クライム無双

久しぶりに電車で退勤。
あまりに久しぶり過ぎて、電車に乗る際に靴を脱ぐキタナカさん。
痴漢冤罪を免れるために、本当に痴漢するクレバーなキタナカさん。
女性専用車両で深呼吸して「ふぅ、若返るわい」などと周囲の冷たい視線を華麗にスルーするキタナカさん。

そんなキタナカを、熱を帯びた視線で見つめるあなた。
ちょっとだけシャイで、それでも勇気を出そうと決めたあなた。
高まる鼓動を抑え切れずに、一歩を踏み出す勇気が欲しいあなた。
「また今日も、キタナカさんに話し掛けられなかったな…」なんてため息を吐くあなた。

そんな二人が出会えた時、どんな奇跡が起こるでしょう？
それは、きっとステキなこと。
それは、きっと神様がくれた一度だけのランデブー。
それは…。

気まぐれな神様が起こした、ほんの少しのアクシデント。
つまらない「日常は奇跡の連なりだ」なんて陳腐な台詞。
ほら。
躓いたあなたがキタナカの胸に飛び込んでしまうなんて、二度と無いかも知れませんよ？

「大丈夫ですか？」なんて優しい声を間近に聞いて、あなたは「もう、このまま死んでもいい！」なんて気が早過ぎますよ。
さぁ。
勇気を出して、「はじめの一歩」を踏み出すんです。

――「あの僕！　キタナカさんのこと、ずっと…見てました！」

今宵も恋が花開く。
横浜日の出はスーパー銭湯。
あなたも明日は花開ける。
ここは素敵なハッテン場。

――リリカル過ぎたかにゃあ？（照れ照れ）