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分散型臨床試験とは

まず臨床試験とは

「薬の候補」が薬として一般に使用できるようになるため、健常人や患者さんに使っていただき、効果や安全性を確かめる試験のことを「臨床試験(治験)」といいます。製薬会社は、実施した臨床試験で得られたデータを国(厚生労働省)に提出します。これまでの治療方法と「薬の候補」を比較すると共に、効果と安全性のバランスを国が評価し、薬として患者さんの治療に役に立つと認められた場合にのみ承認されます。

分散型臨床試験(Decentralized Clinical Trial=DCT)とは

臨床試験の⼿順の⼀部、またはすべてを、患者さんのご自宅やお近くのクリニックなど臨床試験実施医療機関ではない場所で実施することを「分散型臨床試験(Decentralized Clinical Trial=DCT)」と呼ぶ

分散型臨床試験による臨床試験データを遠隔で収集している事例

1.アストラゼネカ

アストラゼネカは、その実現に向けて「Unify」というアプリを独⾃で開発し、海外ではすでにぜん息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療候補薬の臨床試験データを遠隔で収集する取り組み等を開始しています。
⽇本においては、胃炎や腎疾患等の臨床試験において、「Unify」を通じて疾患や臨床試験の情報提供、服薬・通院タイミングの通知などを行っています。今後は遠隔でのデータ収集にも取り組んでいく予定です。

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