
姿勢について
どうもこんにちは、ボディワーカーの小林洋太です。
今日は”姿勢”のことについて、少し話を書き綴ってみようと思います。
悪い姿勢とは
いい姿勢を語るには、まずは悪い姿勢を知らないといけません。
つまり、悪い姿勢以外は全ていい姿勢という考え方です。
姿勢が悪いと不調が現れる。
こんなことは一度は聞いたことがあったり、体験があったりするのではないでしょうか。

事実、図に挙げたように、姿勢が悪くていいことはひとつもないでしょう。
では、悪い姿勢とは。
どんな状態であれ、固まった状態が長く続いていることを言います。

同じ姿勢が長時間続くということは、服に折り皺がついてしまうように、自分の体重が原因となり変な姿勢のまま固まっていくというイメージです。
ということは、良い姿勢とはできるだけ固まっていない(常にわずかに動いている、もしくは動ける)状態のことを言います。
ちょっとイメージしづらいかもしれませんが、生きている間は心臓が拍動を続けています。その拍動は血液を送り出すという波となって、全身へ伝わります。
さらに呼吸による、からだの内部の膨らみなんかもあるので止まっている状態があるというのは実に不自然なことであり、そう思っていること自体が実は間違っていたりするわけです。
良い姿勢とは
簡潔にいうなら、こんな感じでいつでも”骨が動く”状態にあること。
より抽象的にいうなら、背骨が自然なアーチ構造を作っている状態に戻れること。

背骨の下は大きくて分厚い。
これは上からかかる圧力に耐えるため。
背骨の上部は小さくて薄い。
これは首を回したり、頭部を回旋させやすくするため。
部位によって、それぞれに異なる役割があるわけだけれども
それを容易にするのも、腰にアーチがあって背骨が緩やかなS字カーブを描いているから。
さらに言うと、S字カーブを消失させてしまう腹筋運動…

お腹を縮めて喜んでるのって、人間だけですからね。
これもいつも言っているんですが、お腹の中にあるのはみずみずしい内蔵ですからね!
水に対して薄い筋肉で押さえつけるって、途方もない無駄でしかない。

四足歩行動物がお腹を縮めてるのはこんな感じ。。。
とにかく、最初にも言ったように、骨が自由に動ける空間がないと
有機的で、機能的な姿勢とは言えない。
つまり、人間が作ったわけのわからない”美”という基準で作った姿勢は決して良い姿勢ではないわけです。
それでも腹筋割りたいのならご自由にって感じですが。
からだは自由だ
生物の起源から始まって、様々に進化適応をして「生」を全うする。
それらはみな「自由」だ。

マグロが長距離を休みなく泳ぎきるためにジムに通う話は聞いたことがない
蜘蛛が丈夫な巣を張るためタンパク質を強化する物質を摂取することもない
人間だけが、何かの形に囚われハマろうとしている。
からだは自由に動かすことができる。
不快に感じたことは止めることができる。
スクワットをするときに膝がつま先から出ないように!なんて指導をしている人がいたら「なぜ?」かを聞いてみよう。
子どもの頃からプロテインを推奨している指導者がいたら「なぜ?」かを聞いてみよう。
必要なことは、自分のからだと会話ができるようになることだ。
誰にも支配されることのない、自分だけの器なのだから。