過去にとらわれないで生きる
過去に心が傷つくような体験をすると、それが妨げとなって、同じような状況に置かれた時に動けなくなってしまう。
そんな経験を、あなたもされたことがあるのではないでしょうか?
だから人は、「本当はそうしたいけどできないんだ」ということを繰り返すんですね。
私の修めるヘルスカウンセリングの「SAT行動変容支援カウンセリング法」の中では、
「心象風景連想法」を使って、幼い頃の心の傷つき体験を想起させ、
「再解決イメージ法」で、そのできごとを克服し、
周りから無条件に愛され、自信のある自分をつくり、問題解決に向けて行動していく、
周りから支えられている自分に気づき、感謝をする。
そんなイメージを使って、傷つき場面の書き換えを支援していきます。
この方法は、トラウマ体験自体を克服するため、非常に有効ですが、
反面、辛い過去の想起によってパニック状態になったり、
あるいは、見たくなくて逃げてしまったり、問題に立ち向かわない、
ということも、少なからず起こるんです。
そういう場合に役に立つのが「SKPイメージ法」。
SKPとは、Spiritual Key Personの略で、あるがままの自分でいることに対して、笑顔で見守ってくれるような喜びの顔表情をもたらす他者をいいます。
ここで、行動を変容するのに大事なポイントを1つお伝えします。
私たちの行動は、自分はこういう人間だという思い込み(自己イメージ)によってコントロールされています。だからこのイメージを変える必要がある。
自分の「思い込み」です!
それはまた幼い自分を育ててくれた親のイメージによって決定されているところがあり、それを変えることなしに、自己イメージを変えることは容易ではないということなんです。
「自己イメージ」や「親のイメージ」については、前に書きましたので参考にされてください。
このイメージを変えるのに使うのが、SKPイメージ法で、自分の過去の記憶にない誰かでもよく、両親でない場合は、その誰かがいることで親のイメージがどう変化するか、常に喜びの顔や声の表情でいてくれるイメージ表象を持て、あるがままの自分を発揮している状態を保てるようにする方法なんです。
私は幼い頃から自己主張の少ない、いわゆる「いい子」のイメージを持っていましたが、それは厳しい親に従うことで、親の怒った顔を見ないでいられるという経験から学んだ自己のイメージであり、長いあいだ自分の言いたいことを抑え、やりたいことを半ばあきらめて生きてきた(少しは主張するものの徹底性がない)ことに、SATを学んで気づきました。
言いたいことを言おうとすると、不安や恐れが出てきて、なかなか最後まで主張を通すことができなかったんですね。
そういう自己イメージを持っている方は、日本人には多いと聞きます。
あなたもその一人ではないでしょうか?
SKPイメージ法は体験してみないと、その効果を実感できません。仏像やアニメの登場人物を使ったりするため、胡散臭い感じもしますよね。
でも、本当に楽になり、力が湧いてくるのを感じるんです。守られているんだという安心感もものすごく強くなります。
今日は少し難しいお話をしました。
自分に違和感を覚え変わりたいと思ったとき、こんな方法もあるんだということを思い出していただけたなら幸いです。
また公認行動変容支援士、あるいは心理カウンセラーとしてサポートが必要なときはお声掛け下さい。
今回はひと昔前の2012年1月14日のブログ記事に、少し手を加えて再掲させていただきました。
過去のトラウマに立ち向かうために「SKPイメージ法」という方法が創られ、それによるセラピーが始まった頃です。
2023年のいま、「SKP」は「代理顔表象」という名称に替わり、顔のオリジナルイラストもできています。左脳ばかり使い、イメージ力を発揮しにくくなっている方には助けとなるでしょう。
また、このセラピーの背景には「キメラ理論」というものがあり、マイクロキメリズムによって自分の体内に存在する、親、きょうだい、祖先のキメラ細胞をイメージ化し、自分の応援団として、いつも見守られている感覚をもつことでトラウマに立ち向かいやすくしてくれているんです。