恐怖は一瞬で消せるのか
以下の記事を書いた2011年4月20日、私はヘルスカウンセリング学会公認心理カウンセラー(現ヘルスカウンセラー)となり、研修スーパーバイザーとなるべく研鑽を積んでいた頃で、月2回のペースで研修に参加していました。冒頭の引用文は、9/3の記事でも紹介させていただています。
私は他にも、この文章を紹介していますが、そこでは、本来の自分を抑え、周りに合わせる「イイコ」は、
と、親との関係性を指摘しています。
この後、私はSAT行動目標化支援カウンセリングをワークの中で体験し、代理顔表象などの力を借りながら「イイコ」脱却の途上(自己成長中)にあります。
最近読んだ書籍に、似たような言い回しがあったので、それも抜粋してみましょう。
いかがでしょう?
宗像のことばが、さらに具体的に理解できたのではないでしょうか?
ところで、私がこの本を購入した理由は、この内容があまりにもSATと酷似し、また目標設定の仕方などが共通していたためなのですが、決定的に違うところがありました。
それは恐怖克服の方法論です。
ただ、そこを論じるのは、また別の機会に譲ることにしますね。
一瞬で恐怖を消すことができたらどんなに楽だろう…そんな期待とは裏腹に、おそらく、この本を読んで「一瞬で恐怖を消す」ことができた人は、ほとんどいないと私は思います。
試みにAmazonのカスタマーレビューを見てみました。
やっぱり。でも、数分で消せるようになるのなら、すごいと思います。
それくらい、見捨てられの恐怖は、われわれの心(脳)に根付いていると思うからなんですね。
「いまここに」生きている喜びを感じない若者が増えているように感じます。
恐れ、あきらめ、不安…
大きな天災を目の当たりにし、無力感に苛まれているのかもしれません。
しかし、それ以前に、他人の目を気にし、自分を裏切って、「世間」に合わせて生きているために、愉しみをなくしている。
なんとかしたいともがいてみても、なにをしたらいいのかわからない。
あるいは、こんなことよくないのにと思っていても、つまり理屈ではわかっていても行動が伴わない。
…違いますか?
そういう時は、過去の恐怖を伴ったトラウマが作用している可能性が強いのです。
その克服をしたいと思われる方に、
1998年11月に発行されたものですが、今日はこの本をオススメしましょう。
宗像恒次:「自ら愉しむ人間」のすすめ―心をゆるやかにする心理学(1998、亜紀書房)
扁桃体の興奮は、似たような状況下で起こります。
恐い上司は、実は親父の怒った顔を被せて投影しているだけかもしれませんね。