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電気、音のエネルギーをポケモンのわざのいりょくで考える

はじめに

 前回、ポケモンのほのおタイプのわざから、この世界における火のエネルギーがどのくらいのいりょくなのか考えてみた。三つのほのおわざのエネルギーを求めて、そこからいりょくとエネルギーの関係式を導いた。

 今回はでんきわざとノーマルわざを使って、電気と音のいりょくを考える。

でんき

 でんきわざとして、でんきショック、ほうでん、10まんボルト、かみなりを採用した。

 でんきショック、いりょく40。AEDに使われる電気ショックから一回に使われる電気エネルギーを調べた。

 ほうでん、いりょく80。10まんボルト、いりょく90。この二つはまず空気中で絶縁破壊を起こし、火花放電を起こす電圧を調べた。それは3kV/mm。そして電流が100Aだと仮定し、1sにおけるエネルギーを求めた。

 ほうでんは10mmの長さを放電するとしたら、そのエネルギーは3MJ。10まんボルトは33mmの長さを放電するとし、10MJ。

 かみなり、いりょく110は文献からからそのエネルギーを調べたところ、1.5GJだった。

 それぞれをグラフにすると下の図のようになった。この式は前回導いたほのおのグラフとよく似ていて、これもエネルギーは指数的に増加している。ただし、ほのおと比べて切片の値が大きく単位エネルギーに対するいりょくがより大きい。

 この式からスマホに充電できる電気エネルギーがいりょく30くらいってことが分かる。面白い、弱いけど。

ノーマル

 はたまたノーマルわざではどうなのか。わざとして、いびき、ハイパーボイス、ばくおんぱを採用。

 すべて音技と呼ばれ、わざのなかでも一癖あるものだ。音のエネルギーはどうやって求められるのだろう。

 少し難しいがそれを下に説明する。簡単に言うと、音は空気の振動で、その振動させるのにどれだけエネルギーがいるかということである。

 いびき、いりょく40。いびきは大体50dB(デシベル)といわれており、それを10秒間出すのに必要なエネルギーを上の式から求めた。27uJ(マイクロジュール)だった。

 ハイパーボイス、いりょく90。ギネス記録に載っている世界一大きな声からエネルギーを求めた。128.8dBの大声を出した。これを3秒間としてエネルギーを求めたら、6.2Jとなった。

 ばくおんぱ、いりょく140。こちらにはM84スタングレネードを使用。周囲1.5mに180dBを響かせる。こちらは脅威の55kJ、音だけでこのエネルギー。

 以上結果をグラフにするとこのようになった。ほのお、でんきよりもはるかに同じエネルギーでいりょくがでかい。ノーマルわざの強さが表れているのだろうか。 

 この関係式で常人の大声100dBを考えると大体いりょく60だ。みなさんもハイパーボイスを出してみよう。

はかいこうせん

 以上いりょくとエネルギーの関係を求めてきたが、真の目的は他にある。見出しにもあるようにはかいこうせんのエネルギーを求めたいのだ。

 ノーマルわざの関係式からそのエネルギーを求めると、なんと15MJであることが分かった。これはTNT3.5kg分である。光線と音のエネルギーの仕組みは少し違い、これだけのエネルギーを音で伝えるのは難しいと思う。だから光線なのだろう。

 さて、エネルギーが分かったらますます撃ってみたくなってしまった、はかいこうせんを。TNTはめっちゃくちゃ危険で、3.5kgも手に入れ使用するなんて馬鹿げている。再現なんて本当にできるのだろうか。

 つづく。

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