投資と経費の違い

分かって意識して使い分けていますか?

投資と経費がごっちゃまぜになってしまっていると
当期利益の見込みが怪しくなってきた時に、
経費削減のつもりで、投資削減をしてしまい、
コストカット出来た様に見えて当期は帳尻が合う事も有りますが
その結果、来期以降の成長の芽を摘んでしまう事になり、
当期は何とかなったけど、来期・再来期と大きく落ち込んでしまう事になりかねません。

あなたの会社は大丈夫ですか?

第三四半期の終わりが見えてくる頃に、今期の目標売上、利益が達成できなさそうだと、慌てて「経費削減」の名の下に無茶な経費並びに 投資削減に走る事が有ります。何を隠そう私が所属していた大企業では毎度の事でした。

株主総会でやり玉にあげられない様にする為にそんな事をやってしまうのですね。
本来、賢明な経営者は、もちろん第三四半期に売り上げが足りなさそうだ。なんて手遅れの経営はせずもっと、事前に手を打っているはずなのですが。

経営者がやるべき事

元々単年度事業計画の時にしっかりと組んでいる会社であればあるほど、急にコストカットを大きくできるのか?と言うと、それは難しい事だと思います。
とはいえ、出来る限り作業の効率化を図って無駄な経費を削減しながら、
当期達成できない分も含めて、来期以降に売上・利益を取り戻せる投資の見直し・能率化を図らなければなりません。(能率化であって削減一途ではありません。)

事業目標を下回りそうな事が見えて来た時、経営者が本来やるべき事は、
経費削減と、投資の見直しの2点なんですね。
ここで言う投資はお金だけではなく、会社資産= 人・物・金・情報の事を言います。

商品戦略は?エリア戦略は?ターゲット戦略は?販売戦略は?リピート戦略は? 誰が何の役割を持っていつまでに、どんな予算で達成させるのか。を見直すのです。(目標を達成出来そうにないのなら、それらの何か。が足りていないか機能不全に陥っているからですよね。)

ただ、頑張れ!とか固定客を回ってこい!とか叱咤激励や根性論で業績が回復する時代じゃないですからね。(まかり間違って従業員が意に反して全然働いていないから成績が出てい。という理由なら叱咤も必要かもしれませんが。)

目先のコストカットではなく、しっかりとリカバリ策を採って、運転資金や投資資金が足りないなら、銀行と交渉して借り入れを起こす。という事が、経営者がやるべき事なのです。

投資とは?

株を買うとか、FX(通貨取引)をするとか、そういう金融投資の事ではありません(有ってもいいけど)
ここで言っている投資とは
商品戦略・商圏戦略・ターゲット戦略・販売戦略・リピート戦略の見直し、つまり、売上なり利益を押し上げる為の、行為を総じて投資と呼んでいます。
例えば、目先の手元資金を確保する為に、今期の売上が足りないのに、商品の販売数を減らす様な必要コストをカットしてしまったら?
言わずもがな、販売戦略やリピート戦略の見直しに於いて必要と判断される戦術投資(必要なコスト)を捻出しないとするなら?

削減すべき経費とは?

上記の投資以外。という事になります。
具体的に言うと、例えば営業職であるとするなら業務内容を
1.お客様とのコンタクト(なんらかの接客・追客活動)
2.社内業務
 -1.お客様とのコンタクトに必要な準備や処理作業
 -2.経費精算や報連相打
3.移動時間
の大きく3分類位に分けられると思いますが、

1.及び2.-1.は お金を生み出しうる行為なので投資です。
2.-2並びに3.は大きく捉えると経費という事になります。

営業マンの時間をより投資に振り分ける為に、2.-2は営業マンの時間を遣わない(誰かに代替えさせる)
3.は、行かない出来てもらう様にする。
残業代も発生させず、高騰するガソリン代も使わず、能率よく営業マンに仕事をしてもらう事で業績改善につながる行為
経費を投資に振り替える事が出来る。という訳です。

投資は将来の顧客、利益を生み出す原資です。 リターン確率を上げる事
経費は、投資行為を下支えする作業に必要なお金です。 可能な範囲で無駄を省く事 が、大事です。




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