栃木ブレックスのディフェンスリバウンドが、何故少ないのか考えてみた。

B1リーグ(日本の男子プロバスケットボールの1部リーグ)も全60試合の内、38試合が終了しました。今日からの三連休も、各地で試合が行われますね。

試合で採れる記録が集まったスタッツの分析をしてみたのですが、リバウンドについて気になることがあり、あれこれ試した過程を共有したいと思います。

まず、下の表をご覧ください。

B1 18-19シーズンの38試合終了時点のスタッツを集計したもので、左から順番に、各チームの1試合あたりの総リバウンド数、ディフェンスリバウンド数、オフェンスリバウンド数です。(注:オーバータイムにより試合時間が延びたチームもあるため、オーバータイムなしの1試合40分換算にして条件を揃えています。)

総リバウンド数が1位の栃木は、他のチームがなかなか取れないオフェンスリバウンドで2位につけたため、ディフェンスリバウンドが14位ながらも総合の首位に立ちました。

もっともらしく聞こえる一方で、何か違和感が残りませんか?
というのも、攻撃と守備の局面の違いはあれど、リバウンドを取る技術には共通のものも多いはずで、難しいオフェンスリバウンド(1試合平均がディフェンスリバウンドの4割弱)を取れてるチームが、何故ディフェンスリバウンドでは平均を下回っているのしょうか。

ここで、ディフェンスリバウンドに必要な条件を考えてみましょう。
相手チームが放ったシュートが外れないことには、ディフェンスリバウンドの取りようがありません。良い守備をして、ショットクロックバイオレーションで攻撃権が移ることもあれば、パスカットでボールを手にすることもあり、このような場面では、相手チームはシュートすら打てません。

そこで、各チームの対戦相手の数字を集計してみました。シュートには、フリースローも含まれます。

*この表の信憑性を高めるためにも、簡単に集計方法を説明したいと思います。

①Bリーグ公式サイトの「日程・結果」メニューから
各試合の「HIGHLIGHT / GAME REPORT」を開く。

以下のリンクは、一例で全試合分を開きました...
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=3314

②Excelに貼り付けてデータを蓄積していく。
(対戦相手欄を設けて、相手チームの名前を入れておくのがポイント)

③SUMIF関数を活用して、対戦相手を検索条件にして集計する。

本題に戻りますが、対戦相手のシュート試投数からシュート成功本数を引いて、試合数で割ることで1試合あたりの対戦相手が外したシュートの本数を出しました。その数字で、1試合あたりのディフェンスリバウンドの数を割れば、純粋にディフェンスリバウンドを取る技術を比べられそうです。

そうすると、何だやっぱり栃木はディフェンスリバウンドも凄いな!となった訳です(順位こそ7位ですが、2位との違いは1.02%)。

最後に、おまけとしてオフェンスリバウンドでも同じ処理をした後の数字を共有します。

まとめとして、栃木は相手が外したシュートの3本に2本は取り、これはリーグ平均・中央値をともに上回ります。また、自分のチームが外したシュートの10本に3本は取り、印象通りオフェンスリバウンドにも強いチームということも分かりました。

以上です。

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