ベリーダンスは眠らない

僕は山賊の親玉に、なりたいです。
茶碗のような容器で酒を飲みながら、半裸にヒラヒラの衣装で踊る美女たちを目で愛でるのです。
色白の美女がしな垂れかかり、僕の胸元を「くなくな」と指でなぞります。
そして。
下っ端が、酒宴の舞台である洞窟に駆け込んでくる。
「親分、大変だ！　敵が乗り込んできやがった！」なんて言うのです。
尚も僕にくっ付いてくる美女を乱暴に引き剥がし、茶碗を割って宣言する。
「野郎ども！　もう一暴れすっぞ！」。
そんな。
野性味溢れる男に、僕はなりたいです。
四年二組　キタナカヒロユ
どうも。
あの頃の理想に…少しは近づけたかな？　と思い耽るキタナカヒロユです。
若しくは、海賊になって「肉を喰らいながらテーブルの下でペロペロされる豪放な男」でも可。

「こんにちは！　チケ子ですよぅ」
『イマイチ形状が分からないから、ココに触ってみても、いい？』の台詞で有名なパンダ店長だ。
「もう！　エロは禁止ですよぅ！」
バーロー（コナン）！　エロだって言う奴がエロだって、先生が言ってたんだよ！
「もう…。相変わらず自分勝手ですねぇ、店長は」
貧乳女はエロいって、スコラに書いてあったのは本当であったか…。
「私はエロくなんてありません！　そして、ソースが古過ぎですッ！」

まろび出す！
「な…なんなんですか？　いきなり？」
いや。「まろび出す」の主語の八十％以上は「おっぱい」なんじゃねーかな？　という考察中だ。
「やっぱりエロじゃないですかぁ…」
映画「超能力学園Z」のワンシーン。チアガールの胸ボタンが千切れて、服から飛び出すシーンこそ「まろび出す」なんだよ分かれ！
「分かりません、そんなの！」
男は三分に一回はエロいこと考えないと死ぬんだよ！　喩えるなら空を翔る一筋の流れ星なんだよ！
「んもう！」

くつろげる！
「え？　『くつろげる居住スペース』とかですか？　ソレは確かにエロくないですねぇ」
ベッキャ～ロ～ゥイ！「祐子は、秘所を自ら二本の指でくつろげた」の「くつろげる」だ！！
「そんなの、一般用語じゃないですよぅ…」
「かたくしまっているものや、きっちりはまっているものなどをゆるやかにする。ゆるめる。広げる」と日本国語大辞典にも載ってるだろうが！
「店長は官能小説の読み過ぎなんですよぅ。そんな言葉、普通は使いませんから！」

だまれ小娘！　それを言うなら「抽送」とかだっつーの！
「へ？　『ちゅーそー』ですかぁ？」
「抽迭（ちゅうてつ）」を誤用されたのが始まりだが、官能小説では一般的に使用されてる。
「へぇぇ。店長のエロ薀蓄で、初めて感心しましたよぅ」
もっとも。
「？」
官能小説自体が裏の文化なので、辞書とかには載ってないし日本語として認められてない。
「感心して損しました！　感心して損しました！　大事なことなので二度言いましたっ！」

それは、ともかくとして、だ。
「はい？」
久々過ぎて、俺たちって浮いてないか？
「元々、ショップ向けの広報キャラですもん。最近はPDFデータ配布のPOPでしか出てませんし…」
短期間とは言え、新宿TSUTAYAの案内板とかにも顔を出したんだがなぁ…。
「うわ！　職権乱用！」
うるへー！
「まぁ。少なくとも、この記事を読んでる人は知らないでしょう」

俺達が生まれてから七年、か。時の流れってのは、かくも残酷なものか…。
「そうですねぇ。感慨深いものを感じますよね？」
七年といえば。
「はい？」
当時のチケ子が十八歳だとしても、今や二十五歳。貧乳熟女モノというニッチな需要しか望めんな。
「失礼です！　そしてショックです！」
そして、女子小学生。
「女子…小学生？」
彼女達が女子大生になるだけの期間なんだよな！　超非合法だったのに、今ならペロペロしても許されるんだよな！　俺が、のほほんとアニメとかゲームやってる間に彼女（小指）達は、しれっと大人の階段上っちゃったりしてたんだろ？　もうやるせねぇったらねぇよ。俺だって世が世なら、稀代のプレイボーイとして名を馳せていたっつの！　女子高生ファンと全裸目隠し鬼ごっこで俺が鬼になるんだよ！　「捕ま～えた☆」なんちて乳に触っちゃうんだよあばっばばばばば－。
「あぁん、暴走モードですピンチです！　かくなる上は…エイッ！」（注射器をブスリ）
ふゃ？　糸の切れた操り人形のようにバッタリと倒れながら）
「ふぅ。又、チケ子は世界の平和を守ってしまいました」（夕陽に向かいつつ「ぐっ！」てポーズ）
まらら。まらおわらんろ。（不自然な体勢で、立ち上がろうとしながら）
「うわキショ！　ゾンビのように復活の予感？」
あるれ？　舌がまららないろ？　こんな状態らと普通に「らめぇぇ！」ができちゃうろ。萌えるろ。
「あら？」
そんなとこ舐めらら汚いってば。ら…らめぇぇ！（ガクガクと身を震わせ、絶頂）
「まぁ店長が、それで良いんなら良いんですけどね…」

――それで良いんです。