人間失格とかいう贅沢三昧な私小説

人間失格、難しいな。あえて難しいという言い方をするけど。

幼少期のエピソードはかわいそうだし、それ故に主観でめちゃくちゃ人間不信で不幸を感じてるんだけど、 いくら落ちぶれてもだらしなくても、セーフティネットとして必ず世話をしてくれる女性が現れるくらいモテモテなんだよな。

主観での幸不幸がその人の幸不幸の全てなので、 自分を強烈に不幸だと思わざるを得なくなってしまった環境とか猛烈な頭の良さとか、
そういう所がかわいそうだなと思ったけど、 「これは俺なんだ!」みたいな感覚はなかったな。

人間失格の主人公は政治家の息子で金持ちのボンボンで、イケメンでモテモテでめちゃくちゃ頭もいいというかなりスペシャルな人間だから、
ちょっと別次元過ぎてどこに共感すればいいのかまあまあ真剣に分からないんだけど、 皆人間失格のどの辺が好きなのかな。

そうかつまり、金持ちとイケメンと頭のいい人は人間失格が好きになる素養があるということか。
なんて恐ろしいフィルターを持った作品なんだ! 凹んだわ。
しかし凹んで4ぬにしても、そのようなただの人間には一緒に4んでくれる人間は現れないんだよな。

人間失格に共感できない人は貧乏でブサイクで頭の悪い人間なんだという強烈なフィルターの圧を感じる。

そういった作品としておれの箱の中に仕舞われたので、 今後人に人間失格について話すときはそう話そう。

なるほど人間失格というのは、金持ちだから散々金使って贅沢に遊んで、モテモテだから散々女性と贅沢に遊んで、頭がいいから散々頭使って贅沢に4ぬという、 贅沢三昧の作品なんだな。 あれだけ徹底して贅沢する様を見せられるわけだから、それに憧れる人も出るだろうな。

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