バスケットボールの観戦を続けて気付いた魅力

バスケットボールというスポーツの存在は小学生の頃から知っていた。スラムダンクが流行っていたし、体育の授業、ミニバスや中学の部活でプレーした経験もある。当時も、それなりに面白いと思っていたが、大人になってから気付いた奥深さも手伝ってBリーグの観戦にハマった。

バスケとBリーグを応援するようになったのは、3つの魅力に惹かれたからだと思う。

1.会場が醸し出す魅力
プロスポーツの世界では、どうやって会場に足を運んでもらうかに加え、様々な理由で訪れた観客にまた来たいと思ってもらえるかも大事だと思う。

Bリーグの試合を最初に観た時は、試合の面白さはさることながら、光と音を存分に活用したライブのような演出、チアとマスコットのダンスやハーフタイム・試合終了後のイベントなど盛りだくさんの内容に驚いた。幕の内弁当のように色んな要素が散りばめられていて、誰かしら何かしらの面白さを見出しやすい仕組みになっている。単純に楽しくて、単純な自分は次の試合も観に行った。

観戦を重ねる内に、会場の別の魅力にも気付いた。「ブースター」と呼ばれるファンの存在だ。攻撃・守備の両局面で大きな声を出したり、音を出したり、祈ったり。老若男女が各々のスタイルで贔屓のチーム・選手を応援している。勝負所で良いプレーが飛び出すと、一体となって両手を突き上げて喜んだりもする。

そしてなにより、大の大人が損得勘定抜きで応援に打ち込む様は見ていて心が浄化されるし、試合終了後に両チームのブースターがエールの交換をする時は清々しさを感じる。フリースローのブーイングには最初の頃は面食らったけど、相手選手の集中力を削ぐための創意工夫もあり楽しめている。

2.チームを追い続ける魅力
繰り返し観戦する中で気付いたもう1つの魅力は、選手とチームが成長する過程を見届けられること。試合を重ねることで、若手選手がチームメイトの信頼を得て、自信を持って伸び伸びとプレーできるようになったり、チームの連携が深まったりしていくのを追うことができるのも楽しい。

チームや選手に入れ込むと、アウェーで観戦したいという気持ちが芽生える。距離によっては泊りの旅行になり、初めて訪れる地での観光も楽しめる。アウェー観戦での一番の収穫は、応援するチームの本拠地に来られる相手チームのブースターに対して、それまで以上に敬意を持てるようになったこと。

3.競技そのものが持つ魅力
スラムダンクの名言の中に、「あきらめたらそこで試合終了ですよ...?」というセリフがある。

本当にその通りで、試合終了のブザーがなる直前に放たれたシュートが決まり逆転した試合、同点に追いついて延長に突入した試合のどちらも観てきた。残り1分30秒で10点差を追う展開で負けたと思ったら、同点に追いついた試合も観た。

1つの試合の中で、流れは目まぐるしく変わる。お互いが流れを引き寄せたいし、相手に流れを渡したくないから、コート上を駆け巡る膨大なシグナルから手がかりを察知して最善なプレーを心掛ける。それでも、勝負事だから形勢が悪くなる時間帯もある。

形勢逆転のきっかけは良い守備を続けることだったりする。バスケは豪快なダンクシュート、美しい放物線を描いて綺麗な音を立てるスリーポイントシュートが会場を盛り上げるのも事実で、派手なスポーツという印象を与えることもあるが、流れを掴み取るための泥臭いプレーの応酬という側面もある。

苦しい局面が続く時は、自分にできることを見つけてそれに集中する。何とか凌いで局面が変わったら、流れを引き寄せるために打って出るというのは、人生に通じるものがあると思う。


ここまで書いてきたことは、あらゆるスポーツに共通することかも知れない。

違ったスポーツにハマって、そのスポーツを題材に同じ内容を書いていた可能性も否めないけど、大切なことに気付かせてくれたバスケットボールというスポーツに感謝しているし、これからも応援し続けたい。

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