電車でスマホを見てるいつもの5分を意志に頼らずに勉強時間に変える2つのコツ
世の中の多くの物事は、限られた時間のなかで目的を達成することが求められます。例えば仕事。他の人が一定時間でこなす仕事を、その何倍も時間もかけて成果を出しても、評価されることはありません。生産性こそが求められます。朝起きてから家を出るまで、着替えに何時間もかけていては遅刻してしまいます。これも限られた時間内に成果を出す仕組みになっていると言えます。
そんな中、勉強だけが「長時間やることが正義」という状態になっています。勉強の記録を共有するSNSもありますが、そこでも時間が軸に据えられています。根底にあるのは、「勉強は、時間をかければかけるほど良し」
勉強に対し「できればしたくない」というようなネガティブな感情を持ちがちですが、僕はそういうマインドがはびこっている根源のひとつに「長時間信仰」があると思います。僕たちは子供の頃から、何年間も毎日何時間も机に座り、先生の話を聞いてきました。
勉強は本来、何らかの成果を出すための手段であり、特に社会人のとっての勉強は、自分の周りにある課題を見つけ、それを解決するためにするものと思いますが、◯◯を合格するために、◯時間勉強したということが独り歩きし、手段が目的化してしまいがちです。
特に社会人にとって、言うまでもなく時間は最も貴重な資源です。「時間ができたら勉強を始める」勉強を始めようと思っている人がよく言う台詞ですが、残念ながらそういう時間は待っていてもやってきません。結果、いつまでたっても勉強が進みません。
細切れの時間こそ勉強時間に充ててしまう
ではどうするべきか?社会人にはなかなかまとまった時間はないわけですので、細切れの時間を勉強に充てるしかありません。通勤時間や移動時間、待ち時間など。1時間、2時間を用意するのは難しくても、5分、10分を捻出することならできますよね。その時間を何に使っているかというと、ついついスマホをいじったり、ゲームしたりしがちですよね。どうしてもスマホを見たくて見ているわけでもなく、なんとなくそうしている。そういった細切れの時間こそ勉強に充てるのがおすすめです。
たかが5分、されど5分。たった1回5分でも習慣化できたら、超でかいです。週5日電車で通勤したり、移動したりするとして、その中の仮に5分、往復で1日10分だけでも勉強に充てられたら、1週間で50分、1ヶ月で200分、1年で2,400分=40時間になります。たった5分が40時間になります。
とはいえ「電車の中では勉強できない」とよく言われます。確かに電車の中で問題を広げて解くのはできません。でも、勉強はそれだけではないはずです。考え方として私たちが子供の頃から学校で学んできた、「勉強=机に向かってするものである」という勉強に対する考え方をアンラーンしましょう。机に向かわずにいつでも勉強できる準備をしておくということがスキマ時間の勉強において重要です。
ポイントは「ワンアクションスタート」と「乗ったらすぐ」
とはいえ、電車に乗ったらついついLINE開いたり、ツイッター見たり、ゲーム始めちゃったりしちゃいますよね。人間は怠ける生き物なので、楽な方えを選んでしまいます。かといって、「そんなことじゃだめだ!スキマ時間こそ勉強だ!」と言うつもりはありません。精神論では勉強は決して続きません。
そこで電車に乗ったら勉強できるようになるコツを2つお伝えします。
ひとつめは、「ワンアクションスタート」です。
本やKindleをバッグの一番取り出しやすいところに中に忍ばせておく。→取り出して読むだけ。
覚えたいことを撮影し、スマホの写真フォルダに入れておく。→スマホを見て思い出せるか想起練習するだけ。
イヤホンを耳に挿せば、英文がすぐに再生されるようにしておく。→再生して聞くだけ。
このように、ひとつの動作をするだけで勉強に取り掛かれる状態に準備しておくことは、時間がない社会人の勉強にはとても重要です。
そのための下準備としては、細切れの時間で何を勉強するかを決めておきます。そのうえで、且つ必ずワンアクションで勉強が始められるところまで持っていくことが非常に重要です。2つも3つも手間がかかるとダメです。ワンアクションで始められるようにするにはどうしたらいいか、考えて準備しましょう。そして、一回始めてさえしまえば、行動が強化され5分、10分は続きます。勉強が始められるコツについては下記の記事も参考まで。
そしてさらに、もうひとつの大事なコツは、「乗ったらすぐやる」です。電車に乗って自分の場所を確保したら、とにかくすぐに始めます。「乗ったら→勉強」この行動を繰り返して強化しましょう。直前の別の行動に紐付けるのは習慣化の重要なハックのひとつです。
乗ったらすぐに、本を開く、単語アプリを開く、オーディオブックを再生する。もちろんワンアクションで、です。電車に乗ったらすぐに勉強始められる習慣を身に着けたら、通勤時間はあなたの手の中にあります。
あとは10分でも20分でも続けられるだけ続けましょう。もちろん5分でも目標クリアです。通勤時間をすべて勉強時間に充てようとするのではなく(それは完璧主義です)、電車に乗ったら勉強をまずする。少しでも勉強ができたら、あとはツイッターを見ても、ゲームをやってもよし、としましょう。勉強が進んだだけで十分素晴らしいです!
今まで電車に乗っていてスマホをいじっていたり、ゲームしていた時間を勉強に充てるのは、最初だけ勉強しようという小さな意思が必要ですが、コツはモチベーションに頼らず、勉強を始める環境づくりに特化することです。
これまでなんとなく消費していた時間で勉強するようになれば、あとでまとまった時間を勉強のために確保しなくても、少しずつ毎日勉強が続くようになります!これは大きなリターンですね。時間がない社会人、毎日の電車に乗る時間を勉強時間に変えてしまいましょう!