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ジョン・メイヤー「Sob Rock」
ジョン・メイヤーのアルバム『Sob Rock』はホントに80s?
本作は80年代テイスト溢れる作風との情報がリリース前にあちこちから聞こえてきた。先行リリースされていたシングル「New Light」のシンセ使いやビートのブレイクに80sな味付けがあり、アルバムもそうした作風なのかと予想されたが、実際に聴いたところ、80s臭はさほど感じなかった。個人的には一安心というのが正直なところだ。
ジョン・メイヤーの作品を聴くといつも思うのだが、「これ以上やったらダサくなっちゃう…」という寸止めのところで立ち止まり、ポップとロックのバランスを絶妙に保っている。今回もギリギリのところを攻めて来て、ここ数作の中ではポップに舵を切っている。
ギタリストとしてもライブでは弾きまくりだけど、レコードからは派手さよりも堅実さ、あくまで楽曲と歌ありきの姿勢は変わらずで好感が持てる。
ルーツロックをしっかりと2021年のロックとして鳴らし、ポップ過ぎず、マニアック過ぎず ゛痒い所に手が届く” 憎らしいまでに手堅い音を届けてくれる。
今、アラフィフになった自分がロックに求めるのはセンセーショナルな過激さや燃え尽きるような若さではなくなっているのかもしれない。でも、レイドバックしっぱなしの音楽を楽しめるほど老け込んでもいない。ジョン・メイヤーの新作『Sob Rock』は、そんなアラフィフ・ロック・オジサンのわがままな嗜好を満足させてくれる素敵なレコードですよ!
そして、オジサンはレコードで聴きたがるのでごさいます。