JR東日本パスの旅_2日目③「仙台駅で味わった時刻表トリックと牛たん弁当」
こんにちは、結城弘です。
こちらは昨年10月、JR東日本乗り放題切符「JR東日本パス」を使って東日本を周遊してきた旅行記です。
前回の記事はこちら⇒
1. 仙台駅で時刻表トリックを味わう
前回仙台駅に辿り着き、今日のお宿がある「涌谷駅」に向かうべく仙新幹線ホームに向かった私。
そこでなんと、乗ろうとしていた新幹線が存在しないという不可解な事件に巻き込まれてしまいます。
この時私が乗ろうとしていたのは仙台駅18:14発「やまびこ99号」。
予約していた涌谷駅の宿のチェックインは20時まで。
やまびこ99号で少し北上し、古川駅で石巻線に乗り換えて涌谷駅に向かえば悠々と間に合う予定でした。
しかし発車時刻が刻々と迫るも、新幹線の姿どころか電光掲示板にすらその名前がありません。
どうやら遅延や運休というわけでもなさそう。
「消えたやまびこ99号」事件、発生です。
謎が謎を呼ぶ仙台駅のミステリーに、「やべぇ宿のチェックイン間に合わねぇ」とヒステリーになる私。
唐突に発生したトラベルミステリーもといただのトラブルを解決すべく、手持ちの紙の時刻表を見直します。
ひらめきがほとばしりました。
そう……この日は10月16日日曜日。
私が乗ろうとしていたやまびこ99号は平日のみの運行。
土休日である今日は運休……
つまり最初からやまびこ99号は存在しなかったのです。
日常では乗り換え案内アプリを利用し、紙の時刻表に不慣れだった私は、「土休日運休」を見落とすというシンプルなミスを犯していたのです。
まるでデジタル世代をあざ笑うかのような落とし穴。
恐るべき時刻表トリックでした……!
…………
即刻、予約した宿に遅刻する旨をお詫びする電話をかけます。
宿の方、本当に申し訳ございませんでした。
2. 仙台駅で牛たん弁当を味わう
時刻表と乗り換えアプリを見直すも、どう急いでも宿到着は遅れます。
あがいても仕方がないので、次の電車が来るまでの間、宿で食べようと買っておいた牛たん弁当を食べることにしました。
仙台駅3階には「牛たん通り」という飲食店街があり、牛たん専門店が軒を連ねます。
日曜日の夜、それに名物の仙台の牛たんを味わえるとあって、牛たん通りはかなりの混雑。
私がお弁当を購入したのは「牛たん焼助」さん。
店内飲食の行列はできていましたが、テイクアウトなら比較的早く受け取ることができました。
空いている駅のベンチに座り、焼助さんの牛たん弁当をいただきます。
甘いお肉の匂いとテールスープの香ばしい匂いが、ほかほかふわり。
まずは早速牛たんをかじります。
ざくり、やわやわ、
という表現がぴったりなくらい、牛たん特有の歯ごたえを感じたと思ったら案外肉が柔らかく、脂とともに舌の上でとろけていきます。
味付けは塩と味噌の2種類。
個人的な感想では味噌のほうが味つけをしっかり感じられたかも。
ごはんも大盛で、スープが肉の脂をしっかり流してくれるうえ、スープの中のお肉はふわっふわ。
仙台名物の牛たん。
味の基準も、どこのお店がおすすめなのかもまったくわかりませんでしたが、今回自分が食べた「焼助」さんの牛たんは、間違いなく当たりでした。
おいしかった……ごちそうさまです。
3. 初めてのハイブリッド列車
弁当を食べ終えると列車の出発時刻がやってきました。
ルート修正した結果、新幹線ではなく在来線で石巻駅を経由し、目的地に向かうことにします。
※黒のラインが没になったルート、黄色のラインとアイコンが今回辿ったルートです。
乗車するのは「快速仙石東北ライン」。
車両はハイブリッド車らしく、初めて乗ります。
18:22 仙台を出発。
石巻駅に向かってハイブリッド車はぐんぐん進んでいきます。
気動車特有のエンジン音はそれほどせず、感覚としては電車に乗っているのとそう変わらない感じがしました。
編集中に知ったのですが、日本三景の一つ「松島」の傍を走っていたそうです。なんせこの時はすっかり夜も更け、窓外は真っ暗闇。
どこをどう走ってるやらまったくわかりませんでした。
もしかしたら綺麗な景色が見られたかも。次はお昼に乗りたい。
19時過ぎに列車は石巻駅に到着。
乗り換えまで時間があるので、少し駅の周りを散策。
石巻は漫画家の石ノ森章太郎さんとゆかりがあるそうで、駅から続く道は「マンガロード」として整備され、石ノ森作品のキャラクター像が立ち並んでいました。
時間が来たので石巻線に乗り換え、最後の駅「涌谷駅」に向かいます。
4. ゲストハウス「あんだあも」。そして最終日へ
予定時刻より遅れること20分。
「涌谷駅」に到着しました。記録写真はそこそこに、歩いて2、3分のところにある宿に向かいます。
本日の宿は涌谷駅前にある「ゲストハウス あんだあも」さん。
出迎えてくださったスタッフのおじさんに遅刻を謝罪します。
お話を聞くとこちらのお宿は地元のボランティアの方々で運営されているとのことで、お待たせしてしまったことにますます申し訳なくなりました。
居間で宿の説明を一通り聞いた後、おじさんと私の今回の旅の話になりました。東日本パスの存在を初めて知ったそうで興味深々。
「今度長野の善光寺まで行く予定だったから、これで安く行ける。ありがとうね」
何度も「いいこと聞いた」と仰りながら、ほくほくした笑顔で自宅へと帰っていかれました。こちらこそありがとうでした。
さて私も明日に備え、部屋に向かいます。
部屋は相部屋ですが、この日の宿泊客は私含め2人だけ。
しかももう一人の方は別の部屋なので、この広い空間を一人占めできました!
こちらのお宿は元々民家だったのをリノベーションされたそうで、建物は真新しく、水回りもとても綺麗でした。
シャワーを浴びて、ふかふかのベッドに横になりながら明日の計画を再チェック。
明日はいよいよ東日本パス最終日です。
まずはここからさらに北上し、線路のない鉄道に乗ります。
次回⇒
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ここまで読んでいただきありがとうございました。
鉄道、旅行、滋賀県、訪れたお店などの記事を他にもアップしていますので、興味があればぜひ!
また、仕事で小説を書いています。作品などの情報はこちら⇩
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?