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visionOS App “SunnyTune” のデザイン小話

これはMESONで実施中のApple Vision Pro 1ヶ月記事投稿チャレンジ2/14の記事となります💪

前日2/13の記事はこちら:visionOSアプリで衝突検知を試す

はじめに


連日Apple Vision Pro関連の投稿がメディアを賑わせています。既に体験された方やまだ体験されていない方など様々かと思いますが、MESONは2024年1月30日に国内でもいち早くAppleVisionPro向けの天気体感アプリ「SunnyTune」をリリースしました。


ご興味のある方はぜひダウンロードしてみてください。


※ダウンロードにはAppleのUSアカウントが必要ですのでご注意ください。


それに伴い、この記事ではSunnyTuneのデザインにまつわるこぼれ話をできればと思います💭


※本記事には筆者の主観に基づいた意見や事実とは異なるかもしれない解釈が盛り込まれる可能性があります。予めご了承ください。


SunnyTuneの前提


(初期試作のコンセプトイメージ)

まず「SunnyTuneはどんなアプリなのか?」ということについて触れておこうと思います。

簡単に要約すると、

  • ただ天気を知るために使用するのではなく、天気と共に過ごす「天気予感」アプリです。

  • 私たちの生活は情報過多になる一方で、空を見上げるときの安らぎや雲を通じて感じる自然のリズムは、心の平穏を取り戻す手助けとなります。

  • SunnyTuneはその手助けを空間コンピューティングで実現し、やさしい天気の予感を日常の中にもたらします。

といったことが、チーム内でアプリ制作を議論する際にも共有していた土台の一部です。

(ここではその他の要素を割愛し、強引かつ簡易にまとめていますが、詳細はまた別の機会に)


SunnyTuneのたたずまい


上記の前提を元に、「天気を感じる / 予感する」とはどういうことなのか?を探るため、チーム内で様々なアイデアを出し合いました。

空間全体が天気に包まれているイメージ


また普段使いを前提とした卓上に配置して使うようなイメージも出ています。作業の傍らそのときどきの天気の気配が香ってくるような、現状に最も近いかたちですね。

最終的なコンセプトイメージ


(ここからはボツ案)

他にも様々な角度からのアイデアが模索されました。
下記はその一例。

  • 各種天気から受けとる印象を抽象的なモチーフで表すイメージ


  • テーブルの上を「駐車場」に見立て、天気をミニチュアのように配置する案


  • 現在時刻前後6時間の天気が箱庭的に表示される案
    ※季節を象徴するモチーフ(アイスクリーム屋さんが登場 or 服装が半袖になる など)を配置するといったことも同時に検討されました



上記のようなアイデア検討を経て、先述のイメージが決まり開発がスタートします。


SunnyTuneのUI


天気を直感的に予感するということを念頭に、常時表示されているインターフェースは、

  • 時刻

  • 気温

  • セッティングアイコン

  • 音量スライダー

の4つしかなく、とてもシンプルな構成になっています。

利用シーン



  • 初期のUI案を遡ってみても、下部にツールバーのみが表示されており「UI画面は極力シンプルなものにしたい」という意図がうかがえます。

当初はスライダーで時間選択する案も



  • Appleが従来の平面的なUIを推奨していることもあり、セッティング画面を開くボタンとしてハンバーガーメニューのようなアイコンもテストしてみたりしています。またこのアプリにとって重要な「空間オーディオ」に配慮し、音量スライダーもここで登場しています。

セッティング画面を開くアイコンの案



  • タブバーを使った検討もここで登場します。開発時の問題がクリアできれば実現したかった案の1つです。

このあたりになると最終形態にかなり近くなってきました



  • 様々な検討を経て最終的に着地した案が下記です。

左側に時刻、中央にセッティングアイコン、右側に地点 が表示されます
中央のアイコンをタップすると、左右にアニメーションしながらセッティング画面が開きます



SunnyTuneのこれから


SunnyTuneはスクリーンベースの文字を主体とした天気情報ではなく、家具のように情報自体をお部屋の一部に配置し、室内でも天気をより直感的に感じるアプリ(たとえるならインテリアのようなアプリ)を目標に開発されています。

現状は平たく言えば「天気をお知らせするアプリ」となるのですが、周辺情報が空間に染み出すことによって様々な選択肢が開かれるのではないかと思っています。例えば天気の悪い日にはデリバリーで食事を済ませたいと思うかもしれませんし、外出する服装に迷う人もいるかもしれません(外出しないという選択肢もありえます)。それら情報が並列に空間へ配置されることでもたらされる生活者の行動変容は未だ未知数ですが、可能性も計り知れません。今後どのようなアップデートが行われていくのか、ぜひチェックしてもらえればと思います。


最後に


現在MESONは様々な企業様とともに空間コンピューティング技術を活用し、人々のまなざしを拡げる共創プロダクト開発を主力事業として取り組んでいます。
先日、AppleVisionPro向けの天気体感アプリ「SunnyTune」もリリースしています!視覚や聴覚を通して天気を体感することができる新鮮な体験です☀️


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