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CC Tokyoと2020年のキュレーション

2020年は静かな混乱のさざなみから始まりました.

1月の末から徐々にコロナウィルスが世界中に感染拡大のニュースを聞いていたように思います. 2月の末には, 感染が広がるニュースが大々的に報道され, 大きな混乱の中に世界中が覆われました. 混乱がすみやかになくなることを願っています.

我々のCC Tokyoにおいても, 存続の危機があり, 2月末からイベントを中止しました.

科学研究においても, 多くの危機の中があり, 今もその危機は続いています. 私は, 科学という営みだけでなく"考える"ということに危機があるように感じています.

私は, "考える"という学問の基礎は「他人との対話」の中にあると思っています. 今はその「他人との対話」が強く脅かされています. オンラインの整備があろうとも, 「人と人が対話し様々な会話をする」場所が急激に減ったからです. 今後このような場所が, 改めて我々が何らかの形で取り戻すことができることを信じていますし, 私はそのためにこの会を運営しています.

CC Tokyoは7月の末から完全オンラインイベントとして再開することができました. まだまだオフラインが持つ力からはほど遠いですが, 一方でオンラインのおかげで多くの国外の登壇者にも発表していただきとても感謝しております. 多くの参加者にイベントに参加していただきました.

CC Tokyoは2016年に開始され, 一時中断されていました. 2019年にアラヤに入社する前から, 金井さんから「CC Tokyoを再開してくれないか」と言われて, 「今までにないレベルで会を運営したい」と思い実現までこぎつけました.

大学院を卒業する前に悩んでいたこととして, 「研究機関や大学の外で 新たな取り組みをやってみたいがどうすれば良いのか」がありました. 幸運にもCC Tokyoのキュレーターとしてやって欲しいという言葉をもらい, 私自身の志と一致した取り組みができると思い, 他のアラヤのメンバーの方々からアドバイスをもらいながら実施できています.

CC Tokyoを引き受けた時に私が大事にしたいと思ったのが, 科学が新たなプラットフォーム上で成立するためにいろんな試みをやってみることです. 2019年の8月からCC Tokyoをキュレーションするにあたって, 私自身以下のことを考えて実施していきました.

1. 日本以外の研究グループと日本の研究グループや学生を繋げるためのプラットフォームになるために機能すること.

2. 意識理論だけでなく, 国内外の研究のオープンコミュニティとして新たな取り組みを提案すること

3. 大学や研究機関だけでないコミュニティを形成するための知識を公開していくこと

これらを考えてイベントを実施してきました. CC Tokyoのロゴを作り, 動画のサムネイルを統一し出来るだけ編集をしました. 関連する動画はプレイリストを作成し, 視聴者の人たちが見やすいようにという最低限の工夫だったと考えています. また積極的に様々なネットワークで宣伝させていただきました. これらのおかげもあってか, Youtubeの登録者は, 400人近くになり10-30名近くの参加者が定期的に参加してくださっています.

しかし, なぜこの登壇者の方々を選んだのかを参加者の方々に伝えきれないまま, イベントに参加していただいているとも感じています. まだまだ私の実力不足もあり実現できないこともあり,日々を知恵を絞っています.

2020年は, 研究でもオンラインでの活動の波がきており, 様々な取り組みがうまれています. その多くは日本以外のところから生まれているものであり, 私1人で実現できないものも多く, 今後は共感して活動してくれる仲間も必要だと感じています.

2021以降も, これまで以上に展開していこうと思っています.

今後の目標として, 以下の3つを考えています.

1. 意識研究や関連研究の入門的な内容も整備し, 多くの若手の研究者たちだけでなく意識研究に興味がある人たちにも提供できる資料の充実を図る.

2. 異なる地域の意識研究のコミュニティや研究グループとも積極的に連携していく.

将来的には, 異なるコミュニティとも連携して, イベントを開催し研究者同士の交流を進めていきたいです.

3. 長期的な運営をするために開催方法を出来るだけ公開し, 多くの方にも参画してもらいエコシステムを育む.

これから私が運営しているような小さなイベント開催に関する情報は積極的に公開し, 多くの人たちとともに文化育みたいと思っています.

具体的な方法について, その都度見ていただき応援していただきたいと思います. 激動の時代の中に我々もまたいるのであって, 誰か次継ぐものが現れるまで, できることを少しずつやっていきたいと思います. 

2021年もよろしくお願いします.

PS

またイベントのキュレーション, 動画の編集や, webサイトなどを協力してくださるボランティアも募集しております.

@HiroHamadaJP にDMを送っていただくか, hamada_h at araya.org に送ってくださると助かります.

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濱田太陽
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