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社会人1年目4月を振り返る 〜心ある道〜

はじめに

早いもので1年遅れの社会人デビューから早1ヶ月。ようやくこちらでの生活にも慣れてきた。
社会人になって、物理的に自分の時間が減ったこともあり、慌ただしく日々が過ぎ去っていく。
しかし、そんな日々の中でも、僕には日々の生活を俯瞰的に捉える事は欠かさず行なっている。いや、もはや習慣になっている(笑)
アッという間に過ぎ去る慌ただしい生活だからこそ、これまでと同じく、その時その時に感じたことを時間をかけてでも必ず文字にして、丁寧に振り返ることを社会人になっても、引き続き継続していこうと思う。

そんな今回はそんな慌ただしく過ぎ去っていった社会人デビューの1ヶ月を振り返って行こうと思う。
「ああ、新入社員のころはこんな感じだったな」という気持ちでお読みいただければと思います!

1.旅と定住

大阪から横浜に出てきて、東京に通う日々。
僕は慌ただしくも、充実しているこの生活をこれでもかと言わんばかりに楽しんでいる(笑)

それもそのはず。
旅行の時に見えていた景色と、今見ている景色が全く異なっているからだ。

家を探しにこちらに来ていた時は僕は「旅行者」であった。旅行者の僕には東京という街は本当につまらなかった。
旅に来ているはずなのに、「どう時間を潰そうか」と考えていたほどだ。

しかし、横浜に住んでいる今は全く違う。
駅、電車、料理店など一つ一つが新鮮に見え、
毎日家から出ると、小さな大冒険が始まるのだ。
旅行に来ていた時よりも、むしろ今の方が旅をしてるような感覚(笑)

では旅と定住で何が視点を変えるのか。
それは「目的」に違いがあると思う。

旅は目的を決めて、様々な場所へ訪れることが多い。
それ故に、その場所へ訪れることがメインになってしまいがちになってしまう。
しかし、旅で本当に重要なのは、場所へ訪れる目的を達成することではない。その目的を達成するまでのプロセスを楽しむことにあると僕は思う。

旅行で東京に来ていた頃はまさに「目的」だけに捉われていた。
限られた時間をどう使うかという見えないプレッシャーに追われていたのだ。

だが、こちらに住んでいる今は時間は限られていない。
例えば、渋谷に行くという目的があったとしても、色んな行き方を選ぶことができる。

急行で行ってもよし。
各停で電車に揺られるもよし。
途中下車して、違う線に乗り換えてもよし。

これがまさに『気流の鳴る音 ~交響するコミューン~』という本の中で登場するドンファンという人物が述べた「心ある道」なのだ。

もう少し、この「心ある道」を説明しよう。
「心ある道」をドンファンは幽霊に例える。
幽霊の魂は、道のかなたの目的地にある。しかし、彼らは道を通ってはいるが、道を歩いてはいないという。
つまり、目的だけに囚われ、道中の過程に目をくれないようになると、空虚な旅となり、まさに幽霊のように彷徨うことになってしまう。

目的はもちろん大事。
しかし、それはあくまでも道標にしか過ぎない。
目的を達成するためにどんな道を通って、どんな景色を見て、その道のりを楽しむことができるか。まさに人生の本質が詰まっているように思う。

そうは言っても、社会人という世界は、結果がより一層求められる世界であり、なかなかのんびりと目的まで歩くことは許されなさそうだ。
でも、その結果の出し方にはこだわってみても良いんじゃないか。
遠回りに見える道が実は近道になりうることだってある。

2.社会人ごっこ

そして現在、僕は新人導入研修の真っ只中だ。
まだ社会人としてのスタート地点に立とうとしている段階にしか過ぎない。

研修を受けてみて思ったのは、学生も社会人も本質的には何も変わらないということ。
逆に社会人になったからと言って、何かを変える必要があるとも思えない。
変わることと言えば、会社の責任を背負うようになることくらいだろう。

学生であっても社会人にあっても、学びを続けていくことには変わりないし、自ら成長の機会を生み出すことなど当たり前だ。
「社会人はこうあるべきでしょ?」と当たり前のことをいかにもすごいことのように説明される。
これが自分達、新卒のレベルに下げて説明しているのか、社会の一般的なレベルなのかどちらかはわからないけど(笑)

とはいえ、社会人になって一番大切なことは、「当たり前のことを当たり前にすること」であると思う。だからこそ、これだけ繰り返し説明されるはずだ。

(東京で外国人の友達がいっぱいできるんやが、、笑)

一見、当たり前な内容であっても、その道を歩くことが決まっているのであれば、その道を何とかして楽しむしかないだろう。
だから、今しかできないこの新入社員期間はあくまでも「社会人ごっこ」と捉えて、社会人のスタートを乗り切っている。

自分はこれからどうありたいのか。
少しずつ社会に出ていく中で考えていきたいと思う。

最後に

大阪から関東に拠点を変えるだけでこれだけの変化が起きた。
ということは、海外に拠点を変えればどうなるのか。それはもう言わずもがな。
関東に来てからより一層海外で住みたい気持ちが増した。

休学という空白の期間で「心ある道」の見方を手に入れた僕は、これからどれだけ社会で活躍できるのか。
非常に楽しみになった社会人デビュー最初の1ヶ月だった。
新たな土地で、新たな環境で生きていくことはそれなりに様々な面で負担がかかる。
しかし、僕はこれくらいの負荷が無いと日常に飽き飽きしてしまう。
より大きな目標に向かって、おごらず、焦らず、自分のペースで、社会人という世界を楽しんでいこうと思う。

心ある道を歩くことだけだ。
どんな道にせよ、心のある道をな。
そういう道を旅する。
その道のりの全てを歩み尽くすことだけが、
ただ一つの価値のある証なのだ。

真木悠介『気流の鳴る音 交響するコミューン』


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