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プロンプト設計の極意!AI活用を最大化する9つの方法
今日は、プロンプトエンジニアリングを分かりやすく&使いやすくまとめました。これから生成AIを活用する方、すでにプロンプトに親しんでいる方も、ぜひご参照ください。
プロンプトエンジニアリングとは?
AI(生成系AIなど)に指示を与え、目的に沿った最適な回答を引き出すための「問い(プロンプト)」を設計するスキルのことを指します。ChatGPTなどの大規模言語モデルが台頭する中で、どのように質問し、どのように情報を引き出すかというプロンプトエンジニアリングは、ビジネスやクリエイティブの現場でますます重要になっています。
本記事では、プロンプトエンジニアリングに役立つ情報を項目ごとに紹介します。すぐに使えるテクニックから、思考の枠を拡張するヒントまで、幅広くカバーしています。
1. あなたは〇〇(役割)です
まず最初のポイントは、AIに「どんな立場・どんな専門性」を担ってもらうのかを明示する方法です。プロンプトの最初で、「あなたは〇〇の専門家です」や「あなたは優秀なプログラマーです」と指定すると、AIの回答スタイルがその役割に合わせて変わります。
例:
「あなたは優秀なアナリストです」
「あなたは国内トップクラスの翻訳家です」
「あなたは業界最前線のデザイナーです」
こうすることで、回答に“役割”のテイストが入りやすくなります。
2. 「タスク」を作って / 書いて
「どんなアウトプットが欲しいか」を明確に伝えることも重要です。コラムやエッセイ、ブログ記事、SNSの投稿文など、形式を指定するだけで出力の仕方が変わるのが大きな特徴です。
例:
コラム/エッセイ/ブログ記事
SNSの投稿文
企画書・アイデア
書籍の目次
返信メール
製品マニュアル・説明書
SEOキーワード
レシピ
未来予想 など
「SNSでの告知用テキストを50文字以内で書いてください」というように、**要件(文字数や読み手の対象、語調など)**をセットにすると、かなり具体的なアウトプットが期待できます。
3. 文章トーンや執筆スタイル
AIに何かを書かせる際は、「文体のトーン」を指定すると、より目的に合った文章が得られます。例として以下のようなスタイル指定ができます。
ビジネス文書風
礼儀正しい / 丁寧な言葉づかい
砕けた / カジュアル
説明的 / 教科書的
ユーモアたっぷり
フレンドリー
目上の人への丁寧口調
関西弁 / ほかの方言
文章の「雰囲気」や「伝わり方」は、読む人にとって大きな印象の違いにつながります。トーンを具体的にイメージしながら指示するのがポイントです。
4. 問題解決系プロンプト
「どうやってこの課題を解決すればいいんだろう」「新しいアイデアを見つけたい」と思ったときは、AIに問題解決のプロセスを考えさせるプロンプトが有効です。
例:
「○○を解決する新しいアイデアを3つ提案してください」
「この課題の根本原因を3つ挙げてください」
「解決方法を段階的に考えてください」
さらに、思考法として5W1H、ブレインストーミング、SCAMPER、オズボーンのチェックリストなどの発想支援テクニックを盛り込むことで、多角的なアプローチを引き出せます。
5. 大規模言語モデルを使いこなすためのテクニック
● Zero-shot / Few-shot プロンプト
Zero-shot
何の例示も与えず、回答してほしい内容だけ伝える手法。
例:「○○について考えて」Few-shot
質問の前にサンプル(例)をいくつか提示して、回答の方向性を明示する手法。
例:「以下の例を参考に、○○について解説して」
● Zero-shot CoT(Chain of Thought)の誘発フレーズ
「ステップバイステップで考えて」「段階的に考えて」「背景を説明して」など、思考過程を促す指示を出すと、AIが推論プロセスを文章にして回答してくれることがあります。これにより、より論理的な答えや解釈が引き出せます。
6. プログラム生成プロンプト
AIにプログラムを書く・修正する・デバッグするなどのタスクを任せるときは、使用する言語やフレームワーク、前提となるバージョンなどをあらかじめ指定します。
例:
「○○を作るプログラムをPythonで書いてください」
「JavaScriptでフォームの送信処理を書いてください」
「既存のデータベースのテーブル構造を考えてSQLを組み立ててください」
また、部分的なコードの修正や変換に加え、エラー解決案を求めるのも有効です。コード断片を提示するだけでなく、**「期待する振る舞い」「現在の問題点」「ゴール像」**を明確にすることで、より的確なコードが得られます。
7. 形式指定の例
出力の形式を指定することで、そのまま使えるレイアウトを得ることができます。
表
箇条書き / リスト
箇条書き + 注釈
表形式 / Markdownテーブル
最小文字数 / 最大文字数
HTML / XML / JSON / CSV
Markdown形式
Mermaid記法
PlantUML / Graphviz
英語 / 中国語 / ドイツ語 など多言語対応
例:「段落ごとに見出しをつけてMarkdown形式で出力してください」「JSON形式でキーを○○、値を××にして返してください」。
8. 思考を深めるテクニック
生成AIを使って考えを広げたり深めたりするには、「思考の軸」そのものを変化させるのがポイントです。
自己検証させる(Self-Consistency)
「回答が矛盾していないか確認して」と促す思考の木(ToT: Tree of Thoughts)
複数の分岐を探らせるMAGAシステム(MAGI-ToT)
意味づけの枠組みを段階的に導く仮説スクリプトエンジン
「Aの場合はどうなるか」「Bの場合はどうなるか」など、多数のシナリオを並行検討
一度出た回答を、「他の可能性も検討してみて」「別の切り口で検証してみて」と再度問い直すことで、より豊かなアイデアや深い知見が得られます。
9. 「制限」に限定するテクニック
学術的なソースのみで回答する、著作権のある作品への直接引用を避ける、など回答の範囲に制限をかけるのも大切です。
例:
「参考文献は何を使いましたか?具体的な学術ソースを5つ挙げてください」
「日本語だけで回答してください」
「業界特化の知識を前提に答えてください」
AIに自由に回答させるだけでなく、回答の枠を調整することで、品質や信頼性を高めることができます。
まとめ
プロンプトエンジニアリングのチートシートは、「どのようにAIを問いただすか」を体系的にまとめたものです。以下のポイントを押さえると、AIから引き出せる回答の精度やクリエイティビティが格段にアップします。
あなたは〇〇(役割):AIの立場を指定
タスクの明確化:欲しいアウトプットを具体的に
文章トーン・執筆スタイル:伝えたいイメージに合わせる
問題解決系プロンプト:多角的視点でアイデアを得る
Zero-shot / Few-shot & CoT:思考プロセスを活性化
プログラム生成:環境・仕様の明示で高品質コード
形式指定:MarkdownやJSONなど出力形態を指示
思考を深める:Self-ConsistencyやToTで検証
回答を制限する:信頼性や正確性をコントロール
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