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コロナ日記(2022年11月)

元気です。

コロナに感染し、元気を失い、全然元気ではなくなっておりました。

普通の風邪みたいなもんでしょ?
と思っていたコロナですが、かぜよりキツくなかったことや、かぜよりキツかったことがあったので体験談的にまとめてみます。
あくまで個人談ですので、「コロナは危険じゃない」とか「コロナは危険だ」という意図はありません。

11/16(水)発疹

異変を感じたのは16日の夜で、お風呂上がりに体が少しピリピリとかゆい。妻からは体が全体赤くなっていると言われた。鏡で見ると、確かに少し赤い。痒みはほとんどない。でもちょうど口にも口内炎ができたのでウイルス性の皮膚炎からと思って寝た。

熱はなかったはずだし、体は少し痒い程度で我慢できる程度だったので、特に薬も塗らずに。

11/17(木)陽性反応

17日朝から皮膚科に通院。皮膚科での診断は、恐らく細菌由来かウイルス性の皮膚炎とのことだった。予想通り。だよね。
溶連菌の可能性が高いので検査をしましょうということで、併設している耳鼻科に行くことに。

耳鼻科では、コロナの検査もしておきましょうと言われる。熱を測ると37℃。微熱がある。気づかなかった。
コロナでも発疹出るんですか、とお医者さんに聞くも、いや〜あんまり聞かないですね。と笑いながら鼻の穴をグリグリされる。これには痛くてびびる。鼻の穴から棒を抜こうともがく。「ダメダメ動いちゃ」と先生は笑う。笑い事じゃない。
やっと終わり、イテテテテと鼻をかんでいると「あら、出たわ」と看護師さん。
「あら、コロナでした」と先生。
あらじゃないですわよ。

溶連菌もとったのに、結果を聞かずに帰される。車に戻って待っててくださいと言われる。
コロナウイルス陽性者は車で全て会計まで済ませるシステムなのだそうだ。そして待たされる。ほったらかしにされて1時間ほど待った末にやっと薬とお会計。
山ほど薬を貰って4000円也。安いな。日本。
コロナ陽性者には薬は無料なのだそうだ。
そのまま家に帰って寝る。少しづつ熱が出てくる。
家族に伝えると、即、部屋に軟禁状態。やりすぎだろ。でももう仕方ない。夜には熱が37.8°Cにあがる。あかん起きてられん。僕の平熱は35.5°C。プノンペンの真夏より低いのだ。クラクラしながら眠る。
夜中、体が無性に痒くて何度か起きる。

11/18(金)寝通し。

朝には38度を超える。動けないので休む。金曜は1日寝ることになる。ホームゲーム1週間前。休んでられないのだけど、体がこれだからどうしようもない。どうしても答えなきゃならなさそうな回答は答えつつとにかく寝る。熱、頭痛、だるさ、少しだけ咳。
このあたりの昼夜の感覚があまりない。とにかく寝ていたら夜になって朝が来た気がする。
病人らしい病人だった。

11/19(土)コロナ仲間?

土曜朝。むちゃくちゃ雪が降り積もっている。10cmくらいはあるだろうか?少し体軽くなった感じがする。でも熱は下がっていない。金曜より咳が出始める。体の湿疹は止まらない。痒さが増している。
今回きついのは何よりもこの発疹である。
方から膝まで真っ赤に腫れ上がり、チクリチクリと針を刺すような痛みと痒みの中間を身体中攻撃してくるのである。子供の頃アトピーだったときの痒さを思い出す。本当に辛かった。喉元過ぎれば熱さを忘れるというが、痒さも忘れる。痒さは辛い。
喉の痛みもあるし、咳もちょっと出る。だるさもある。

昼から娘も発熱。38.8。俺より高い。
とにかく寝かせる。午前中は雪で遊んでいたけれど、実は頭が少し痛かったそうなのだ。さすが子供。わんぱくだ。
多分コロナなので隣に寝かせる。いつも騒がしい娘が今ばかりは大人しい。かわいそうだ。
抗原検査キットを探すも見つからない。家に1本あったはずだったけどな。薬局に電話してもなかなか持っていないという。仕方ない、明日にしよう。

夜はみかん、リンゴ、りんごジュースを飲んだ。2人でみかんを分け合って食べたときはなんだかキャンプしてるみたいだった。僕も娘もお粥は食べられなかった。

夜中に起きる。熱が少しあがっている。なかなかコロナは手強い。インフルエンザでもかぜでも3日高熱が続いたら何とかなったのに。
でも、カンボジア3年目に41度まで上がったデング熱の時よりはまだずっとマシだ。あの時は保険にも入っていなかったしカネもなかったから病院に行くのも躊躇っていた。果物を持ってきてくれたカンボジア人スタッフがまっすぐ立てない、目の焦点があっていない僕を見て、日系病院に連れて行ってくれて点滴を打って事なきを得たのだった。病院は診療費をかなり安くしてくれた。ありがたかった。
辛い経験を1度するとそれと比べて辛くなければ楽に乗り越えられる気がする。辛さとは相対的なものなのだ。やっぱり辛い経験こそ買ってでもした方がいいのかもしれない。

11/20(日)娘復活

朝起きる。熱は37.7°C。まだまだ熱が下がらない。これで4日目。寝るしかない。
だが、腰が痛い、肌が痒い。なかなか寝られない。娘がケロリとした顔で起きる。「頭が痛いの治った」「朝だよ」「もう遊べる」「雪だよ」「お外に行きたい」「遊ぼ」「公園行こう」と喋る喋る。熱は36.8°C。
うーん、こやつ、もしやコロナでは無いのか??
とにかく午前中は部屋でゆっくりさせることにして、抗原検査キットを買ってきて貰う。

僕も食事は軽くできるくらいに回復してきた。

午後、検査すると娘は陰性。
なんとコロナでもないのにコロナ隔離部屋で1晩私と寝てしまったのである。そして一晩でカゼを治癒するとは4歳児恐るべし。
夕方にはスカートで外で走り回って遊んでいた。子供は風の子。私はコロナ。

夜になるころ体が大分軽くなってきたことに気づく。そして夕食、食事の「匂い」を全く感じなくなっていることに気づく。
いわゆる嗅覚障害である。

あらゆる匂いを嗅いでも期待した匂いがしない。鼻のなかの感覚が抜けている感覚だ。ちょうど抜歯のとき、歯茎の感覚がないような。

食べても飲んでも何も感じない。匂いがないとこんなにも食事が味気ないものか。悲しくなる。味覚障害や嗅覚障害は新型コロナの割と有名な症状だったので知っていたけど、実際になってみると衝撃は大きいものである。
また、障害として残ることもあると聞くのだから怖い。とにかくなんだから色々なものをクンクンしながら床に入る。
深夜W杯を見て寝る。

11/21(月)復活、でも。。。

朝起きると熱はほぼ下がっていてだるさも頭痛も無くなっていた。仕事が出来そうだ。4日間寝込んだ部屋の布団を畳み掃除する。なんだからスッキリする。生きているという感覚と働くことの喜びを感じる。
朝ごはんを食べる。ヨーグルトにはちみつと手作りジャムが入っている。
しかしもう味が本当に分からない。口の中の甘みがはちみつの甘みなのかジャムの甘みなのか分からない。このジャムはなんのジャムなのかも分からない。ショックだった。
味というのは、舌で感じるだけでは無い。
サラダも食べる。感じるのは塩み、甘み、少しの苦味。
とろけるチーズもチーズの香りがなければ塩みのある豆腐と変わらないし、フレッシュなオリーブオイルであえたアボカドもサラダ油のかかったトマトと違いが分からない。久しぶりに飲んだ淹れたてのドリップコーヒーも香りが分からない。たぶんインスタントコーヒーであっても分からないだろう。食の楽しみの中で、香りの要素がいかに大きいかという事を嫌という程感じさせられた。
香りがなければそれは、味が舌で感じる、塩気、甘み、酸味、苦味、旨みみたいなデジタルな感覚になるイメージ。味が平面になってしまうような。塩味と甘みの数値が同じであれば同じ味に感じるのだ。何言ってるか分からないって?僕もよく分からない。でもそのくらい単調ってことだ。
味音痴の蔑称にバカ舌というのがあるが、舌よりも鼻の方が味覚に強い影響を与えているんじゃないかと思った。
とにかく美味しいものが好きな自分にはかなり強烈な経験である。この鼻が利かない生活が期間限定なのであればそれでいいが、このまま後遺症が残り、一生なのかもしれないと思うと気が滅入る。

食べる時だけではない。
風呂場で自分が脱いだ服なのかこれから着る服なのかを見分けることも出来ないのだ。先程は妻に協力してもらったところだ。
鼻が利かないとは本当に辛いものである。

総括

コロナできついと感じたこと、感じていることをまとめておく。

  • 体が痒い

    • 発疹がとにかく痒い。痒いというのは辛い。薬を塗っても直ぐに痒くなる。

  • 熱が長引く

    • 4日も熱が長引いた。(私にしては)長かった。

  • 嗅覚障害が辛い

    • 匂いを感じられるのは幸せ。匂いがないと味気ない。彩りがない。みずみずしさがない。色気がない。全てが無機質になる。味がデジタルになる。

  • 隔離が悲しい

    • 逆に1人で色々する時間ができる。仕事とか、このブログとか

  • 健康は尊い

    • 無くなったときにありがたみに気づくとよくいうけれど、健康であること、鼻が利くこと、肌が痒くないこと、隔離されていないことというのは幸せなものだ。健康であることに、幸せであることに気づき感謝しよう。


いろいろ総括と書かせていただいたが、隔離期間はあと2日残っている。
このまま症状が収まってくれることを願いながらあと2日過ごすことにする。


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