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読んだはしからすぐ忘れるから!25冊目「股間若衆」26冊目「上海ブギウギ1945」27冊目「個人美術館の愉しみ」

股間若衆」というタイトルが非常に秀逸で、写真も豊富なので非常に読みやすい本でした。サブタイトル「男の裸は芸術か」でもわかるように、公共の場に設置されることの多い彫像のうち、特に裸の男性をモデルにしたものに焦点を当てていまして、後半は彫像から写真に範囲を広げているところも興味深いですね。著者の他の書籍も非常に面白そうなタイトルが並んでいるので、それも読んでみたいものであります。

そしてワタクシも「股間若衆」巡りをしてみたいものであります。

参考文献
「羞恥の歴史」クロード・ボローニュ(筑摩書房)
「「きけわだつみのこえ」の戦後史」保阪正康(文藝春秋)
「おやじとせがれ」本郷淳(求龍堂)
「はだかの起源」島泰三(木楽舎)
「パンツの面目 ふんどしの沽券」米原万里(筑摩書房)
「日本の洋画界七十年」瀧悌三(日経事業出版社)
「戦後史性風俗大系 わが女神たち」広岡敬一(小学館文庫)
「ヌードさん ストリップ黄金時代」橋本与志夫(筑摩書房)
「「薔薇族」編集長」伊藤文學(幻冬舎アウトロー文庫)
「「薔薇族」の人びとーーその素顔と舞台裏」同上(河出書房新社)
「「三島由紀夫」とはなにものだったのか」橋本治(新潮社)
「平凡パンチの三島由紀夫」椎根和(新潮文庫)
「回想 回転扉の三島由紀夫」堂本正樹(文春新書)

毎週聴いているNHK FM「ジャズ・トゥナイト」で知った「上海ブギウギ1945』を読みました。

流行歌王、ここにあり。「東京ブギウギ」「蘇州夜曲」は“ジャズの都”上海で生まれた…J‐POPのパイオニア服部良一の生涯を描く力作。丁寧な取材をもとに故・服部良一の生涯を描いたノンフィクション。上海のジャズ・シーンや作曲家たちとの交流の中から、ジャズやブギウギを土台として自らの音楽をいかに創り上げていったかを解き明かす。

上海という街のかつての魅力と、いまさらながら中国という国の現代史に思いを馳せました。ちょっと、もう少し勉強せねば、と反省。TBSのスペシャルドラマ「昭和ラプソディ」(うろ覚えです)で財津和夫演じる服部良一が、週刊誌の記者から「R・ハッターというアメリカの作曲家の作品を盗作しましたね?」と問い詰められる冒頭のシーンを思い浮かべながら読み進めました。(と言っても、そのドラマで覚えているのはそこだけなんですが^^;)

参考文献
「夜想音像版 上海星屑」(ペヨトル工房)
「日本のジャズ史」内田晃一(スイングジャーナル社)
「にほんのうた」北中正和(新潮社)
「日本レコード文化史」倉田喜弘(東京書籍)
「昭和のバンスキングたち」斎藤憐(ミュージック・マガジン社)
「ジャズで踊って」瀬川昌久(サイマル出版会)
「中国現代史」中嶋嶺雄(有斐閣)
「ヴォーグの60年」ハウェル(平凡社)
「ぼくの音楽人生」服部良一(中央文芸社)
「太陽の帝国」バラード(国書刊行会)
「中国現代史」彭澤周(泰流社)
「李香蘭」山口淑子(新潮社)
「ジャズの歴史物語」油井正一(スイングジャーナル社)

続いて赤瀬川原平「個人美術館の愉しみ」。

「個人美術館の面白さはコレクターの熱情を見ることにもある」赤瀬川原平さんが、そんな日本全国にある47の個人美術館を紹介。

足立美術館、大田区立龍子記念館、かみや美術館、何必館・京都現代美術館、浜松市秋野不矩美術館、植田正治写真美術館、小平市平櫛田中彫刻美術館、稲見美術館、徳川美術館、真鶴町立中川一政美術館、大津市立三橋節子美術館、玉堂美術館、神戸市立小磯記念美術館、ベルナール・ビュフェ美術館、熊谷守一記念館、台東区立朝倉彫塑館、香月泰男美術館、出光美術館(門司)、河鍋暁斎記念美術館、稲沢市荻須記念美術館、弥生美術館・竹久夢二美術館、イサム・ノグチ庭園美術館、鎌倉市鏑木清方記念美術館、大塚国際美術館、メナード美術館、DIC川村記念美術館、河村美術館、宮本三郎美術館、長崎市野口彌太郎記念美術館、根津美術館、笠間日動美術館、喜多美術館、アサヒビール大山崎山荘美術館、山口蓬春記念館、ウッドワン美術館、津和野町立安野光雅美術館、上原近代美術館、ひろしま美術館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、ポーラ美術館、中野美術館、杉本美術館、大川美術館、太田記念美術館、大原美術館、夢見る谷内六郎美術館

個人が設立した(運営に際して企業の冠がついたものも)もの、ひとりの画家の作品を収集展示するもの、という括りで全国の美術館を巡る旅。都内の施設もいくつか取り上げているので、コロナ禍で生き延びたこれらの小さな(でないところもあるけど)美術館を覗いてみたいものであります。

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