見出し画像

神社にお参りはいくけれど、神道ってなに?――1日《暮らしの中の神道》Vol.01

こんにちは。廣田神社の権禰宜です。


最近いつ、神社にお参りしまたか?

頻繁には行かないけれど、神社の存在は身近だという方も多いのではないでしょうか。

全国に神社は8万社。コンビニエンスストア(約5万5千店舗)¹ よりはるかに多いというのは有名なお話です。


初詣くらいかな…という人でも「神社に入り難い」「境内に入っていいのかも分からない」という人は、極めて少ないと思います。

子供の時に家族とお参りしたり、友達と遊んだり。みなさんのなかにも、思い出の背景にひっそりと佇んでいる神社があるのではないでしょうか。


翻って「神道(しんとう)」と聞くとどうですか?


神道ってなんだろう

神社にお参りしたことがあっても、「神道」はよくわからない、という人は多いかもしれません。仏教とも混ざってしまいがちですね。


「神道」は宗教であり、「神社」は神道の神様をお祀りしている場所、おおよそ礼拝施設も兼ねています。


宗教、と聞くと少し身構えてしまうかもしれません。

カルト的なことを思い浮かべて、怖いと感じるかもしれません。

しかし、宗教は人間の文化的な要素を多分に含んでいます。長い歴史のなかで育まれた人の営みのかたち。神道もそうです。

日本人の民族宗教である神道には、日本人が昔から大切にしていた価値観が宿っています。


神道は、教義、経典がなく、教祖もいません。

誰が始めたのかもわからず、どうしたら天国に行けるとか、そういった宗教が解決してくれそうなことが書いてある聖典もありません。

日本に仏教が伝来したのは538年(宣化天皇3年)ですが、神道はそれよりずっと前、稲作文化が根付いていくなかで自然に生まれたと言われています。


「清々しい」神道の感覚を知る

神社の鳥居をくぐり抜けて参道を一歩一歩進む。

ご本殿の前で御鈴を鳴らし、お賽銭を入れて二礼二拍手一礼。

鎮守の森の緑が目に入り、そよぐ風が肌を撫でます。


神社に参拝したとき「清々しい」気持ちになったことはありませんか?


私はそれが、神道の一歩目の感覚だと思います。

「いつの間にか心がほぐれた」「リフレッシュできた」。見逃してしまいがちな感覚ですが、それこそ心で神様と繋がることができた証だと思うのです。


少しでも神道を身近に

一歩深く、神社や神道を知っていただけたでしょうか。

あたり前にそばにあるけど、よく分からない。多くの日本人にとって神道、神社はそんな感覚だと思います。

このnoteでは、知らず知らずのうちに私たちの暮らしと繋がっている、そんな神道についてお伝えしていきます。


お家に神棚があること、たくさんの神社に参拝することが神道の本質というわけではありません。

神様への感謝、ご先祖様を思う気持ちが一番の本質にあるのが神道です。

その気持ちが根本にあって、初めて神社の神様、神棚の神様に向き合い、手を合わせることができます。


廣田神社のnoteに辿り着いたのも、ご縁のひとつです。

少し落ち着いて立ち止まりたいときは、廣田神社、もしくは近くの神社、お気に入りの神社にお参りしてみてください。

心休まるひとときが訪れますように。

塚野権禰宜

参考文献

1:一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会(2025)「JFAコンビニエンスストア統計調査月報 2024年12月度」(コンビニエンスストア統計データ), <https://www.jfa-fc.or.jp/particle/320.html>20250120104013.pdf(参照2025-02-08)


#一日一年一生を共にする #廣田神社 #神社 #人生 #日常 #暮らしの中の神道