【台湾のジャズライブ】Tiny Apartment Concert by 唐寧 Trio
このミニコンサートは、2019年11月17日に台北市内の唐寧のマンションで行われたものです。ベースの弧菌からインヴィテーションがあったので、面白そうだと思い参加しました。
Tiny Apartment Concert
このシリーズのコンサートは過去何回か行われているそうです。以前はピアノとギターのフォーマットだったそうですが、今回はピアノ、ドラムとベースでのトリオ。マンションでこんなことして大丈夫なのかと心配してましたが、それは本人達も同様で、一時間のコンサートを無事に終わらせられる様、事前に練習をして音量コントロールをし、周辺からクレームが来ない様に確認したそうです。それでもクレームがあり警察が来たら中止するのも仕方ないと覚悟しての演奏だったそうです。
ホームパーティー形式のミニライブですが、お客さんは20人は超えていました。そこにお客さんの座れる場所を工夫しつつ、演奏の場所も確保。こんなスペースでホームコンサートができるんだと感心しました。
音楽はカラーをテーマにさまざまな曲を選定していました。香港に送る曲は黒、赤や紫色の選曲もありました。
唐寧
ピアノの唐寧の演奏は、アメリカのバークレーで音楽を学んでいるというのですから、それは本格的なものです。コンサートも彼女のMCで進行しています。派手な衒ったところはありませんが、ハーモニーとリズムが的確に演奏されていて心地よいです。
陳信介
ドラムの陳信介は、この制限された条件の中でどの様に音を鳴らすのか研究して臨んだとのこと。スネアとハイハットのみで、それも音量を抑えながら、この空間に相応しいビートを出していました。
弧菌
彼は僕が台湾で最も最初に知り合ったジャズミュージシャンの一人です。初めの頃は簡詩敏とのデュオやジプシージャズのプロジェクトでよく顔を合わせていました。
弧菌のベースは、音楽全体を包み込む様に、太いビートを奏でます。一家の大黒柱という様相で、安定したリズムを提供してくれます。
後でネットサーフィンをしていたら、アメリカではこういった形式の、自宅や小さなスタジオを使ってのミニライブが結構頻繁に行われていることを知りました。有名なミュージシャンでも行っています。このような活動がジャズの普及の一翼を担っているのだなと感心しました。こんなカジュアルなスペースで、まるで友達に披露するように演奏を聴かせてもらったら、それは印象に残ります。素晴らしい試みだなと思いました。
この後、2回目のTiny Apartment Concertを聴く機会がありました。その時はピアノ唐寧とギター陳穎德のデュオでした。この演奏も素晴らしかったです。
しかし、その後コロナが勃発してしまい、この試みは中止されています。早くコロナが収まって、この様なライブも復活して欲しいですね。
映像はColdplayのYellowの演奏です。