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大学院生 / 本の感想など

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最近の記事

【ルポルタージュ】ある行旅死亡人の物語

最近読んだ本について。 タイトルは「ある行旅死亡人の物語」で、ある大阪の記者が実際に取材し、リサーチを行ったルポタージュ。 「行旅死亡人」とは、身元や名前が判明せず引き取り手も見つからない遺体のことで、作中では大阪のアパートで大量の現金とともに見つかった「タナカチヅコ」という行旅死亡人の女性にフォーカスが当てられる。 ノンフィクションながらも、小さなヒントから少しずつ謎を解き明かしていく感覚はミステリー小説のよう。 その一方で、作中で登場する謎が全てすっきりと解決する

    • Amazonの中古本

      先日、Amazonで道尾秀介の小説「月と蟹」の中古本を注文しました。 259円という価格で状態も良いということから、お得な買い物だなと思っていました。 しかし、いざ届くとカバーと中身が違っていました。↓ カバーは確かに「月と蟹」ですが、中身は同著者の「ソロモンの犬」です。 Amazonで中古本を購入して初めての経験です。 「月と蟹」を読みたかった気持ちはありますが、先入観なく新しい本に出会えてむしろ良かったかもしれません。 まずはこの本から読んでみます。 ひとつ

      • 【小説】マリアビートル

        伊坂幸太郎「殺し屋シリーズ」の新作「777 トリプルセブン」に、シリーズ2作目「マリアビートル」に登場したキャラが登場するようなので振り返り。 シリーズは全3作が出版されており、それぞれが独立していながらも共通のキャラクターが登場するつくりになっている。 以下はあらすじと感想。 あらすじ -Wikipediaからの引用- 元殺し屋の木村雄一は、幼い息子を遊び半分でデパートの屋上から突き落とし、意識不明の重体にした中学生・王子慧に復讐するため、東京駅にて彼が乗った盛岡行

        • 【小説】向日葵の咲かない夏

          最近読んだ小説について。 作品は道尾秀介著の「向日葵の咲かない夏」。 以下は簡単なあらすじと感想。 あらすじ -Wikipediaからの引用- 一学期の終業式の日、欠席したS君にプリントを届けるためにS君の家を訪れたミチオ。声をかけても応答がなく、中に入ってみると、きい、きいとおかしな音がした。S君はいた、自分を見下ろして。呼んでも返事がなく、よく見ると、S君の首はロープに繋がっており、足は地に着いていなかった。S君は首を吊って死んでいたのだ。 急いで学校に戻り、担