「アドラッカー」的な「マズローの欲求段階説」の活用の仕方
マズローの「欲求段階説」は、三角の図で「ヒトの欲求の構造」を表したものとしてよく知られています。ただ、この図の見方、考え方、使い方がよくわからないというお話をよく見聞きします。「アドラッカー」的な活用法、理解や説明の仕方をちょっとだけお示ししたいと思います。
人や組織の問題分析や課題の設定をする上で、人が理解する、能力などが発達する、成長することで問題解決や課題達成ができると考え、企画・計画することが多々あります。ただ、そのプロセスをどう考え、何を見て、どんな基準で評価するかは実はバラバラだったりします。マズローの「欲求段階説」は、このプロセスなどを説明することに有効で、特に人の問題解決の説明にはよく活用される構造だったりします。
「アドラッカー」的には、「分析」「対策」として「マズローの欲求段階説」を活用しています。マズローは人の心理構造を5段に分け、そこにある欲求を明らかにしました。基礎には本能的な欲求…食欲・睡眠欲・排出欲など、それが満たされると2段目に暮らしや生活の安定に関係する安全・安心欲求、次に友情や愛情といった社会的な欲求、その次に尊重や評価を求める欲求、そして自己実現欲求と続きます。
例えば、友達ができないっていう悩み、不安があったとすれば、安全・安心が足りてないか、尊重して欲しい、評価して欲しいっていう欲が多過ぎるかのどちらかです。今時の若い子には「もっと評価して欲しい」という「目的」が高く、達成できないから「友達ができない」って思い込んでる人が多かったりします。こんな時には「友情の質」と「その目的」を自ら理解してもらうアドバイスをします。また、自ら人の尊重や評価を表現しているかどうかも確認し、自分から発信することもアドバイスします。アドラー心理学にしても、ドラッカーマネジメントにしても、「自分(の意見)からスタート」することが対策の最初です。
翻って、イジメのような身の危険や、居場所がないようなレベルの場合は、基礎欲求のレベルまで確認します。自己評価の低さや生活の質の不安が出ることがほとんどだったりするからです。
このお話はまた今度…