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015. イノベーションとは、アートそのものである。
アーティストとは、固定化された人間の価値観やイデオロギーの「メインストリーム」に対し、疑問を呈し、新たな価値観を表現し、改革に挑む人たちのことを差します。
アーティストはその先にある未来に対してオピニオンを持ち、現在に対して課題意識を持っています。アーティストとはある側面においてイデオローグ(イデオロギーの提唱者)でもあります。
その結果として、未来の当たり前を描き、未知の世界を切り開き、未来への扉を開きます。
また、同時にアーティストとは「雷に落ちるような閃き」と「それを描かずには行かれない衝動」を作品に落とし込む人たちでもあります。
「閃き」が降りてくる過程も創作活動のうちであり、そのためにそれぞれが最適なルーチーンを持ちます。
つまり、スタートアップとはアートそのものであり、起業家とはアーティストそのもの。イノベーションとはアートそのものであり、イノベーターとはアーティストそのものなのです。
スタートアップとは、世界をこうしたいというイデオロギーに対して、「雷に落ちるような閃き」でアイデアを思いつき、「それを実現しなければどうしようもないほどの衝動」をもとにビジネスに落とし込む人たちです。
スタートアップしたいなら、アーティストと同じように「閃き」を求めて自分なりの最適なスタイルを見つけ出すこともまた仕事のうちなのです。
そして、アートもスタートアップも同じように「未知の世界」を切り開くために必要なのは「多産多死」でしかありません。
パブロ・ピカソが生涯創作した作品は約15万点。1日4〜5作品を作り続けていたのです。
そしてその先でピカソは、「キュビズム」という新しい未来を世界に提示し、世界を一歩先に進めるムーブメントを作り上げたのです。
ピカソはこんな言葉を残しています。
「明日描く絵が一番すばらしい」
「ミュージアムをひとつくれ。埋めてやる」
とにかくたくさん閃いて、たくさん実験することが大事です。