【陰暴論?】重曹クエン酸を飲んだらどうなるのか中医理論で解説!
皆さんは重曹クエン酸という言葉を聞いた事があるでしょうか?
私は飲みませんが、これを飲んだ時にどのようになるのか西洋医学的、中医学的に解説していきたいと思います。
重曹とクエン酸の基礎と組み合わせの効果について
1. 重曹(炭酸水素ナトリウム)
化学式: NaHCO₃
性質: 重曹は弱アルカリ性の白い粉末で、水に溶けるとアルカリ性の性質を示します。
用途:
掃除: 油汚れの分解や脱臭効果があり、家庭の掃除用品としてよく使われます。
料理: 食用重曹はベーキングパウダーの代用として膨張剤に使われ、焼き菓子などを膨らませます。
医療: 胃酸を中和するための制酸剤として使用されることがあります。
2. クエン酸
化学式: C₆H₈O₇
性質: クエン酸は酸性の物質で、自然界ではレモンや柑橘類に多く含まれる有機酸です。水に溶けると酸性の性質を示します。
用途:
掃除: 水垢やカルシウム汚れを溶かし、除去するのに使われます。
食品: 酸味料としてジュースや加工食品に使われ、保存料の役割も果たします。
健康: 疲労回復に効果があるとされることもあります(体内のエネルギー代謝に関与)。
3. 重曹とクエン酸の組み合わせ
化学反応: 重曹(アルカリ性)とクエン酸(酸性)が混ざると、中和反応が起こります。
反応式: 3NaHCO₃+C₆H₈O₇→Na₃C₆H₅O₇+3CO₂+3H₂O
生成物: クエン酸ナトリウム、二酸化炭素(泡として発生)、そして水ができます。
※クエン酸(C₆H₈O₇)と重曹が反応すると、クエン酸ナトリウム(Na₃C₆H₅O₇) と二酸化炭素(CO₂)が発生します。効果:
泡の発生: 二酸化炭素が発生することで発泡し、その勢いで汚れが浮き上がりやすくなります。これを利用して掃除に役立てることが可能です。
中和作用: アルカリ性と酸性の中和により、汚れをより効果的に落とすことができます。
4. 具体的な使い方と注意点
掃除用:
排水口の掃除: 重曹をふりかけてからクエン酸を加えると、発泡して汚れを落とす効果があります。
水回りの掃除: 浴槽や洗面台の掃除にも役立ちます。
注意点:
保存方法: 混ぜた状態で長期保存することは避けましょう。必要な時に混ぜて使用します。
量の調整: 発泡しすぎると溢れてしまうため、適量を使用することが大切です。
このように、重曹とクエン酸はそれぞれ異なる性質を持ち、組み合わせることで発泡作用などの特別な効果が得られます。掃除や料理など、日常生活のさまざまな場面で役立てられています。
クエン酸ナトリウムの人体への影響について
クエン酸ナトリウムは、食品添加物として一般的に安全とされている物質です。自然由来のクエン酸をナトリウムと結合させた化合物であり、以下のような影響や効果があります。
消化器系への影響
中和作用: クエン酸ナトリウムは、酸性の胃酸をある程度中和する作用があります。これにより、胃酸過多や胸焼けを抑えるのに役立つ場合があります。
消化のサポート: クエン酸は体内でエネルギー代謝に関わり、消化を助けることがあります。ただし、摂取しすぎると消化不良や下痢などの症状が現れることがあります。
代謝への影響
エネルギー代謝: クエン酸ナトリウムは、体内でクエン酸回路(クレブス回路)というエネルギー生産のプロセスに関与します。これにより、エネルギー代謝を効率よくサポートし、疲労回復に寄与することがあります。
アルカリ性の維持: 血液の酸性度が高くなるのを防ぐ働きがあり、体液をアルカリ性に保つのに役立つとされています。これにより、代謝機能の向上や体調を整える効果が期待されます。
腎臓への影響
尿のpH調整: クエン酸ナトリウムは尿をアルカリ化する働きがあり、腎結石の予防や尿路感染症の改善に役立つことがあります。医療現場では、尿をアルカリ化する目的で処方されることもあります。
腎機能への負担: しかし、腎臓に問題がある人が大量に摂取すると、ナトリウムが体内に過剰に蓄積し、腎臓に負担をかけることがあるため注意が必要です。
血圧への影響
ナトリウムの影響: クエン酸ナトリウムはナトリウムを含むため、過剰摂取すると高血圧のリスクが高まることがあります。塩分制限が必要な人や高血圧の人は注意が必要です。
一般的な使用方法と安全性
食品添加物: クエン酸ナトリウムは食品の酸味を和らげたり、pHを調整したりするために使用され、安全性が高いとされています。
適量の摂取: 通常の食品やサプリメントの量であれば、特に問題はありません。ただし、医薬品として使用される場合や高濃度で摂取する場合は、医師の指示に従うことが大切です。
副作用と注意点
胃腸の不調: 大量に摂取すると、胃が荒れたり、吐き気や下痢を引き起こすことがあります。
ナトリウム負荷: 長期間にわたって大量に摂取すると、ナトリウム過剰による健康リスクが高まるため注意が必要です。
酸味と中医学の概念
五味の理論: 中医学では、食べ物や薬は五味(甘・酸・苦・辛・鹹)の特性を持つとされます。クエン酸ナトリウムの「クエン酸」は酸味に分類されます。
酸味の効果: 酸味は肝を補い、気や血の流れを調整する作用があるとされます。特に「酸」は肝経に入り、筋を柔らかくし、収斂(しゅうれん:引き締める作用)の働きを持つと考えられています。したがって、クエン酸成分は肝を養い、体内の気や血を流動的に保つ助けとなると解釈されます。
塩味とナトリウムの影響
ナトリウムの作用: クエン酸ナトリウムはナトリウムを含んでおり、五味の中で「鹹味(かんみ、塩味)」に分類されます。鹹味には「軟堅(なんけん:硬いものを柔らかくする作用)」や「下行(かこう:体内のエネルギーを下げる作用)」の働きがあります。
腎に作用: 塩味は腎に入り、腎の精を補うとも言われますが、ナトリウムが過剰になると腎に負担をかけることもあります。そのため、クエン酸ナトリウムは適度な範囲で腎をサポートする一方で、過剰摂取は腎気を消耗する恐れがあると考えられます。
中医学的なエネルギーの流れへの影響
気の流れ: クエン酸は体内の気の流れをスムーズにするため、気滞(エネルギーの停滞)を防ぐことが期待できます。特に肝の気の流れを調整し、精神的なストレスや抑うつ感の改善をサポートすることが考えられます。
津液の調整: クエン酸は津液(体内の水分)を保持し、適度に循環させる作用があるとされます。これにより、乾燥を防いだり、体内の水分バランスを整える助けとなることがあります。
クエン酸ナトリウムの調和作用
中和作用と調和: クエン酸ナトリウムは酸味と塩味の特性を持ち、体内で酸と塩のバランスを整える役割を担うと考えられます。これは中医学でいう「調和」を促す作用に類似しており、体内の陰陽バランスを整え、過剰な酸や塩分による偏りを防ぐと解釈できます。
実際の応用と注意点
肝と腎へのサポート: クエン酸成分は肝の働きを助け、ナトリウム成分は腎に関連する作用があると考えられますが、過剰摂取は腎に負担をかける可能性があります。そのため、調和を重視する中医学の観点では、適量の摂取が重要です。
注意事項: クエン酸ナトリウムの摂取によるエネルギー循環や津液の調整効果は体質や症状に応じて異なるため、個人の体質(虚実、寒熱など)に合わせた使用が求められます。
中医学的まとめ
中医学的には、クエン酸ナトリウムは「酸味」と「鹹味」の特性を持ち、肝と腎に影響を及ぼすと考えられます。バランスよく体内のエネルギーや水分を調整する役割を果たす一方で、過剰摂取は腎に負担をかけるリスクがあるため、適切な使い方が大切です。
重曹・クエン酸 vs 漢方薬
重曹とクエン酸は手軽で即効性があるため、特定の症状(例えば、酸の過剰分泌による胸焼けなど)には役立つことがありますが、 漢方薬は 長期的な健康管理を考えた場合に、より深い治療効果が期待できると言えます。
もし、体調が一時的な不調であれば重曹やクエン酸が一時的に有効ですが、体質や長期的な健康維持を目指すのであれば、 弁証論治による漢方薬の使用がより有益です。
結論
適量であれば安全: クエン酸ナトリウムは食品添加物として一般的に安全ですが、適量を守ることが重要です。
健康効果: 疲労回復、尿路の健康サポートなどのメリットがありますが、摂取量に気を付けましょう。
弁証論治して漢方薬を飲んだ方がよい。
特に医療目的で使用する場合は、専門家に相談することが推奨されます。