試行錯誤 24-25第10節 マドリーvsセルタ(A)
[情報]
交代とシステムの変更
スタートは325の保持、532の非保持。
17‘でチュアメニが保持でアンカー。235に変更。カマヴィンガがSB位置に降りたり。
エンバペのゴール直後の21‘非保持でもチュアメニがアンカーに。ベリンガムが落ちて442。SBがシャドー、そのサイドのボランチがスライドでWBに対応。
後半スタート。チュアメニはCBの右に落ちて325を形成して保持。非保持は442(ベリンガム右、カマヴィンガ左のSH)
63’ カマヴィンガ、バルベルデ→ロドリゴ、モドリッチ
モドリッチ左、ベリンガム右のIHで433
67‘チュアメニがアンカーのまま433保持に
69’ フラン→メンディ
この交代の前からロドリゴが右WBで5バック。532に変更。モドリッチの指示によって徐々にヴィニもプレスバックするように。
81’ エンバペ→セバージョス
ロドリゴが左、ヴィニが中央、ベリンガムが右の433(基本保持の時間。ベリンガムは中央によってルーカスが上がる形)
キッカー ルーカス
[試合]
スペインのチームらしく丁寧に繋いでくるセルタ。昨シーズンのマドリーにとってはやりやすい部類だったかも知れないが、ブロック守備に不安がある今のマドリーにとっては五分五分の相手。エンバペとヴィニがいればカウンターは簡単なので。ただし、中心であるアスパスや元バルセロナのモリバあたりはいなくて、そこはマドリーにとって追い風。
上に色々システムの変更を書いていることからわかるようにカルロは普段のマドリーから考えると試行錯誤。試合最終盤の5バックを除き、明確に3バックを使うことはほぼない。バルベルデをウイングで使って実質5バックを多用してたことも過去にはあったけど。
セルタは5レーンに人を配置して保持、非保持では5バックなので、割と合理的な判断であったと思う。5トップに対する対応としてはボランチの選手がポケットを埋めるか、5バックにしてマンツーマンを許容することが主流だと思うので。あとは今のチーム事情で右SBがルーカスしかいないので、ブラヒムやバルベルデ、ロドリゴをWBに配置して誤魔化すことも考慮に入れた上でのトライだったと思われる。
不慣れなシステムだったのもあって、3バックの連携に不安があった。撤退した時は明確に5バックになるのだが、自分たちが押し込んでいるときにチュアメニはアンカーに近い位置で構えていて、押し込んでいる時は4バックに近いのだが、リュディガーは3バックの感覚でボールを持ち運んだり、ウイングが下げられる安全地帯として前目でサポートしていた。それもあって、潰しきれない時は簡単にCBの背後を取られてカウンターを受ける場面が多々。そのため、クルトワ様様な場面が多数。おそらく、カルロはこの辺の振る舞いに対して怒っていた。それもあっての守備固め以外の5バックは使わないという発言になるのだろう。
それと、苦しかったこととしては、自分たちの保持時でもシステムが噛み合わされてしまうこと。CBからのフィードやバルベルデのサイドチェンジのボールは今のマドリーにとって大きな武器の一つである。しかし、そのようなボールを使える(出せる)場面がなく、押し込んだ時にリュディガーがいくつか対角のボックス内に入れたくらい。張ったヴィニが優位な状況で仕掛けられる状況を作る作ることはほとんどできなかった。
他に疑問としては、非保持の時に4バックにする時間。5バックのままならレーンを埋められるのに、わざわざ4枚に戻して失点。その時、チュアメニはCBに落ちてビルドアップしていたので、奪われてすぐに中央を埋めることができなかった。僕はよく、チュアメニはあまり動かさずに構えて守備をさせろというニュアンスのことを言うのだが、その次元でもなかった。カルロ(他の誰かかも知れないが)の戦術に振り回されていただけなので、この試合で批判されていたのは可哀想だなと思って見ていた。
[最後に]
ショートカウンターとモドリッチのスーパーなアシストでヴィニがゴールを決めてギリギリの勝利。クルトワと相手の攻撃陣が決めなかったから勝てただけではある。ただ、まあたくさんのピンチがあっても最終的に勝っているのがマドリーだし、全ての試合が完璧なんてありえないんで、こんなこともあるよなと流したい試合。
ベリンガムが右サイドで起用されていたが、これをどう考えるか。左サイドは飽和状態であることは事実で、彼が右サイドでやってくれるなら素晴らしいことなのだが、守備も攻撃でも担ってるものが多すぎる。これを書いている時点でクラシコも見終わっているのだが、重労働の傾向が継続されるだけでなく強くなってしまっているので、このセルタ戦は流して無視して良い試合で無くなってしまった。