FFX歌舞伎の感想(ネタバレマシマシ)
はじめに
初めまして。落雷避け使ってFFXのRTAをやってるごく普通の一般人です。
ここの記事では、ネタバレマシマシでストーリーに触れつつ、あれが良かったこれが良かった、ここは解釈違いだった〜ってのをつらつらと書いていこうと思います。
Twitterにもボソボソっと書いてるんですが、前提として演劇として組み替える場合はゲームとは違って、進行させるのは役者達であり、本来プレイヤーである観客はプレイヤーの横で眺める傍観者になります。
何が言いたいかというと、この時点で原作再現は不可能ということです。
この前提は非常に重要な観点になりますので、ご承知置きください。
なおタイトルを読んでないのに、ネタバレだ!!!とか騒ぎ立てるようなことが無いようよろしくお願いいたします。
1.ストーリー改版点
前後編休憩込みで9時間の歌舞伎になるのですが、ざっくりと改変点をあげていくと、
・スピラ世界の語り部役として23代目オオアカ屋が登場
・親父の土産はロングソードからフラタニティに変更
・バージエボン寺院〜サルベージ船の下りはカット
→スピラに飛ばされるとビサイド到着
・ビサイドオーラカのメンバー変更
→ルッツとガッタがメンバーイン
・イベントも順番とか前後したりカットしたり
→当然ゲームシステム的な部分はほぼカット
→道中戦闘は序盤の数回のみ
→チョコボ動力とか寺院の試練とかランダムエンカはカット
・寺院内に魔物が突っ込んでくるあたりX-2みも感じる
・ビクスンとかグラーブはモブ化
→水星の聖印入手の必要無しヤッター!!!!
→でも1点は入れられる
→ク○乱数引いてる(RTA脳
・ルッツガッタはブリッツ参加後に討伐隊に編入する形でリタイア
・各モブキャラの撤廃
→ブリッツはヨーマイカの在位50年記念大会では無い
→ヒクリとかシェリンダさんとか他の召喚士、なんならキノックの下りもカット
→ヒクリの話は序盤にルー姐さんがしてくれる
→そしてヒクリとドナ達は歌舞伎では居なくなった…
→シェリンダとキノックはこのタイミングで出ないだけで後半部には出てくる(道中カットだしギイ戦とか無いから下手にキャラ出ししても…っていう考えだと思われる)
・ミヘン〜マカラーニャも道中は基本カット
→このあおりで俺の庭(雷平原)全カット
そんな…我の心の拠り所が…(´・ω・`)
・リュック加入イベントも変更
→サルベージの下りは無いしアルベドキャプチャー戦もカットし、歌舞伎ではアニキたちの作戦を止める側で参上なので礼節があって正義感の強い溌剌とした少女になってた
→個人的解釈になるが"アーロンさん"呼びはココとマカラーニャ寺院逃亡の演出変更の影響だと思ってる
・前半部の最大の見せ場はシーモアバトル
→各キャラがシーモアに挑む構図でめちゃくちゃ盛り上がる戦闘シーン
・マカラーニャ寺院崩落
→シーモア戦後はシンの影響で寺院が崩落した演出(もしかしたら寺院を出た後の話かもしれないが背景は寺院内)
→グアド族からの逃亡イベント無し(RTAの鬼門であるウェンディゴ戦もなし
・サヌビア砂漠カット
→マニマニヤンドンの出番も無し
・飛空挺乗り込んだ後の話もちょっと異なる
→ワッカが機械に対しての嫌悪を無くすのが早まってる
→というかリュック登場の場面で隠すこと無くさらけ出した上で参加するので、マカラーニャ湖のくだりが幻光河で行われたりする
→飛空挺ではビビってるワッカに気丈に接してるリュックという一幕があって面白い
・結婚式の時点でシーモアは野望を語る
→前半部で休憩前にちょくちょく過去話が盛り込まれる仕様に変更
→ゲームとはシーモアの年齢が異なるがシーモアがどういった過去で歪んでいったかの一端が垣間見えるようになってる
→ゲームなら年端も行かない頃だったはずだが、歌舞伎だと青年と呼べる歳くらいで父との確執が〜みたいな流れになってる
・1回逃げてみたいな演出は無しで即牢屋
→RTAルート崩壊(現行最速のバハムートルート封印)
→雷平原もカットされてるので落雷避けルートも封印されてる
→バハムート以外の召喚ボンバーで何とか切り抜けるしかない
→でも最終盤にヨウジンボウ出てたから斬魔刀ルートの可能性が微レ存(本来裏ボス撃破くらいにしか使わない幻と言ってもいいくらいのルートだけどな)
・浄罪の路とかは無し
→でもキノックは永遠の眠りにつく。解放してくれたのに…
・ナギ平原ではルールーの覚悟を聴ける
→ズーク先生は登場する
→ただしギンネム様の話はカット(本当に何も無いのでヨウジンボウが出てきた時マジで驚いた)
・レミアム寺院とかベルゲミーネさんはカット
→チョコボ屋さんも居ない
→つまりミニゲームに泣かされる人も居ないってこった(三厄とでも言おうか?チョウ・雷・チョコボ)
→カルテット99ルートも封印してる
→つまりヨウジンボウ(ry
余談)真面目な話道中戦はシーモア→ユウナレスカ→シーモア最終異体→オヤジ→ラストバトルって感じなのでRTAが成り立たないのよね…何処ぞのFF6みたいな最小戦闘回数で〜みたいな流れになってた
・キマリは通さない
→あるよ文面変わってたけどキマリは通さないはあった
→後ビランエンケでは無くなってた(もしかしたら聴き逃しただけかも)
→でも原作よりちゃんと足止めしてた(してたか?原作よりはした断言する)
・ブラスカのスフィア
→原作では道中に置いてあったが、歌舞伎ではアーロンさんから渡される
・祈りの歌完全版
→ガガゼトのティーダの里帰りで祈りの歌完全版が流れた時(祈れよエボンジュ〜ってガチの文面の方)は鳥肌が立った
・ガガゼトからザナルカンドへ向かう途中でユウナの独白
→声を抑えて顔くしゃくしゃにしながら泣いた
・ザナルカンドにて
→原作から変わって、ティーダだけじゃなく仲良し兄弟組でわちゃわちゃし始めたところでユウナが制止する感じに変わる
・いつか終わる夢
→道中全カットです…お察し下さい…
→ここの演出はマジで神なので原作をやってくれ
・道中の諸々カットで若アーロンさんも登場する
→ただしやられるシーンは無しでふざけるな!!!!から戦闘開始
→単騎で仇敵撃破で復讐を果たす
・究極召喚失った後の流れ
→基本は変わらないがシーモアのラストバトルはベベル地下で行われる
→変異できない部分は意匠を凝らした衣装で対応されてた
→幻光天極をあしらった衣装とか嘘でしょ!?ってなった
→そういう所がよかとこです
・シンとの対峙
→外殻との戦闘は無し
→原作の流れから一発主砲ぶち込んで突入
・突入後
→ジェクトとの即戦闘
→ブラスカの究極召喚にはならないが親と子の対峙で泣く泣いた
・ラストバトル
→( º дº)<キエェェェエエェェェシャベッタアアアアアアアアア(無音
→ただ個人的には解釈違い
→そういう演出にしたんだなぁとは思いつつヤツはただ望郷の念で存在するモノだと思っているので、ここだけは譲れない解釈違い
→でもまあこれはこれである種の落とし所っていう甘んじて解釈してる
→乗り移った召喚獣達の演出はとてもとても良いものだった…なお血が滾る思いで大興奮で暴れ散らかしたかったけど何とか抑えて目の前が涙で見えなくなった
→ガチでヨウジンボウが決まりすぎてた。危うく発狂してヨウジンボウ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ってクソデカボイスが出かかったが既の所で抑えて抑えて頭がショートしてた
→雷平原は無いですが落雷避けはありまぁす!!!!!!!!!!!
→あの部分をリュック採用したのホントいい気遣い最高
以上がざっくりとした変更点
2.ネタバレありの感想
最初に書いた通り、歌舞伎化にあたって削られた部分とか改版された部分も多々見受けられる。
その上で個人的によく纏まってるなと思った。
時間的制約がある中で、情報量や人的資源を必要最低限を最大限活用しつつ、物語の進行に支障をきたさないように凄く練られてるなという感想。
当然ゲームの丸コピでは無い。
だからといってその点だけで貶すほど不出来って訳では無い。
コレは断言する。
第1章が駆け足になっていたという感想を抱く人はいただろう。情報量が多くなってしまう原因としてあるのは、序盤にどうしても設定を全て伝えきらないといけないからである。
最速で2時間くらいかけて(通常プレイなら当然それ以上かかる)進む話を1時間以内で話し切る上、サブイベントで語られる部分も語っている。
これはFFXの構成上仕方ないことだし、寧ろ歌舞伎の中で語られた以上のことを削ったらFFXでは無いナニカになってしまうので、個人的には限られた時間でよく話してくれた!!と大満足の区間だった。
喋りが大変だろうなぁと言った感想も持ちつつ、キャラ背景とか心情とか適宜芝居の中に組み込まれていたので、(情報処理さえ出来れば)初心者にも理解出来る内容だなと言ったところ。
当然っちゃ当然なんだが、FFXを事前にストーリー追ってたほうが二重で楽しめるので、ふふてんミリしらならやった方が良い。
というか原作やれ(過激派
といった冗談はさておき(やって欲しいという部分は冗談では無い)、物足りないなと思ってしまったのはブリッツあたり。中々シュールな光景だったと感想として書き起すが、ただしコレは現実が勝てるわけない要素である。
何故なら海面から3~4mの高さまでを垂直で飛びあがれる人間や垂直跳びで5~6m錐揉み回転しながらボールを蹴ったり、前後半5分間の間水中でタックルし合って相手のゴールにボールをシュートするような輩を人類と呼ばないからである。
そこを大真面目に原作再現じゃないと騒ぎ立てる奴が居たなら、そういう人類を連れてきて欲しい。
まあそういったところは大型モニターや黒子さんとの阿吽の呼吸で演出をしていたので、コレは劇ならではの方法と言える。
ただ個人的不満点を言うと、連絡船リキ号の車輪は回して欲しかった…
チョコボ動力が進化して、水上スキーよろしくジェットポンプか何かで動いていた。(完全に高次元の機械である)
後編の話にもかかるが、飛行艇でユウナの元へ急ぐってなった時の演出も個人的には原作の突入時のような波動みたいなエフェクトがあってくれたら大興奮だった。
気になったかなというのこのくらいだろうか。
かばんくんの下りもあったし、キマリがあんまり喋らない(登場はめっちゃ喋る。歌舞伎ゆえ仕方なし)のも原作準拠。本来、ティーダが回想として話していたことを口に出すようになったのは歌舞伎化故の改変点だなとか思いながら観てた。
ルカの優勝トロフィーは原作並みかそれ以上にデカいし、ちゃんとワッカはオーラカスピリッツ使うし、アニマが出てきた魔物を蹴散らすのも原作通りの流れ。(尺的都合で自作自演だっていう話は出てなかったハズ)
何はともあれ、全体を通して小ネタが随所に散りばめられているというのは、原作ファンとして試されている気分になるので観てて心躍る。
長ゼリフに長丁場なので小道具にアクシデント発生したりもありましたが、本番の魔物はどこにでも現れるんだなと思いつつ…(初手ぶち折れ太刀君は割と驚いたけど)
役者の演技も原作に寄せて寄せて演技をされて、名シーンと呼ばれるようなところでは一言一句同じモノもあれば、登場シーンの順番前後や作中シーンの兼ね合いから言い方を変えウェットに富んだやり方にしていたり、ましてや心情描写を正確にするために作中には無い台詞を編み出したりと、ともかく、個人的マイナスポイントもありはしたものの、全体としての評価点はめちゃくちゃ高い作品だった。
3.終わりに
書きなぐりの感想文なので、文章構成が壊滅的だけど(途中で書き切るのを諦めたとも言う)、個人的にはFFXが好きなら楽しめる作品であると声を大にして言う。
ただ初めにも書いている通り、原作再現は無理という前提で差分を楽しめそうにないなら、時間を有意義に使いましょう。
逆に言えば、それも含めて楽しめそうなら絶対に観に行くべきと言っておく。
改めまして運営の方々には最大限の感謝を…
そして円盤化とサントラ収録お待ちしております。
因みに千秋楽も観に行くので、最終的な感想もそのうち書きます。
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