リーツージー

YouTuberが子どものなりたい職業No1なのに違和感を感じるほうが。。。

Youtubeを何気に観ていて、ずっと気になっていた、李子柒(Liziqi リー・ズチー)。

中国のインフルエンサーやYouTuberと呼ばれる人は、個人じゃなくて、チーム(会社)でやっているケースが多いそうです。このクオリティですので、彼女もそうなのか、と思っていたところ、最初は自分ひとりでやっていたそうです。ほぼ「映画」ですもんね。はじめて観たときは、中国映画のトレイラー(予告編)だと思ってました。。。
彼女のProfileは、こちら。

「新传统、慢生活(新しい伝統、スローライフ)」が、中国国内でも人気なんですね。自分の食品ブランドオープン初日で、2000万元=3億の売上とは。。。中国がいかに消費大国なのかを思い知らされます。
私の住んでいる福岡、といえば、中国からの大型客船で爆買い、だったのも、今は昔。中国からの方々で溢れかえっていたキャナルシティ(ショッピングモール)も、人が少ないです。(一方、福岡から1時間以上かかる、タイのドラマの撮影地だった、佐賀・鹿島の祐徳稲荷には、いまだにタイ人の観光客が訪れています。)いまだにインバウンド=爆買いとか、団体旅行とか。。。ブームはとっくの昔に去ってますね。中国=日本より生活レベルが低いと勘違いしている人も多いですが、この映像がなんで流行るか?を考えると、もう中国は、日本以上に成熟した国、ということがわかりますね。
日本で「ユーチューバー」というと、ヒカキンとか、最近テレビで見かけなくなった(といってもテレビを見なくなったので)売れないタレントが二番煎じでチャラくやってる感が多いですね。だからでしょうか?子どもたちのなりたい職業=YouTuberになったときに、なんだこれは!なんて怒ってるのをチラホラ聞きましたが。。。私の子どもの頃だって、お笑いブームのときは、お笑い芸人が上位でしたし、プロレスブームのときは、ほんとに新日本プロレスに入門した同級生がいましたし、時代が変わっても、そんなもんだと思いますが。。。
また、メディア=子どもに悪影響という論調も、明治は新聞、昭和はラジオ・映画・テレビ、平成はゲームにネットと、綿々と続いています。とある県で、ゲームは1時間という条例が、本気で上程されるそうですが、いまの子どもたちのお父さん・お母さん(=私の世代〜ちょっと下)なんて、ゲーセンに入り浸り、家ではファミコンをやって、でしたよね。その上の、じーちゃん・ばーちゃん世代は、喫茶店でインベーダーゲームを、仕事サボってやってましたよね?その上は、雀荘に通っていた世代ですよね?所詮そんなことで、ゲームをどうするかなんて、条例で決めることじゃなくて、各家庭で決めるだけのことでしょう?(それだったら、糖尿病対策で、うどんはひとり日1玉までって、条例できます?)
冗談はさておき、話を戻して、youtubeを観ているムスメを観察(フィールドリサーチ)していると、調べ物(調べ学習)に使ってますね。折り紙の折りかたを見ながら、上手に作ってました。そのうち料理やお菓子なども、見ながら作るんでしょうね。ナショジオみたいなショートコンテンツを見て、動物のことをよく話をしてくれます。「○○をやってみた」のようなお笑い系は、すぐに飽きてしまうみたいです。
ちゃんと(という言い方も好きではないですが)子どもたちのメディア・リテラシーは、大人が思っている以上に育っているわけで、危ないときは、道路で車の通行が多いところをどう渡るか、と同じように、親やまわりの大人が、サポートするだけ。リアル:バーチャル(ネット)と分けるのは、そろそろ終わりにしないと。
ムスメと毎朝、通学路の半分を、わんこと一緒に話をしながら(機嫌の悪いときもあったり、カミさんが行くこともありますが)、40年前の自分の子どもの頃ってどうだったか?というのを思い出してました。田舎の小学校で全校児童が150人前後でしたが、たぶん研究校だったんでしょう。2カメのスタジオがある放送室があって、給食時間に紙芝居をOAしたり、先生にインタビューしたり、DJしたり(ヘビーローテーションは、なぜかこの曲)。。。

もちろん、テロッパーとかはありませんでしたので、昔の地方局であった、静止画のCMと同じ手法で、壁に貼ったタイトルやテロップを写して、スイッチャーで別のカメラと切り替えて、という古典的なことをやってましたね。

何の紙芝居をやっていたかまでは思い出せませんが、はじめはモノクロのテレビカメラ、途中でカラーに変わって、4時間目が終わって大急ぎで放送室に行って、カメラのスイッチを入れて、ホワイトバランスを取るのに10分くらいかかって、ぎりぎり給食時間に放送していたことを思い出しました。「白」は、体操服を着た子の背中とか、四つ切の画用紙でしたね。
ですので、私の子どものときになりたい職業は、「放送局で働くひと」でした。実際に中高は「ハガキ職人」。高校卒業して、ラジオやテレビの制作に関わって。。。現在に至る、ですが。まあ、そんなもんだと思うんですよね。
80代のプログラマーの女性が注目されるように、10代の映像作家や映画監督も出てくるでしょう。身近なのが「YouTuber」という人と言葉であって、「映像」コンテンツを「つくる」、または映像の中で「演じる」というのは、戦後以降、映画の時代からずっと子どもには人気ですよね。むしろ、「ユーチューバーなんて」って、チャラくみている大人の方が、なんか違うようなきがしてなりません。李子柒が伝える、美しい中国の新しい田舎・あたらしいスローライフの風景は、仮想ではなく、中国の方々が求めているという「現実」を、見事に「ブランディング」してます。それは、彼女が伝えたいことに信念を持っているということが、映像からわかるということ。それは大人だけがわかるものではなくて、子どもにも伝わってます。
「お坊さんがユーチューバーになったら?」なんて言われますが、そうじゃないですよね。ありかもしれませんが、なんか違和感あります。法話を一方的に配信するのって、昔ながらのCAI(学習支援システム)みたいですし、もっとインタラクティブじゃないと面白くないですよね。例えば、奈良の尼僧さんのドキュメントが、私は好きなのですが、

こんな感じだと思うんですよね。私よりも、ご門徒(檀家)さんや地域の方のほうが面白いですもんね。「出る(出演する)」お坊さんよりも、「つくる(企画制作する)」お坊さんのほうが、面白いと思いますが、いかがでしょうか?

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