エッセイ 久しぶりにハチに刺された 2024年7月27日

和歌山の実家に帰って庭の草取りをしていた。刈った草を、ローズマリーが茂った庭の隅に積み上げていた時、右手首に刺すような鋭い痛みを感じた。何匹ものハチの羽音が聞こえたので、慌てて後ろに退いた。

「参ったなあ」と思いながら家に入って、30年ほど前に近所で捕まえたマムシを酒につけたマムシ酒を刺された部分に手で塗りつけた。

戻ってローズマリーを下から覗き込むと、かなり大きなセグロアシナガバチの巣があった。実家に帰った当日、庭を見ていたらローズマリー辺りでアシナガバチが飛んでいたので巣があるのかと思って探したが、その時は見つけられなかった。

刈った草を積み上げている時、かなりローズマリーの木を揺らしていたが、その時までは出てこなかった。セグロアシナガバチは攻撃性が強い。それまで出てこなかったとは健気なやつだ。我慢してたんだろう。

この巣から2mも離れていないマメツゲの木の中にも小さなセグロアシナガバチの巣がある。なので、縄張り争いはないのだろう。もしくは、去年同じ巣から飛び出した女王蜂同士なのかもしれない。

春に見かけるアシナガバチが全て女王蜂であるということを知ったのは、つい10年ほど前のことだ。甥っ子に教えられた。聞いた時は「それじゃあ女王蜂の数が多すぎるじゃないか」と思ったが、調べてみるとその通りだった。

ハチに刺されたのは久しぶりである。父が趣味で日本ミツバチを飼っていたり、山歩きが好きだったりで、普通の人よりはよくハチに刺されていると思うが、それでもこの10年は刺された記憶がない。

今調べてみると、アシナガバチはミツバチと違い、一度刺しても針が抜けるので死ぬことはないようだ。よかったなと思う。

翌日 


追記

写真では手がかなり腫れているが、痛かったのは最初だけであとは何でもない。今のところ痒みもまだ出ていない。

それでも、1箇所だけで済んでよかったなと思う。