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現象としてのhiphopを考える

 POPYOURSというhiphopのイベントがありました。YouTubeで生放送してくれたんですが、凄い盛り上がりでした。自分も最近hiphopというジャンルを捉え直しています。ロック大好き人間だったのが、hiphopに圧倒されつつあります。今回はアーティストを色々紹介しつつ、hiphopを分析します。


DIY精神の音楽、ネットとの相乗効果

 DIYと聞くと日曜大工?みたいな感じがしますが、Do it yourself、自分でやってみろ!ということで音楽でのDIYとは自分で曲を作るということになります。元々は終戦後のロンドンの焼け野原で元軍人たちが色々自分で作ろうぜと呼びかけたのが始まりらしいです。

 パンクロックがDIY精神を持つ代表的なジャンルと言えるのですが、そもそもDIY精神とは、音楽技術が高くなくても自分で作曲してやる、という挑戦的な姿勢です。どんどん技術的に高いアーティストが評価される中、ある意味で持たざる者たちの音楽がパンクと言えます。(SEX PISTOLSなど)

 しかし、邦楽などだと特にロックはテクニカルになりつつあります。技術はないけど音楽やりたい!という人の受け皿がhiphopだと思うのです。

パソコンがあればDTMとかでビート作れますし、ビート作れなくてもネットでビートを拾ってきてラップすれば立派な曲になります。そのお手軽さゆえに新たな才能が生まれ続けるのがhiphopなのでしょう。しかも、その曲をSoundCloudに上げれば、もしかしたらすぐにスターになれます。


地元を代表するレペゼンするストリート文化

 ヒップホップの特徴として、レペゼンがあります。レペゼンって何や?とずっと思っていたのですが、「代表する」という意味の英単語representからきていると知って納得しました。

 hiphopのアーティストは地元(フッド)を大切にしていますし、その地元を代表する、レペゼンするのも大きな特徴です。

BAD HOPだったら川崎、Awichさんなどだったら沖縄、練マザファッカーとか色々あります。

 近代化やグローバル化によって、世界のどの都市にもマクドナルドがあって、ショッピングモールがあって、同じようなテレビを見て、同じメーカーの服を着て、世界は均質化されていきます。

その対極にいるのがストリート文化です。アーティストが地元を強調することで地元が固有性を強めていきます。世界や日本のhiphop文化は、地元愛による均質化への抵抗だと言えます。

みんな友達、世界の高みへ

 チーム友達が凄い流行ってますが、この理由の1つに日本のhiphopの雰囲気があります。
最近の日本のhiphopシーンは、大きなビーフ(アーティストたちの喧嘩)がありました。

  
 ギスギスした感じがあったシーンの中で、チーム友達というめちゃくちゃシンプルなメッセージがリスナーに刺さったのだと思います。(しかし、この曲もビーフになりつつあります)

 hiphopは怖い、不良の音楽という印象もありますが、チーム友達ように連帯性のある音楽なのは間違いないです。

 元々は、アメリカの黒人コミュニティの中で生まれ、社会の片隅に追いやられていた黒人を一気にメインストリームまで引っ張ってきたのがhiphopです。

 社会に不満がある人、人生が上手くいかない人、社会で虐げられている人にも光を与えるのがhiphopだと思います。

 自分が個人的に大好きなTohjiも、高校を退学し引きこもりをしていた状況から、hiphopと新たな仲間たちと自らのセンスによってスターになりました。そういう夢のあるジャンルだと感じます。

だからこそ、最も若者を惹き付けるジャンルなのでしょう。

まとめ

 hiphopの可能性はまだまだあります。しかし、音楽としての根っこの部分はロックンロールだと感じました。
今回トピックの参考にした番組を紹介させて頂きます。NHKの世界サブカルチャー史は本当に凄い番組です。現在はhiphopを取り上げています。


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