愛しさあまって憎さ100倍

彼氏にむかっときた。
普段あまり遊びに行かない彼が珍しく友達と1泊2日の旅行に行くという。
友達というのは複数人だから、女の人もいる。
あまり心配はしていないから、あっさりと送り出した。

ところが、普段から毎日連絡をとっている訳ではないし、ましてや毎日会っているわけでもないのに、1泊彼氏が遠くにいくというだけでなんだか寂しい。
この間彼氏と行った旅行は楽しかったな、と思い返したり、美味しいラーメン屋を見つければ、彼氏に今度教えてあげようと思ったり、なんだかんだと彼氏の事ばかりを考えてしまった。不服だ。

そんなこんなで、彼氏にそっちはどうだい?とラインをしてみた。
帰ってきたのは風景の写真。誰も写ってないから、みんなでにぎやかにしている写真を送ってほしかった。そのような甘えたラインを送った。
次にラインが送られてきたのは、日付が変わったあと。お酒を飲む人たちだと言っていたから、きっと酔っ払った状態で送ってきたのだろう。
電車の中から外の風景をうつした動画が送られてきた。
みんなが写った写真を送ってほしいと言ったのに、またもや人は写っていない。
でも、その動画には彼氏ともう一人女の人の声が入っていた。
わざわざなぜこの動画を選ぶのだろう。
朝からイラっと来た。
しょうがないからスタンプだけ送った。

夜になって家に帰ってきた、土産話が沢山あるというラインが送られてきた。
私はちょうど勉強をしていたので、ある程度区切りの良いところまで進めてから電話を掛けた。そしたら、眠いから寝かせろとのことで1分もしないうちに切れた。土産話があると言ったのはそっちなのに。私の勉強のご褒美がめちゃくちゃだ。なんなんだ。

こうやって人のことを好きになるというのは、すごく疲れる。しなきゃいい期待を勝手にして、勝手に失望して。感情のアップダウンが激しい。なんなんだ。恋愛なんて、相手が自分のことを好きな方が楽に決まっている。なんなんだ、まったく。

こうしてイライラした私は、彼氏を恨めしく思い、しばらく電話をかけてやらないぞ、電話がかかってきても、よほど暇なときじゃなければ取らない、と心に決め、八つ当たりをするのだった。

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