こんにちは、HIROです。米国のコンサルティングファーム兼AIスタートアップ「Front-IA Innovations(フロンティア・イノベーションズ)」で代表を務め、「経営管理・内部監査」×「生成AI」×「グローバル」という三つの交差点で日々活動しています。
これから、この領域で培った知見や経験を、定期的にみなさんと共有し、ビジネスの課題解決や新たなインスピレーションにつなげていただきたいと思っています。
本日は初投稿ということで、まずは私自身のストーリーと背景を、手短ではありますがお伝えさせてください。
1. これまでのキャリアの歩み
1.1. キャリアを構成する3つの軸
私のキャリアの方向性を大きく決めた一つに、20代前半の社会人の駆け出しの頃に読んだ大前研一さん(コンサル界のレジェンド)の書籍があります。その中で「財務、IT、英語がビジネスマンの必須スキルだ」と提唱されていたことが深く印象に残り、それ以来この3つの柱をキャリアの軸に据えて、それぞれの柱で一流レベルになるべく、日々精進してきました。
今ではその考えを自分なりに進化させて、①経営、②テクノロジー、③グローバルの3つをキャリアの軸に据えて活動しています。これらのどれか一つを極めるのもよいですが、3つをかけ合わせることでマーケットでの希少性が更に高まり、唯一無二の無双できる人財になることができます。
1.2 「エンジニア」としての船出と「企業経営」への興味の芽生え
大学卒業後、私はITの知識がまったくない状態で、日系SIerへ飛び込みました。最初は、コードがまるで呪文のようで、バグの対応に追われる毎日。自分には才能がないのでは、と何度も何度も落ち込んだことを覚えています。
それでも、情熱と行動力を武器に必死で食らいつき、3年後には「一人前のエンジニアだ」と周囲に認められるようになりました。その頃、私は「ITシステム」というミクロな視点から、さらに「会社」や「経営」というマクロな視点へと興味を広げていったのです。
「経営全体を俯瞰したい」。 そんな強い想いから、難関資格の「中小企業診断士」の取得に挑戦しました。働きながら限られた時間の中で、毎月100時間を超える猛勉強を3年間続け、20代での合格という若手には難しい目標を達成できたのです。これが私にとって、初めての大きな成功体験となりました。
この時期に培われた「月100時間の学習習慣」は、その後のキャリアに大きな影響を与え、私の視野を広げてくれました。経営という巨大なパズルを上空から見下ろせる「鳥瞰図」を手に入れた私は、新たなステージへと進んでいく自信を得ることができたのです。
1.3. 「外資系コンサルティングファーム」への挑戦と修行の日々
そして、次に私が飛び込んだフィールドは外資系コンサルティングファーム。DeloitteとPwC、いわゆる「Big4」での8年間は、まるでドラゴンボールの「精神と時の部屋」のような極限の修行環境でした。朝から深夜まで続くプロジェクト、タクシーで帰る深夜のオフィス街…本来30年かけて積み重ねるような経験値を、たった8年で凝縮的に獲得した感覚です。この期間、グローバル経営管理や内部監査、GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)といった専門的な領域で、国内外の大手企業100社以上を支援しました。思考力、問題解決力、そして専門性が、まさに極限まで研ぎ澄まされたと感じています。かつて身につけた「月100時間の学習習慣」はここで大いに役立ちました。深夜に帰宅する生活ながらも学習を継続した結果、CIA(公認内部監査人)やCISA(公認情報システム監査人)、CFE(公認不正検査士)といった資格を次々と取得し、その日の学びを翌日の実務で即座に活用するという好循環を生み出せたのです。昨今は「長時間労働なんて時代錯誤」という声も多く聞かれますが、私にとってこの「圧倒的な密度」の時期は、後々まで複利的な成長をもたらす宝の時間でした。若いうちに極限まで努力を重ねることで、自分自身を圧縮成長させることができる。それを身をもって体感したのです。当初は未経験で落ちこぼれコンサルからスタートした私ですが、気づけば社内評価はトップ4%(Tier1)の評価を獲得。20代の頃に「年収1,000万円なんて夢のまた夢」と思っていた私が、自然とそのラインを超えていました。この体験は、正しく積み上げた努力は必ず報われることを、強く私に示してくれたのです。
1.4. 「ユニコーン企業」への参画と起業家精神の目覚め
プロのコンサルタントとして自信を深めた頃、「一度きりの人生、次はどんな挑戦をしようか?」と自問した私は、日本を代表するテック系ユニコーン企業であるSmartNewsへと向かいました。社会に新しい価値を生み出そうとする高い志と、世界トップクラスの才能が集うスタートアップは、私にとって理想的な舞台でした。
ここではグローバル内部監査ヘッド兼リスクマネジメント担当として、日米をまたぐプロジェクトに参画。シリコンバレー流の俊敏な意思決定と、挑戦を恐れない起業家精神が渦巻く環境は、コンサル時代とはまた違う刺激に満ちていました。世界中のエリートと交流しながら、これまで培った経営知識や内部監査スキルをグローバルな文脈で応用する術を学び、私の視野は一気に広がっていきます。
この「日本発の世界で戦うスタートアップ」での経験は、私にとって次なるキャリア ー 起業家としての道 ー への大きなヒントと勇気を与えてくれました。
1.5. 世界トップMBA・ビジネススクールへの挑戦
「30代でやり残したことはないだろうか?」と自分に問いかけたとき、まっさきに浮かんだのが「海外MBA」への挑戦でした。多忙な日々と学費負担への不安から、何度か諦めかけたこともありました。しかし、「一度きりの人生、挑戦しなかった後悔だけはしたくない」という強い思いが、再び覚悟を奮い立たせてくれました。
そこで、仕事を続けながら猛勉強に打ち込みました。その結果、世界トップ校の一角であり、あの孫正義さんを輩出した「カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)」の「Haasビジネススクール週末夜間MBAプログラム」に奇跡的に合格することができました。
私が選んだのは週末夜間のコースでした。これは、自分の仕事を愛し、ずっと続けたいという強い思いからの選択です。日中はビジネスの最前線でフルコミットしながら、週末と夜間にビジネススクールへ通うという二重生活が始まりました。英語でのクラスについていくのは簡単ではなく、予習復習は欠かせません。課題も山積みで、正直なところ、仕事と学業の両立は非常にハードです。
しかし、過去に経験した数々の困難と比べると、意外にもしんどいとは感じませんでした。若い頃に幾多の試練に立ち向かい、全てを乗り越えてきたことで自信を持っていたからです。何より、自分自身で選び取った道であり、2000~3000万円という高額な学費を自腹で支払いながら通っているという強い意志が、私のモチベーションを常に高めてくれています。学びの充実感と自己成長の実感が日々の活力となっています。
このMBA挑戦を通じて得た知識とネットワークは、私のキャリアにおける次なるステージへの大きな糧となっています。多様な価値観や理論、そしてアントレプレナーシップが交錯する学びの場は、私の思考を一段と深く、広く進化させてくれました。グローバルなビジネスネットワークと知見が格段に拡張し、新たな視点とアイデアが次々と湧き上がるのを感じました。この経験により、これからの「起業家」としての道を確固たるものにする準備が整ったと感じました。
1.6. シリコンバレーでの起業と世界への挑戦
そして現在、私は内部監査やGRCに特化した日本のコンサルティングファーム「Front-IA(フロンティア)」の執行役員を務めながら、シリコンバレーで米国法人「Front-IA Innovations」を起業し、代表として指揮を執っています。ここでは生成AIを活用した内部監査・経営管理ソリューションの研究・開発とコンサルティング活動に注力しています。
また、2024年10月からは、シリコンバレー屈指のアクセラレーションプログラム「Berkeley SkyDeck」に、JETROのGSAP経由で奇跡的に採択され、世界で勝負できるスタートアップとしての航海が始まったところです。
内部監査の世界を変え、不正・不祥事の芽を事前に摘み、経営者が夜安心して眠れる世界を実現する。私がこれまでもがきながらも人一倍努力して築いてきたキャリアは、その壮大なゴールに向けて全てが有機的に繋がり始めていると実感しています。まさにスティーブ・ジョブズの「Connecting The Dots(点と点をつなぐ)」です。
2. 価値観など
2.1. 仕事に対する情熱
私が内部監査やGRC(ガバナンス、リスク管理、コンプライアンス)、経営管理といった分野で仕事を続ける理由は、この領域が企業にとって欠かせない「免疫機能」のような役割を果たしていると確信しているからです。複雑化するビジネス環境で、不正や不祥事といったリスクは増え続けています。そうした問題を未然に防ぎ、経営者へ安心(アシュアランス)を提供することは、企業が健全に発展するための基盤づくりにほかなりません。
私が目指すのは、こうした「縁の下の力持ち」とも言える機能を、多くの方に理解してもらうことです。内部監査やGRCの世界には、想像以上に躍動感があり、企業戦略と密接に関わる面白さが詰まっています。その魅力を広め、優秀な人材がこの分野に飛び込んでくるような土壌をつくり、さらには経営者がリスクコントロールへの投資を当然と考えるような文化を根付かせること。それこそが、私の仕事に対する最大のモチベーションであり、原動力となっています。
2.2. 人生のモットー ~Stay hungry, Stay foolish~
アップル創業者のスティーブ・ジョブズが2005年にスタンフォード大学で行った伝説のスピーチを見たことがありますか?それは私の人生観/仕事観を大きく変えるものでした。ここでは詳細は割愛しますが、このスピーチでジョブズは「Stay hungry, Stay foolish(ハングリーであり続けろ、愚か者であり続けろ)」という名言を残しています。
それ以来、私は「いちどきりの人生、何事にも真摯に全力で臨み、悔いのない人生を送る」。この言葉を胸に、私は日々の仕事に挑んでいます。このモットーは、キャリアを重ねる過程で常に私を鼓舞し、原動力となってきました。どんな困難が立ちはだかっても、決して諦めず、全力で打ち込めば必ず新たな道が開けると信じています。
エジソンが語ったように、「うまくいかなかった」という事実は、ただ「うまくいかない方法を一つ知った」に過ぎません。それは「失敗」ではなく、成功へのステップ。こうした捉え方を重ねるうちに、本当の意味での成功が少しずつ手の届くところへやってくるのを、私は身をもって実感しています。
2.3. おすすめの思考法
「他人と過去は変えられない。変えられるのは自分と未来だ。」
この言葉は、私がいつも心に留めている大切な指針です。うまくいかないことが起きたとき、人はつい他人のせいにしたり、過去を振り返って嘆いたりしがちです。しかし、その先にあるのは停滞だけ。代わりに、「自分にできることはないか?」と自分事として捉え直してみると、小さくても前進へのヒントが見えてくるものです。
このような考え方を習慣にすると、驚くほど物事がスムーズに運び始めます。どんな状況でも、「自分」にフォーカスして未来を切り開く。私は、この思考法を強くおすすめしたいと思っています。
2.4. 資格と専門性
私の専門性は、以下の資格や実務経験を通じて培われてきました。これらは内部監査、GRC(ガバナンス・リスク管理・コンプライアンス)、経営管理、さらにはテクノロジーや英語力といった要素を総合的に支える「知識と実践の土台」となっています。こうした基盤を活かし、今後も企業が健全な成長を遂げるためのサポートに全力を注ぎ続けたいと考えています。
<内部監査/GRC>
・公認内部監査人(CIA)
・公認情報システム監査人(CISA)
・公認不正検査士(CFE)
<経営管理>
・中小企業診断士
・MBA(Berkeley Haas在学中)
<テクノロジー>
・応用情報処理技術者、基本情報技術者
・情報セキュリティアドミニストレータ
<英語・グローバル経験等>
・英検1級
・TOEIC 900点超
・アメリカ、インドネシアへの駐在経験
・延べ15カ国以上、100社以上への内部監査・経営コンサルティング提供実績
2.5. MBTI性格診断は「建築家(INTJ-A)」タイプ
驚くほど当たってます。「建築家(INTJ-A)」タイプの特徴は…
・常に将来の目標やビジョンを描き、それに向かって計画的に行動する
・常に学び、チャレンジングな環境で成長することに意欲を燃やす
・人の意見より、自分の頭でじっくり考えて導いた結論を重視する
・感情よりも論理や効率性を優先する、等
<建築家のトリセツ>
https://16labo.jp/intj-personality/
<性格診断テスト>
https://www.16personalities.com/ja/性格診断テスト
2.6. LinkedInのプロフィール
信頼性を大切にし、すべてをオープンに発信していきたいと考えています。匿名での活動も増える中、私は実名で、これまでの歩みや専門性を分かりやすく伝えたいと思っています。もし興味をお持ちいただけたなら、ぜひお気軽にアクセスください。
https://www.linkedin.com/in/hiroyuki-tsuchida-387460b2/
3. なぜ「note」を始めたのか?
3.1. 背景 ~内部監査によるアシュアランス不足という現実~
近年、自動車や保険業界など、多くの分野で不正や不祥事が相次いでいます。こうした問題が後を絶たない背景には、内部監査機能による「アシュアランス(安心・保証)」の不足が大きな要因として存在しています。
この現状は、経営者に眠れぬ夜をもたらし、企業全体の健全な発展を阻害しかねません。私は、自身のキャリア人生を賭けてでも、この状況に一石を投じたいと考えました。なぜなら、経営者がリスクに怯えることなく、自信を持って舵を取れる環境を創り出すことは、企業や社会にとって計り知れない価値があると確信しているからです。
3.2. 私の使命 ~不正・不祥事を未然に防ぐ盾として~
私は、内部監査やGRC(ガバナンス、リスク管理、コンプライアンス)分野で培った長年の経験と知識を活かし、世の中から不正や不祥事といった「病巣」を取り除きたいと思っています。
コンサルティングやシステムソリューションによって、企業のアシュアランス機能を強化する取り組みは、私の使命そのものです。しかし、コンサルティングによる個別の支援だけでは届かない範囲があることにも気づきました。内部監査業界全体を活性化し、この分野の価値と可能性をより広く伝える必要があるのです。
3.3. 「note」での情報発信 ~内部監査の本質と魅力を紡ぐ場~
日本では、内部監査やGRCに関する理解がまだ十分に浸透しておらず、有益な情報も決して多くはありません。そのため、経営者が内部監査に投資する必要性に気づかず、優秀な若者たちがこの領域に興味を持つ機会も限られています。
そこで「note」を選び、内部監査の重要性とその面白さを、より多くの人に届けたいと考えました。このプラットフォームを通じて、内部監査の本質や成功事例、具体的な改善策など、信頼できる情報を継続的に発信し、業界全体を底上げしていくことが目標です。もし、私の発信が若い才能や経営者を動かす一助となれば、それ以上の喜びはありません。
3.4. 生成AIを活用した内部監査のイノベーション
さらに、私は生成AIを用いて内部監査の在り方を革新できると確信しています。これまで熟練の監査人が時間をかけて発見していたリスクを、AIが瞬時に検知する未来がすぐそこにあります。
「note」を通じて、こうした先端技術がもたらす新たな監査モデルや、その実用化に向けた具体的な取り組みを発信していく予定です。新たなイノベーションが、内部監査の世界をどのように変え、ビジネスの可能性を広げていくのか、その過程を、ぜひ皆さんと共有していきたいと思っています。
4. 最後に
最初は手探りで、あれこれ試行錯誤しながら記事を紡いでいくことになると思います。もし「こんな話が聞きたい」「ここをもう少し掘り下げてほしい」といったご要望やアイデアがあれば、ぜひお気軽にお声がけください。可能な限り、その期待に応えられるよう努めていきます。
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