【福建の旅】福州
前職を離れ、新しく台湾に職場を移す前に一ヶ月の有給休暇を取り中国福建省への旅行をしてきました。目的は台湾に移住してきた閩南人の故郷の地をきちんと見ておきたいということでした。金門島から厦門に入った際のトラブルについては別のところで書きました。ここでは、その後2週間に渡って旅行をした福建への旅を順に紹介します。
福州の概要
福州は福建省の省都であり、人口800万人を抱える大都市です。古代の春秋戦国時代には、中原とは異なった民族の建てた国である閩の首都となっており、福建では最も歴史の古い街です。
ここでは台湾語のルーツである閩南語とは異なった閩東語が方言として話されています。
街の印象
街中を歩くと特徴的なのは、緑がとても豊かに生い茂っていることですね。亜熱帯の気候なので、植物が育ちやすいということはあるのでしょうけど、街路樹、公園、川のほとりなどに青々とした樹木が育っていて、その木陰で涼めるのは、長い歴史のなせる技かなという気がしました。
名所旧跡にも事欠かず、寺廟や牌樓を街のあちこちで見かけました。
巨大都市でもあるので、高層のマンションが林立していますが、後で見た厦門などと比べると、歴史を感じる、落ち着いた風情でした。
建物の立面に、伝統建築のデザインを用いているケースもよく見ました。中国ではそれぞれの街に、その土地の歴史を感じさせる、○○一條街という歩行者専用の通りがあるのですが、福州のそれは福州三坊七巷と呼ばれていました。適度に歴史観を感じさせる、感じの良い通りでした。
北京や上海などの大都会と比べると小振りはありますが、それでも台北と比べると何倍もの人口を有する立派な都市です。街の人たちもとても落ち着いた様子で、歴史ある地方の中核都市としてとても良い印象を持ちました。