スーパー戦隊のFLTはいいぞ!毎年地元で楽しめるコスパ最強ショー
楽しみにしていた今年のファイナルライブツアー(以下、FLT)が全公演中止になってしまいました。手元に残ったメッセージチケットが微笑ましくも切ない。
私は昨年はじめてFLTに参加した、にわか中のにわか。しかし地元で毎年楽しめるイベントとしてあまりにすばらしかったので、よかったらオススメポイントと思い出話を聞いてください。
一ファンの勝手な思いですが、騎士竜戦隊リュウソウジャーのFLTが何らかの形で日の目を見ることを願って。(※ラストに追記)
FLTってなに?
スーパー戦隊は2月から一年間に渡って放送されます。11月からシアターGロッソで出演俳優が舞台に立つ「素顔の戦士」公演がはじまり(シアターGロッソで僕と握手!ですね)、それが終了したあと、3月4月と地方を回ってくれるのがFLT。
騎士竜戦隊リュウソウジャーは静岡、札幌、広島、福岡、仙台、名古屋、大阪と7都市で開催予定でした。
大阪の大千秋楽は中継で見ましたが、涙涙……。
スーパー戦隊は若手俳優の登竜門。これで俳優デビューする役者も少なくありません。彼ら彼女らにとって一年間演じたキャラクターや作品との卒業ツアーのような意味合いもあるイベントなんです。
『ルパパト』最高! 涙と笑顔のツアー最終公演「これから僕たちはルパパトを胸に羽ばたいていく」https://news.mynavi.jp/article/20190426-815704/
コスパ高すぎ!充実の二部構成
昨年、どうやって大きなお友達と小さなお友達の双方を満足させるんだろうと疑問に思いながら広島で観劇しましたが、いやー、よくできてました。
内容は二部構成。一部が本編の内容を踏まえたオリジナルストーリーのアクションショー。映像や光を使った華やかな演出はまさにエンターテインメント。観客が「がんばれー!」と声援を送ることで勝利できる、客席参加型システム。
二部はトークショー&ライブ。出演者から作品への思いや撮影時の裏話を直接聞けることも。主題歌を担当するアーティストのライブや、お楽しみ抽選会が行われます。「A列から最後列まで13番席全員に下敷き」など、広く行きわたりやすいのが嬉しい。ライブ中はキャストによる客席降りもありました。
全部で二時間くらいでしょうか。物販でお楽しみ袋を購入すれば、終演後にキャラクターとの握手会に参加できます。
小さなお友達はトークショーが我慢どころ。とはいえ大前提として子供の為のコンテンツなので、ショーの進行に気遣いつつも出入りは自由。子供に合わせたゆるやかな雰囲気は、大人にとっても居心地のいいものでした。
これでチケット代、税込5,000円。芝居もライブもトークもあってこの値段は破格でしょう。しかも、開催都市に住んでいれば交通費がほとんど掛からないんです。東京かよ。すごい。
遠征は楽しい。でもね、私はJRを推してるわけじゃないんです。近くに来てくれるならそれに越したことはありません。
いたく感動しまして、一年間最後まで視聴した戦隊の地元FLTはなるべく参加しようと心に決めたのでした。
私のFLT参戦記
最後に私の思い出話を聞いてください。
『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』。そのうち快盗が警察に合流するのかなぁ……と予想しつつ毎週見ていましたが、制作陣は主題歌すら独立した曲を組み合わせVSを表現した強者。そんな安易な展開はありえなかった。あくまでもVSを貫く姿勢に度肝を抜かれた私は、年末から画面に流れていたFLTのお知らせに目を止めます。
「行きたい……!!!」
しかし広島に生まれ育って三十余年、子供はいません。政令指定都市とはいえ狭い街です。子連れのご家族からどんな目で見られるの? 同級生や仕事関係の人に会ったらなんて言い訳すれば? 子供向けコンテンツがはじめてで、思いのほかぐじぐじ悩んでしまいました。
結果、侍戦隊シンケンジャーでFLT経験のある子持ちのオタク友達に連絡をとり、息子さんと三人で行きませんか……と誘う、こすい(方言でズルいの意)手段に出ました。
友達は快諾。ありがたかったんですが、最終回が終わって一話から見直すうちにどんどんボルテージが高まり、友達と行く前の回のチケットを増やしちゃったんですよね……。
でも、ひとりでじっくり味わったあと友達と彼女の子供と一緒に楽しむのは結果的に最高のセトリでした。子供の無邪気な反応はおもしろいし、彼の放つ「がんばれー!」の切実さには胸打たれるものがありました。
ショーはメインライターが直接手掛けた、本編の内容を汲んだストーリー。心底楽しみましたが、広島人として特筆したいのは、地元アドリブに選ばれたのが川通り餅だったことです。
広島焼きの地雷を踏まず、もみじ饅頭という安全牌すら避けるセンス。痺れました。ありがとうデストラ……あんた最高のナンバー2だよ……。
そう、ドグラニオ、デストラ、ゴーシュといった幹部陣だけでなく、サモーンやトカゲイルなんかの愛すべきギャングラーに会えたのも嬉しかったです。ルパパト以降、シンケンジャーやトッキュウジャーなどの過去作。リュウソウジャー、キラメイジャーといった現行作を楽しんでいますが、スーパー戦隊の敵って本当に魅力的ですね。
若手俳優沼に嵌まった切っ掛けとしても、FLTはエポックメイキングな出来事でした。あのとき二階からオペラグラスでロックオンしてなければこんなことには……(結木滉星2020カレンダーを見上げる)。
結局、会場で思わぬ知人に遭遇することはなく、ひとり参加回も隣席は見るからにモー娘。時代から工藤遥ちゃんを応援してそうな片手にサイリウム複数持ちの男性。心配は杞憂に終わりました。それどころか、終演後は多幸感でいっぱい。帰りながら、いつのまにか覚悟が決まっていました。
もう誰に会ったっていい。私の「好き」にスーパー戦隊が加わった瞬間です。
FLTのストーリーって客席参加型だから、他の舞台よりも無観客公演が難しいんでしょうね。キャストもスタッフも予定が詰まっているだろうし。でもナダ……ナダがどう物語に絡むのか知りたかった……。
あくまでも一ファンの勝手な願いですが、騎士竜戦隊リュウソウジャーのFLTが、どんな形であれ日の目を見ることを願っています。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
(追記)
騎士竜戦隊リュウソウジャーファイナルライブツアー2020「おはなしCD」が発売されることになりました。
それに伴って、配信イベント生オーディオコメンタリー「おうちでリュウソウジャーFLT!」が2020年8月15日に開催されます。私もチケット買いました。