【難問有】登録販売者試験1章

今回は登録販売者試験1章の難しい問題について、わかりやすくポイントごとに解説します。出来れば1章は9割~満点(18点~20点)を取りたいので頑張りましょう。

1. 一般用医薬品で対処可能な症状等の範囲

問題の要点:

一般用医薬品がどのような目的や範囲で使用されるかを正確に理解することが求められます。

正しいポイント:

  1. 生活の質 (QOL) の改善・向上
    → 一般用医薬品はQOLを改善・向上する効果が期待できます。したがって、「期待できない」という記述は誤り

  2. 重篤な疾病には適切でない
    → 一般用医薬品は軽度な症状に対応するものであり、重篤な疾病には向きません。したがって、この記述は正しい

  3. 生活習慣病に伴う症状の予防
    → 科学的・合理的に効果が期待される範囲で、症状発現の予防が可能です。したがって、この記述は正しい

  4. 健康状態の自己検査
    → 一般用医薬品には健康状態の自己検査が含まれる場合があります。「できない」という記述は誤り

  5. 長引く症状の治療
    → 長引く症状は専門医の診断が必要な場合が多いため、一般用医薬品の範囲外です。この記述は誤り

結論:

一般用医薬品は 軽度な症状への対応、健康維持・増進、QOL向上、自己検査 などが主な役割であり、重篤な疾病や長期的な症状への対応は期待できません。

2. アセトアミノフェンとアルコールの代謝

問題の要点:

肝臓での代謝機能が薬物の効果にどう影響するかを理解すること。

解説:

  • アルコールを多く摂取する人の肝臓:
    アルコールを常飲していると肝臓の代謝機能が高まり、薬物(アセトアミノフェンなど)の分解が速くなります。

  • アセトアミノフェンの代謝:
    アセトアミノフェンが早く分解されることで、十分な薬効が得られなくなる可能性があります。

  • ポイント:
    アセトアミノフェンは熱を下げる作用を持つ薬ですが、肝臓での過剰な代謝によって効果が薄れることがあります。このような状態を「代謝が高まる」と表現します。

3. 投与量と薬物の効果・毒性の関係

問題の要点:

薬物の効果と毒性の関係を段階的に整理して理解すること。

正しい段階:

  1. 無作用量: 効果が発現しない最も少ない量。

  2. 治療量(有効量): 効果が現れ始める量。

    • 最小有効量:治療効果が最初に見られる最低の量。

  3. 中毒量: 有害な反応が現れる量。

  4. 致死量: 致死的な作用を引き起こす量。

    • 最小致死量:致死的作用が最初に見られる最低の量。

注意点:

  • 無作用量から致死量へと順に進むのが基本。

  • 最小致死量と致死量、最小有効量と治療量は必ず隣り合う関係。

  • 「過作用量」という段階は存在しません。

4. 非臨床試験と毒性試験

問題の要点:

非臨床試験で行われる毒性試験と薬理試験を区別すること。

非臨床試験の分類:

  1. 薬効薬理試験:

    • 薬が効果を発揮するかを検証する試験。

    • 一般薬理作用試験がこれに該当。

  2. 毒性試験:

    • 薬の安全性を確保するための試験。

    • 主な例:

      • 単回投与毒性試験

      • 反復投与毒性試験

      • 生殖発生毒性試験

      • 遺伝毒性試験

      • がん原性試験

      • 依存性試験

      • 抗原性試験

      • 局所刺激性試験

注意点:

  • 「毒性試験」には「毒性」というキーワードが含まれるものが多い。

  • 「一般薬理作用試験」は毒性試験ではなく、薬の効果を確認する試験なので誤りとして選びます。

まとめとアドバイス

1章は登録販売者試験の基礎でありながら、理解が曖昧になりがちな範囲です。この範囲で高得点を取るためには、以下を意識しましょう:

  • 一般用医薬品の役割をしっかり覚える。

  • 薬物の代謝と肝臓の関係を具体例とともに理解する。

  • 薬物の量と効果・毒性の関係を順序立てて整理する。

  • 毒性試験と薬理試験の違いを区別する。

以上を定期的に復習することで、試験当日に自信を持って解答できるようになります!

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