の非道、
  やりたい放題。

  それを見て見ぬ振りをする兄、カンサヒ。
  この状況に切歯扼腕し、
  正義の炎に燃えるツワモノヌシさん。

  義憤に駆られた末、
  兄カンサヒを高天/たかま(中央政府)に告発。

  この告発により更迭される兄カンサヒさん。
  息子の天忍日命/アメノオシヒさんが後継者に。

  オシヒさん、
  サホコ国の新マスヒトになったのはいいけれど、
  シラヒト、コクミを味方につけ、
  まだうわてをいく贅沢三昧を目論んだか、
  ハタレ根(道から曲がり外れた霊や人・堕落の果)は
  サホコ国の地中奥深くに根を張ります。

  結局のところ、
  オシヒさんの更に上をいく大御所、
  モチコ姫・ハヤコ姫のクラキネシスターズに
  取り込まれることに。

  オロチと化したクラキネシスターズの勢い止まらず
  反中央政府の名の下、
  簸川・ヒカハにハタレ軍集結。蜂起。

  最期は、ソサノウ・ハナキネさんが伍した、
  ツクヨミさんと伊予津姫の子、
  イフキドヌシ・モチタカさん率いる
  中央政府軍に敗北、鎮圧されたといいます。

  ツワモノヌシさんの勇気ある一歩により、
  ハタレがあぶりだされ、
  浄化されることにもなりました。

  他方、荒れ狂うソサノウの視界から消える為、
  結室に籠もられたアマテル神。

  アマテル神の決意固く、籠もられたままなので、
  とうとう日が昇らなくなりました。

  このままでは万物すべて息絶えてしまうと、
  ツワモノヌシさん東奔西走、
  解決策をオモイカネさんやコヤネさんと講じ、
  実践します。

  ビフォー岩戸開き、アフター岩戸開きの準備、
  用意をされたり、
  飯綱満ち/イツナミチ(六族ハタレ軍の一族・人や獣
  に憑いて化けたもの)のもののけに対して、
  フツヌシさん、タケミカツチさんと共に
  霊還し(迷える魂・魄を天地の宮へ還す)を行ったり。

  その霊還しなど、数多の功績を称えられ、
  アマテル神より磯城県(現奈良県桜井市周辺)を
  賜ります。

  アナシウヲカミ/阿無し結守(隈のない人の道を
  啓いた尊)という名も贈られ、
  写す日代治人/ウツシヒカンオチ
  (日の神”アマテル神”の威光を写し代理統治人・
  皇代行人)として、
  穴師結尊・ツワモノヌシさんは大和・磯城を
  永らく治められたそうです。
(写し日代治人=磯城県を治めるツワモノヌシの代名詞)



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