なかむらゆづき 624

関心頂きありがとうございます。 ほんの数年前までは日本神話なんて無知蒙昧な世界。参拝も…

なかむらゆづき 624

関心頂きありがとうございます。 ほんの数年前までは日本神話なんて無知蒙昧な世界。参拝も正月とお盆に西宮神社(えべっさん)と伊弉諾神宮(淡路島)に詣る程度。興味無きものが今では日本の神々に魅了されるばかり。

最近の記事

神位不要、別格の社、日前國懸神宮#2

両神宮に祀られると伝わる二枚一組の宝鏡、マフツの鏡。 表鏡とされるマフツのカガミは人の身を、裏鏡とされるマフツのヤタカガミは人の心を写し出すとされます。 こんな鏡、世に出回ったらえらいことですが、実際、縄文当時はここぞというとき伝家の宝刀のように使われ、民を治めるに役立ったようです。 縄文当時は私のもの、個人の所有という考えより、みんなのもの、神のものという概念が優先されたようなので現実利用は可能だったのかもしれません。 そのお話しとして、 ソサノウ・ハナキネさんとイナ

    • 神位不要、別格の社、日前・國懸神宮#1

      その昔、朝廷が神階を贈らずにいた社、和歌山、日前國懸神宮。 崇敬のあまり、無闇に神階を贈ることなど憚られたといわれます。 神位を授けるなど恐れ多いと神階を持たなかったのが、 伊勢神宮と日前國懸神宮、二社のみといわれます。 1919年(大正8年)の改築工事により、境内の建造物はすべて新しくなり景観は一新されたといいますが、永らく準皇祖神として別扱いだったようです。 幾度の遷移を経て、現在の和歌山市秋月に鎮まれます。 日前神宮と國懸神宮。それぞれ陰陽の御鏡が祀られるといいま

      • 霊還しスキル冴え渡る穴師結尊/アナシウヲカミ・ツワモノヌシ

        霊還し(たまかえし)~ 乱れ縺れた魂と魄の結を解いて、魂を陽元に魄を陰元に還す特殊スキル。 穴師結尊・阿無し結尊(あなしうをかみ)~ 阿(=隈)のない人の道を啓いた尊。 兵主・器物主/ツワモノヌシ。 第七代タカミムスビ・タカキネの叔父でもあります。 所謂、アマテル神の結室(いわむろ)隠れ。本当は隠れてなんかいませんが、世に言う”天の岩戸隠れ”において、大活躍された神。 オモイカネさん、コヤネさん、ウズメ舞踊チーム、そしてツワモノヌシさん。 奈良県桜井市にあります大兵主

        • 迦毛大御神のイデアに触れて#3

          「お待ちください!」タカヒコネさんの背にフェミニンな声が掛かります。 立ち止まるタカヒコネさん。剣の鞘にぼんやり反射する女性を見ます。 二代下照姫、オクラ姫のようです。 友の死を悲しみ、一心不乱に馬を駆った中山道。 皮肉にも、その中山道を開通させた美濃の国守カナヤマヒコさんの孫娘、 オクラ姫(アユミテル姫)にいじらしくも呼び止められます。 アマクニタマの娘にしてワカヒコの妹、アユミテル姫か、よかろう。いつまで怒っておっても仕方あるまい。 「如何なされた」憤りも鞘に収め、

        神位不要、別格の社、日前國懸神宮#2

          迦毛大御神のイデアに触れて#2

          友の訃報に取り急ぎ、中央より美濃に駆けつけたタカヒコネさん。 天稚彦による背信行為は8年余に亘り、 仕舞いには、中央政府を乗っ取る計画すら顕に。 七代タカミムスビ・タカキネさんの英断により、稚彦さんの命とともに計画も半ばで霧消。 中央の重要ポストにいたであろうタカヒコネさん。 背信者とは心得つつも、自らの立場より友情を優先し、単身美濃の地に颯然と現れます。 お二人は、和歌をきっかけに友情が芽生え、意気投合したといいます。 喪屋の幕を潜るタカヒコネさん。 ひとり、ふたりと

          迦毛大御神のイデアに触れて#2

          迦毛大御神のイデアに触れて#1

          時空を超えた非物体、絶対的な永遠の存在。 高鴨神社さんを何度か詣でるうち、少しイデアに触れたような心持ちに。 高鴨神社。 主祭神、阿治須岐高彦根神。 配祀神、下照比賣命、天稚彦命、田心姫命。 その絶対性は不変。 迦毛大御神ことアチスキタカヒコネさん。 謎多き神でもあります。 タカヒコネさんには、 再生、再来、再現といった修辞がついてまわります。 栃木、日光の霊峰二荒山。 二荒神とは、アチスキタカヒコネ神のことだといいます。 栃木二荒山神社さん祭神、 タカヒコネさん、オ

          迦毛大御神のイデアに触れて#1

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#5

          天の安河(陽陰和す地・調和と繁栄の中心部)にて、 皇子の養育、根国、サホコチタル国の治政をご主人のアチヒコさんとともに兼務するヒルコさん。 子宝にも恵まれました。ご存知の手力雄/タチカラヲさんです。 シツヒコと名付けられたようです(茨城県、静神社祭神)。 このシツヒコさん、その腕っぷし、怪力たるや 令和の今に伝わるほどですから、相当なものだったんでしょうね。 岩戸をこじ開け、投げ飛ばしたか、蹴り飛ばしたか、 天空高く舞い上がり、落ちた先が信濃だったとか。 他方、天君ニニ

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#5

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#4

          多賀若宮(現滋賀県犬上郡多賀町)。 オモイカネさんともにご夫婦で、オシホミミ皇子を 仕立てる・育てる姫を務めたヒルコさん。 皇子を養育しつつ、根国、サホコチタル国の政も執る。 その上、楽器を奏で、歌も詠む。そのお姿、どんなだったんでしょう。 そんな才媛の容姿、令和の今には想像もつきません。私たちそれぞれにギフトされたロマンですね。 容姿はさておき、楽器を演奏しながら歌うその様には、 ”マイピュアレディ” ”春の予感” の永遠のお姉さん、尾崎亜美さんを思い浮かべてしまいます

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#4

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#3

          さらりと詠む和歌、高次を往来。 奏でる弦楽器も巧みに自然。武術に秀で、容姿端麗。 そんな才媛であるヒルコさん、恋愛のほうはどんなだったんでしょう。 ヒルコさんはワカヒルメとも仰います。 「我がひる女」= 自分のことよりまず相手に譲り和を望む女 という意味があるそうです。 じゃあ恋のほうも控えめで、ライバルが大勢いたら、譲って物陰に身を寄せたるタイプだったのかな。 ヒルコさん、ワカヒメとも仰います。 和歌の達人の「ワカ」の意に加えて ジェントルマンで知られる、阿智の神こと

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#3

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#2

          「弟はどうしているのかしら?」巻物を目で追うヒルコさん。 「はい、サホコチタル国でお暮らしのようです」側近が後ろで応じます。 「そうですか」巻物を置き、虚空を見つめます。 「それから」と側近「イナタ姫と仰る方と結ばれたそうです。お子にも恵まれたようですよ」 「えぇ、そのようね」ヒルコさん、虚空から目を離さないでいました。 「姉ちゃん、姉ちゃん!」熱気とともに声がします。 「噂をすらば何とやら、弟君がお見えのようですな」と側近「いかがいたしましょう」 「通しておあげなさい

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#2

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#1

          叡智の結晶のような和歌を詠み、添うさりげなさ。 奏でる六弦琴も心地よく、その外連味無き様。 溶けゆくように、そよ風に、その音は。 才色兼備を絵にしたような方。稚日女ヒルコさん。 初代下照姫にして、初代高照姫。 アマテル・ウヒルギ・ワカヒト神、 気吹の宮・ツキヨミ・モチキネさん 氷川神・ソサノウ・ハナキネさんの姉として知られます。 遠くで不自然なかまびすしい鳴き声。二度、三度。 それまで支配していた穏やかな流れ。 淀みが掛かると、胸騒ぎの風が起こります。 騒がしくなる宮中

          下照姫と高照姫。ヒルコお姉さんに見るフェミニン&マスキュリン#1

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#5

          斎衣殿/インハトノ(神衣を織る斎み清めた機殿)にひとり籠もり、 神御衣/カンミハ(祭祀時に皇君が着る衣)を織る姫。 "これ正されて ソサノヲが 一人被る 斎衣殿 閉ずれば 怒る 太駒を 甍 穿ちて 投げ入るる" との一文がホツマツタヱに見られます。 こっそりと近づいて馬を放り込んだというよりは、 ドヤドヤ、ザワザワと殴り込んできた様に受け取れます。 小娘にスパイされた腹いせや何やらで憎悪が渦を巻いていたのでしょう。 繊細な指、白皙の項に立つ襟、瀟洒な姫のもとへ 礫々と音

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#5

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#4

          数多功績認められ氷川神となり、世を治めていったソサノウさん。 イナタ姫と結ばれ、八王子に恵まれます。 ①オオヤヒコさん=五十猛さん。 ②大屋(オオヤ)姫 → 和歌山 大屋都比賣神社祭神。 ③柧津(ツマツ)姫 → 和歌山 都麻都比賣神社祭神。 ④事八十神(コトヤソ)さん → 伏見稲荷大社・四大神。 ⑤大己貴・オホナムチさん → 初代大物主、カル君(日隅君・津軽君)。 ⑥大歳倉稲魂・オオトシクラムスビさん → 竃尊オキツヒコさんの父。 ⑦葛城一言主・カツラギヒトコトヌシさん →

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#4

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#3

          モチコさん、ハヤコさんらと淫蕩生活に浸るソサノウさん。 ホノコさんの命を受け、そのソサノウさんを観察、間諜していたハナコさんと側近たち。 慎重の上にも慎重を重ねていたようですが、 言うても、みはしらのうずのみこのおひとり、ソサノウさん。 感づかれてしまったようです。 ハナコめっ。小娘の分際で、このワシをスパイしおって! 虫も殺さぬ顔をして、大胆なことしよるわい。 どうせ義姉の差し金じゃろう。 ホノコがなんぼのもんや、何がサクラウチや! 何がオオヤマツミじゃ! ワシはヒタ

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#3

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#2

          ホノコさんの命により、ソサノウさんを監視していたハナコさん。 いつものように超然と神御衣(カンミハ)を織っていました。 ソサ(紀州)で生まれたソサノウさん。 やがて成人し、京都宮津の朝日宮にいました。 そこでソサノウさん、絶世の美女に目が眩みます。 ハヤスフ姫。 赤土命の娘さんで、大分県大分市、早吸日女神社主祭神。 ソサノウさん猛烈アタックも恋のキューピッドに見放されます。 実らぬ恋でした。 ハヤスフ姫、ソサさんのような男性はあまりタイプではなかったんですかね。 しか

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#2

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#1

          悲運のプリンセス、ワカサクラ姫ハナコさん。 お姉さんは、アマテル・ウヒルギ・ワカヒト神の内宮、セオリツ姫ホノコさん。 背(アマテル神のこと)が階段を降りていってまで手を取った姫。 背降りつ姫。 ある神道家曰く、セオリツとは、瀬ごと、瀬ごと、つまり港、港におる花柳女の総元締め、女将の通称名だと。 何を言うてはるんですか?  なんか得心できないんですけど。 さはさりながら、言論の自由ですね。 アマテル神十二の后のお一人でもあるワカ姫ハナコさん。 初代オオヤマツミ、サクラウ

          ワカサクラ姫ハナコの不撓不屈#1